第157話 風邪ひきルーナ ②

 アヘったルーナを残して、1階に下りてきた。

 今日はルーナの代わりに家事をしようと思う。


 とはいえですよ。

 自慢じゃないが、俺は生まれてこの方、家事をしたことがない。

 10年位一人暮らしをしているが、服は適当に脱ぎ散らかすし、出したものも出しっぱなし。

 飲み終わった空き缶やペットボトルもその辺に放置していた。

 でも、部屋はそんなに汚れていなかった。

 いつも付き合っていた彼女達がこっそりと掃除してくれていたのであろう。

 今思えば、本当に感謝である。


 ルーナも、普段は俺がセレナやミレイを抱いている間に毎日掃除してくれているようだ。

 白い三角巾で金髪をまとめて、尻をふりふりしながらハタキをポンポンしていたのを思い出す。

 あんまり尻を振るので、誘っているのかと思って何度か犯してしまった。

 あれは楽しかったので、是非またやりたい。

 話がエロい方向に逸れたが、今日は病気のルーナに代わって、俺が家事をするのだ。


 そんなわけで、まずは部屋の掃除をすることにした。

 物置からルーナ愛用のハタキとホウキを持ってきて、その辺を適当に掃除する。

 3分くらいで飽きてしまった。

 だるいわ。

 ルーナはよく毎日こんなだるいことが出来るものだ。


 そんな事を考えながらソファーの周りをホウキで掃いている時だった。

 俺はそれを見つけてしまった。

 床に落ちていた一本の縮れ毛。

 拾ってマジマジと観察してみる。

 やや金色がかった縮れ毛だった。

 どう考えても俺のではない。

 こ、これはルーナさんの……!


「お宝ゲットだぜええええ!!」


 思わず叫んでしまった。

 とりあえず、戦利品はポケットに大切に仕舞い込む。

 他にも無いだろうか。

 床を舐めますように見つめながら掃除した。

 しかし、あれ以来お宝は見つからなかった。

 いや、初心に戻って考えろ。

 最初はソファー近辺で見つかったのだ。

 なぜソファーなのか。

 答えは、ソファーでよくルーナを抱いているからだ。

 それならば!


 ソファーを念入りにハタキでポンポンする。

 そして、俺はついに見つけた。

 ソファーの背もたれと椅子の境目の部分。

 そこに出来た溝に、金髪縮れ毛が挟まっているのを。


「お宝ゲットだぜええええ!!」


 再び叫んで、お宝をポケットに仕舞う。

 ちなみに金髪縮れ毛の他にも、黒い縮れ毛を見つけた。

 どう考えても俺のだ。

 ハズレですな。

 そんなわけで、黒縮れ毛は火魔法で燃やした。

 尋常ならざる臭気が漂った。

 チン毛は燃やしちゃいけない。

 今日また一つ、俺は賢くなった。


 一心不乱にルーナのマン毛を探していただけなのに、いつのまにか1階のダイニングはピカピカになっていた。

 なんというか、掃除のコツを掴んだ気がする。

 掃除とはトレジャーハンティングだ。

 がんばって掃除をすれば、マン毛が貰える。

 やべえ、超楽しい。

 なんで今までやらなかったんだ。


 というか、よくルーナを抱いているソファーで2本ゲット出来たということはですよ。

 毎日、エロいことをしまくっているお風呂場はどうなのだろうか。

 ――ごくり。

 いつのまにか、風呂場の方に熱い視線を送りながら生唾を飲み込んでいた。

 しかも、風呂場には脱ぎ散らかしたルーナの下着が脱衣かごに入っているはずだ。

 あれはいつだっただろうか。

 つい魔が差して、ルーナの脱ぎたてパンツをくんくんしたことがある。

 その時は、真っ赤になったルーナにマジ説教されたのだが。

 今、そのルーナは上で呑気に寝ている。

 つまり、くんくんし放題じゃないか!!

 なんということだろう。

 風呂場がこんなに素敵な場所だったとは……。

 宝物庫と言っても過言ではない。


 俺は宝物庫に突撃した。

 一応、倉庫から持ってきたデッキブラシを装備してみた。

 さて、お宝は……。


「ば、馬鹿な!!」


 しかし、脱衣カゴは空っぽだった。

 ダンジョンで宝箱を見つけて開けたら、既に誰かに開けられていたみたいな感覚だ。

 なんという絶望感。

 いや、でも、おかしい。

 ルーナは昨日の朝から病気で寝込んでいたはずだ。

 洗濯なんて出来る状態じゃなかったはずなのに。


 その時、豊満な身体で妖艶な笑みを浮かべる姉メイドの姿が脳裏をよぎった。

 犯人は、カンナさんか!

