第430話 千手観音のようだ

《フフ……、怖いモノ知らず

 ねぇ!? じゃァ、

 本当の恐怖を味わせて上げ

 ましょうか!!》

 魔剣から妖しげなオーラが沸き

出した。紅蓮の焔が放たれている

ようだ。

 

 牛頭の女は両手の剣を鮮やかに

操っていった。

 舞いでも踊るようだ。

 次々と剣が襲い掛かってきた。

 防御するのに必死だ。


「う! バカな!!」

 一瞬、オレの目がおかしくなったのかと思った。


 襲撃者の腕が六本にも八本にも

見えた。まるで、千手観音のようだ。


《フフ、坊や! 勇気と無謀は

 別だって事を思い知らせて

 上げるわ!!》

 牛頭の紅い目がギラッと光った


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