《クロス御礼》白い猫は夢を見た。
注意
・今回は、猫シリーズ(気分屋様)とのクロスオーバー御礼として書きます。
まだ気分屋様の夢猫シリーズをお読みで無い方は、先に夢猫をお読みになられることをおすすめします。
↓
https://kakuyomu.jp/works/1177354054886580486
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シキ君達へ
みなさんいかがお過ごしだろうか。
あまり長々と俺が喋るのもアレだから色々端折るがまぁ許して頂きたい。
コレが君たちの目に入る頃、俺はもう居ないだろうし、かばんさんは俺の事をすっかり忘れているだろう。
俺は自分勝手なものかもしれない。
けれど酒を飲んだとき言ったと思うが、やはり俺は彼女に触れるべきじゃないんだ。
忘れたままで良い。
夢の如くふわふわした思いのまま。
俺は忘れているかもしれない。
君たちも忘れているかもしれない。
でも。
出来た絆は夢じゃない。
信じてる。
さよなら。
また会おう、英傑。
猫の子
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「だってさ。」
研究室の机におかれていた封筒を開き、丁寧に書かれた手紙、写真、沢山のメモを広げた頃、既に彼はいなかった。
白炎の獅子。
未だあの数日が忘れられない。
まるで…そう、
まるで夢を見ていたようだった。
事実は小説も奇なり。
とはよく言った物だ、あり得っこ無い。
人の記憶がすっぽり抜けるのはショック性の記憶喪失などで説明がつく。
じゃあ彼はどこから来たんだ?
シキリアン…やはりアイツなのか?
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「ホントになーんにも覚えて無いの?」
「はい…本を読んでもいまいちピンと来ないし、よく分かんないですね…」
ヒトのフレンズであるかばんの周りを取り囲んでいるのは二匹のサーバルだ。
図書館のレシピも、体の傷も、何一つ心当たりがないらしい。
「スザク様の炎、妙だねぇ…」
そう呟く垂れ耳の猫はどこか察したようだったが、何も言わなかった。
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「シキ君、お茶ですよ~」
「ありがと、置いといて貰っていい?」
ボサボサの髪の毛をかきむしりながら、注がれたお茶を啜る細目の彼の名はシキ。
そして今お茶を注いできたのがキョウシュウ内唯一にして最強のアイドルPPPのメンバージェンツーペンギンのジェーン。
煌めく虹の炎が火山を包んでいた。
その風景が忘れられない。
白炎の獅子。
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なんだ、わりと人間じゃないか。
ソレが彼に対する印象。
愛する人なのに愛する人ではない、
そんな複雑な環境で気が滅入ったり。
酒に呑まれたり(正確には吐いただけだが)
一人孤高の炎を纏い背負う
そんなイメージからかけ離れた。
意外と人らしい。
人間臭い。
おいヒーロー。
覚えてるかい?
あなたの世界の四季が俺のいる世界とどれほど違うのかなんて知らないが。
わりと元気だぞ。
ユウキさん。
今度はお酒、飲めるように為っとくんで。
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猫シリーズ(気分屋様)
×
獣人の楽園(タコ君)
クロスオーバー
おまけPART
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