 昨日、看病をしながら洗濯もしてくれたのだろう。

 くそう、なんて無駄な有能っぷり。

 行き届いた心遣いなんていらないのに。

 看病しながら、洗濯もしてくれるなんて、本当にありがとうだけれども。

 お陰で、くんくんできなくなっちゃったじゃないか。

 今度、子宮をゴリゴリしてやろう。

 アヒアヒ泣き叫ぶが良い。

 ……なんかムラムラしてきた。

 ちょっと今からカンナさんのとこ行って来ようかな。

 いかんいかん!

 まだトレジャーハンティングは終わっていない。

 ルーナのパンツはダメだったけど、マン毛がまだあるじゃないか!


 そんなわけで、血走った目でお宝を探しながら、デッキブラシで浴室をゴシゴシする。

 しかし、普段お湯を流しているせいか、浴槽にも床にもお宝は一本たりとも落ちていなかった。

 いや、待て、よく考えろ。

 お湯の流れだ。

 床を流れるお湯はどこに行くのか。

 答えは排水溝だ!

 デッキブラシをゴシゴシしながら、壁際に作った排水口にたどり着く。

 そこにはルーナのマン毛が山のように――!


「…………」


 ――あったけど、なんか黒いのとこんがらがってごちゃごちゃになっていた。

 これだけこんがらがっていたら救出は不可能だろう。


「このクソチン毛が!!」


 なんて邪魔な毛だろう。

 一体誰のだよ!!

 とにかくイラッとしたので、排水口にたまった毛を火魔法で燃やした。

 凄まじい異臭がした。

 あの美しいルーナのマン毛が臭うわけないので、臭いのはあのチン毛だろう。

 なんと邪魔な……。

 一体誰のだよ!!

 まあ、私のですが。

 ついでに、燃やしたのは恥毛だけじゃなくて、他の毛も混じっていたのだろうが。

 でも、俺が探しているのはマン毛だから。


 というか、いつの間にか浴室もピカピカになっていた。

 掃除はトレジャーハンティングのオマケなんだけど。

 まあ、今回のトレジャーハントは空振りだ。

 残念だ。

 本当に残念だ。


 俺はデッキブラシを肩に担ぎながら、とぼとぼと風呂場を後にした。

 あーあ、ルーナのパンツをくんくんしたかった。

 ルーナのマン毛をいっぱい並べたかった。

 あれ……?

 ふと、俺は天井を見上げる。

 2階にパンツとマン毛が寝ているじゃない!!

 なんで今まで気づかなかったのだろうか。

 灯台下暗しとはこのことだ。


 俺は急いで2階に駆け上る。

 そこには、パンツとマン毛が――!!


「すうすう」


 ルーナは気持ちよさそうに寝ていた。

 美しくもあどけない寝顔。

 そんな寝顔を見ていると、2階に駆け上ってきた理由もどこかへ行ってしまって。


「うーん、コウ……」


 寝言を呟いたルーナがニコっと笑う。

 くそ、寝てても可愛い。

 というか、なんでこいつ素っ裸なんだよ。

 病気なんだから暖かくしないと。

 とりあえず、天井をツンと向いている生意気な乳を揉んだ。

 その後、身体を濡れタオルで軽く拭いてやってから、もこもこの暖かそうな服を着せる。

 そして、布団を掛けてやると、昨晩脱ぎ散らかした下着やパジャマなんかを回収してこっそりと下に降りた。


 そうだよ。

 俺は病気のルーナに代わって家事をやろうとしたんじゃないか。

 トレジャーハンティングとか何言っちゃってんのである。

 俺はルーナの寝顔に当てられて、軽い賢者モードに入っていた。

 まあ、回収した下着はくんくんしたが。

 賢者でも下着くんくんくらいするはずだ。

 なんらおかしいことはない。

 ルーナの下着は芳しい良い匂いがした。

 満足だった。




 昨日の衣服を洗濯してから、キッチンの掃除をした。

 あのルーナの様子からするともうしばらく起きそうにない。


「…………」


 俺はキッチンで独り、考え込んだ。

 これはアレだろうか。

 何か食べるものでも作ってやるべきだろうか。

 とはいえですよ。

 俺は生まれてこの方、料理なんてしたことがない。

 10年くらいの一人暮らし生活では、彼女たちが料理を作ってくれたのもあるが。

 何と言っても、俺には美人な義理姉がいたのだ。

 惣菜から肉まんまで、何を作らせても天下一品のセブン姉さん。

 10年間、俺はセブン姉さんに育ててもらったと言っても過言ではない。

 たまにセブン姉さんに飽きた時は、寿司を握らせたら右に出るものはいないファミマ姉さんや、唐揚げの達人、ローソン姉さんにもお世話になった。

 不思議なことに10年間、一度も本人たちには会ったことがないが、きっとカンナさんに負けずとも劣らないエロくて美人な姉だったはずだ。


 そんなわけでセブン姉さん達のお陰で俺んちには包丁どころか皿一枚なかった。

 もちろんフライパンなんてない。

 なので、料理なんてできようはずがないのだが。

 まあ、でもアレでしょ?

 料理って要は、食材をぶった斬って、燃やせば良いわけでしょ?

 そんなの簡単である。

 切り裂き魔や放火魔にだって出来る。

 犯罪歴のない俺に出来ないはずがない。


 キッチンの奥には十分すぎるほどの食材があった。

 これだけあればなんかしら出来るだろう。

 何が出来るのかは知らないが。

 まあ、結果なんてどうでもいいだろう。

 とりあえず、野菜かごからジャガイモを取り出して、まな板の上に乗せる。

 そして、土魔法で作ったルーナ愛用の包丁をすちゃりと構えると。


「せええええい!!」


 俺は剣の要領で包丁を振り下ろした。

 筋力ブーストをフルに効かせた包丁は、勢い良くジャガイモを真っ二つにし――。

 そのまま、まな板もキッチン台も真っ二つにしていた。


「…………」


 ううむ。

 そういえば、このキッチンを作ったのはだいぶ前だ。

 まだ未熟だった俺が作ったので、強度に問題があったようである。

 キッチン台まで真っ二つした包丁もボロボロと崩れてしまったし。

 そうだよ。

 道具に問題があったのであって、俺は悪くない。

 後でルーナに怒られる気がしたので、こっそりと黒曜石で作り直しておこうか。


 そんな時だった。


『エクストラスキル解放条件を達成しました。』

『解放条件:料理をする。』

『解放スキル:生活スキル 料理』

『取得に必要なスキルポイントは1です。』


 おお。

 久しぶりにスキル開放された。

 でも、料理かー。

 あんまり興味ないな。

 でも、この世界にはセブン姉さんもいないし、ルーナにちゃんとしたもの食べさせてあげたいし、ここは取っとくかな。

 スキルポイントは貴重だけど、昨日レベル上がって一つ増えたし。

 というか、このスキルの解放条件の料理するってさ。

 以前、ウサギさんを燃やして料理した気がするんだが。

 あれは料理に含まれないのだろうか。

 まあ、燃やしただけだし、まずくて食べられなかったけど。


『スキルポイントを1ポイント消費しました。』

『料理LV1を取得しました。』

『料理LV1:《和食》が使用可能になりました。』

『使用可能スキルポイントは5ポイントです。』


 早速料理スキルを獲ってみた。

 脳裏に料理のいろはや、和食のレシピが流れ込んでくる。

 料理スキルレベル1で和食ということは、レベルを上げていけば中華料理やフランス料理も覚えられるのだろうか。

 というかですよ。

 料理スキルを覚えてみて、改めて思ったのだが。


 ――料理って要は、食材をぶった斬って、燃やせば良いわけでしょ?


 馬鹿か!!!

 料理舐めんな!!!


 思わず数分前に己が考えた事に全力でツッコんでいた。

 なんというふざけた思考だろう。

 恐ろしいわ。

 ゆとり世代から外れているはずなのに、考え方が思い切りゆとりなんだけど。

 まあ、考えたのは私ですが。

 美○しんぼ全巻読破した男のセリフとは思えない。

 まあ、今の俺は海原○山や王○人うならせる程の実力を付けたであろうから良しとするが。

 たった数分でそんな実力つくわけないのだが、そこはノリコさんに感謝である。


 そんなわけで、早速料理を開始する。

 ちなみに、どこかのアホが破壊してしまったキッチンや包丁は黒曜石でぱぱっと作り直しておいた。

 とはいえなー。

 俺が今回覚えたのは和食のレシピだ。

 和食の基本は大豆だと思う。

 大豆がないこの世界では、醤油も無ければ味噌もない。

 料理のさしすせそが成立しないんだけど。

 もっと言うと、大豆がないので豆腐や納豆もないのだ。

 なんか納豆が無性に食べたくなってきた。

 作り方はわかるんだが、肝心の大豆がないと出来ない。

 そもそも米もないし。

 もしかして、この世界のどこかに大豆や米があったりするのだろうか。

 そのうち手に入れたいものだ。


 今は手元にある食材でなんとかするしかない。

 キッチンの奥にあったのは、野菜と牛の干し肉、パンだけだった。

 和食の要素皆無だ。

 出汁もルーナが使ってるコンソメしか無いし。

 昆布や鰹節が欲しい。

 この世界で和食のレシピ覚える意味ってあるのだろうか。

 せめて料理レベル1はフランス料理にしてほしかった。

 バグゲーじゃねえか。

 頼みますよ、ノリコさん!!

 デバックやったんすか!?

 この駄女神が!!!

 心のなかでさんざんノリコさんをディスってから、そろそろあの白い部屋に呼び出されてヤキを入れられるかもしれないとビビったので止めておいた。


 とりあえず、コンソメとキノコ類で出汁をとる。

 そういえば、このキノコってシイタケっぽいけど大丈夫だろうか。

 昨日、フィリスがシイタケを食べると虐げられて死ぬとか意味不明な事を言っていたが。

 あれはシイタケじゃなくて森シイタケだから別なのかな。

 多分、フィリスに聞くとまた微妙な違いをドヤ顔で指摘されてイラッとするだろうから言わないけど。

 というか、ミレイ農園でキノコなんて栽培してないので、このキノコはラッセルズが作ったのだろうか。

 あのラクガキ一家が栽培したキノコでちゃんとした出汁が取れるか心配なのだが。


 そんなことを考えながら、コトコトと出汁を煮込んだ。

 ちょうど良く湯だったダシ汁に、牛の干し肉を入れる。

 干し肉が柔らかくなるまで煮込んだ所で、刻んだ野菜を入れて、コショウと塩で味を整えた。

 味見をしてみたが、干し肉の旨味がちゃんと出ていていい出来だ。



 あとは簡単なサラダとパンを添えて、お盆に乗せてルーナのもとに運んだ。


「……あ、コウ。……おはよう」


 ルーナは目をしょぼしょぼさせながら、身を起こそうとした。

 ちょうど起きた所だったらしい。


「いいから、寝てろ。……スープ作ってきたんだけど、食べられるか?」


 ルーナの枕元に向かいながら、湯気の立ったスープを見せる。


「……え、ええ!? お、お前が作ったのか!? 料理なんてぜんぜん出来なかったじゃないか!?」


 俺の作ったスープを見たルーナは、一気に眠気も吹き飛んだように驚いていた。

 事実だが、なんか失礼なんだけど。


「……しかも、美味しそうじゃないか。いい匂い……」


 スープを覗き込んだルーナのお腹がくるるーと可愛らしく鳴る。

 腹が鳴るくらいなら、食べられるだろう。


 ルーナを抱きかかえるようにして、身を起こさせる。


「え? な、何? ぎゅっとしてくれるのか?」


 スープをお盆ごと、俺の膝の上に乗せる。

 そのまま、スープをスプーンでひとすくいして、ふーふーしてからルーナの口元に運んだ。


「え、ええ!? た、食べさせてくれるのか? な、なんで今日はそんなにやさしいの?」


 顔を真っ赤にして戸惑うルーナ。


「病人なんだから、当たり前だろう? ほら、口開けろ」


「あ、あう…………あ、美味しい」


 真っ赤になって照れていたルーナが顔をほころばせる。

 良かった。

 ルーナの美味しそうな顔を見ていると作ってやった甲斐がある。


「パンもあるんだけど、食べられるか? 小さく千切ってやるから」


「う、うん! 食べる! あーん」


 ルーナが嬉しそうに口を開ける。

 小鳥みたいで、可愛かった。



 食事を終えて、ルーナを再び寝かせると、その枕元で今朝の出来事を軽く話した。


「え、ええ!? お掃除もお洗濯もしてくれたのか!? ……そ、そんな頼りになる事をされると、こ、困るんだけど……妻の威厳が……」


 ルーナは真っ赤になりながら、布団を目深に被る。

 真っ赤になったおでこと尖った耳だけが布団から覗いて可愛かった。

 というか、掃除と洗濯と言っても、マン毛を探したり、パンツをくんくんしたりしていただけなのだが。


「迷惑だったか?」


 まあ、マン毛探されたら迷惑だとは思うのだが、一応聞いてみた。

 しかし、ルーナは布団から勢い良く真っ赤な顔を飛び出させると、胸を抑えながら言った。


「う、ううん! そんなことない! ……そ、その、すっごくドキドキする」


 なんでドキドキするんだよ。

 うん?

 病気のせいだろうか。


「気分はどうなんだ? まだ病気良くならないか?」


 そう聞いてみると、ルーナは一瞬何かを考えたような顔をする。


「え? う、うーんと、そ、その…………けほけほっ、ま、まだ咳が」


 突然、咳込み出したルーナの背中を擦る。

 くそ、あのインチキババアめ、万能薬とか言って全然効いてねえじゃねえか!


「と、とりあえず、ご飯も食べられたんだ。今はゆっくり寝ろ」


 そう言いながら、ルーナに布団をかけなおしてやった。

 ちゃんと首元まで布団で包んでやる。


「う、うん。寝るけど………………なあ、コウ?」


 布団からひょっこりと顔だけを出したルーナが俺を上目遣いで見た。


「ひ、ひとりで寝るの寂しいな? 一緒に添い寝して欲しい……」


 寂しそうな顔でそんな事を言うルーナ。

 可愛かった。

 まあ、エロいことはダメだろうけど添い寝くらいならいいか。

 そう思いながら、布団をめくってルーナの隣に入る。


「えへへ! コウ! 大好きだぞ!」


 もはや聞き慣れてしまったセリフを口にしながら、ルーナが抱きついてきた。

 全身にルーナの柔らかさを感じながら、その背中をぽんぽんと優しく叩いた。

 まるで赤子にするような仕草だが、少しでも良く眠れるようにと思ったのだ。

 ルーナは嬉しそうに、俺の胸元に顔をすり寄せていた。


 ――ちろちろ。


 その時、なんか湿った音と、謎の快感がこみ上げてきた。

 ふと胸元を見ると、ルーナが真っ赤な舌をちょっろと出して、服の上から俺の乳首を舐めていた。

 え、何してんの、この病人。


「おい、乳首を舐めるな」


 変な気分になっちゃうだろうか。


「えへへ、バレちゃった……」


 そう言って、ルーナが可愛らしく舌を出すのだが。

 バレちゃったじゃねえよ。

 自分が病人だという自覚があるのだろうか。

 いっつもいっつもエロいことばっかり考えやがって。

 ここは一つ、ビシっと言っておかなければならない。


「ルーナ。ふざけるな。ちゃんと病気を治さなきゃダメだろうが!」


 真剣な顔でルーナを叱ると、ルーナの瞳はすぐさま潤みだした。


「ご、ごめんなさい! そんなに怒らないでくれ! もうふざけないから、ちゃんと反省するからあ!」


 泣きべそをかきながら、すがりついてくるルーナ。

 ちょっとこっちが悪いような気分になるほどの反応だった。

 まあ、反省するならいいんだけど……。


「……は、反省したからあ……か、代わりに私の乳首も舐めていいから」


 そう言いながら、胸元をちらっと開けて、俺にピンと尖った桜色の乳首を見せつけてくる。

 どうしよう。

 この女、全然反省してない。


 とはいえ、この上から見下ろす乳首の美しさよ。

 絶景とはこのことだろうか。

 胸元の暗がりから覗く、真っ白でピンと尖った美乳がたまらない。

 とはいえ、ルーナは病人だ。

 エロいことはしちゃダメなんだ。

 さっきああ言った手前、気まずいし。


「な、なあ、おっぱい、いつもみたいにペロペロして欲しいな?」


 そう言いながら、ルーナが胸を押し付けてきた。

 俺の胸元にむにゅっと柔らかいものが押し付けられる。

 べ、別に大したことじゃない。

 ルーナの乳なんて何度も揉んでいるじゃないか。

 これくらいどうってことない。

 我慢できる……んだけど。


「……な、舐めるくらいはしても大丈夫かな? それくらいなら病気には障らないよな?」


 いつの間にか、そんな事を口走っていた。

 な、舐めるだし。

 挿れるちゃうのは流石にまずいけど、舐めるくらいはセーフだろう。


「う、うん! 舐めるだけなら大丈夫だ! ……ほ、ほうら、お前の大好きなおっぱいだぞ?」


 素早く服を胸元までめくり上げたルーナが、ちょっと照れながら俺の顔に胸を押し付けてくる。

 ちょっとひんやりしていて、柔らかい感触がたまらない。

 そのまま、べろんべろんとルーナの乳首を舐め回した。

 乳首がどんどん硬くなっていく。

 くそ、なんてエロい乳首だ。

 お仕置きしてやらねば。

 そして、じゅるるるーっと卑猥な音が響き渡る程の強さで、乳首を吸い上げた。


「ひゃん! あ、あああ! だ、ダメだ! そんなに吸ったらおっぱいとれちゃうよ!」


 そんな事を言いながらも、ルーナは弓なりに仰け反って、身体をビクビクさせていた。

 結構感じたらしい。

 ふふふ。

 手応えに達成感を感じながら、そろそろ止めといた方がいいかもと思った。

 このままだと止まらなくなっちゃいそうで怖い。


「な、なあ、コウ? ここを触ってみてくれ」


 とろんとした顔のルーナが、ゆっくりと俺の手をパンツの中に誘導していく。

 そして、ルーナの秘部に手がたどり着くと、そこはドロドロに濡れていた。

 愛液だけではない、これは……。


「今朝、コウにいっぱい出してもらったのが、垂れてきちゃったんだ。……お腹の中が寂しい……ど、どうしよっか? もう一回、タプタプにしないとダメなんじゃないかな?」


 そう言いながら、ルーナは期待に満ち溢れたエロい顔を俺に向ける。

 タプタプにしないとダメなんだろうか。

 いやいや。

 いかんいかん!

 ルーナは病人なのだ。


「……そ、そういうことは……だめなんじゃないかな。……病人なんだから」


 しかし、俺の口から漏れたのは、自分でもびっくりするほど弱々しい言葉だった。

 さっきルーナを叱った時の断固たる決意は見る影もない。

 だって、仕方ないんだ。

 既に俺の息子がバッキバッキになっているんだから。

 うう、なんというきかん坊。


「えー? 確かに私は病人だけど……」


 熱っぽい瞳をしたルーナがそう言いながら、俺のきかん坊をすりすりと擦る。

 やめろ。

 俺の性欲ベヒモスを解き放つな。

 死ぬまで犯されるぞ!?


「……私は病人だけど、あえてコレを私の中に挿れるっていうのはどうかな?」


「あ、あえて?」


 何その魔法のワード。

 なんか挿れても仕方ないような気がしてきた。


「う、うん。激しい運動は、身体に毒かもしれないけど……逆に私をめちゃくちゃになるまで抱いちゃうってのもありかなって……」


 逆に!?

 自分でも何を言っているのかわからないのか、ルーナは不安そうな顔で俺を見つめるのだが。

 いや、普通に考えて何が逆なんだかわからない。

 が、しかしですよ。

 180度回って、逆にそれもあるような気がしてきた。

 うん、ある!

 あるよ絶対!!


「…………じゃ、じゃあ、ちょっとだけお前の中にお邪魔しちゃおうかな? い、一往復だけな? 一往復だけだからな?」


 更に一往復という縛りを設ける。

 こうしておけば完璧だ。

 パーフェクトな対病人用セックスだろう。

 学会で発表したいくらいだ。


「う、うん! 一往復だけなら大丈夫だと思う!」


 嬉しそうに頷くルーナを、ベッドに押し付けるように倒して、パンツを剥ぎ取った。

 そのまま、堪え性のないきかん坊な息子をズボンからぽろりと出す。


「……うわあ、すっごくおっきくなってる……」


 バキバキと音がしそうな程、血管をビクビクさせて怒張した俺の息子を見て、ルーナがごくりと喉を鳴らした。

 その表情はエロいことこの上ない。

 否が応でも滾ってしまう。


「じゃあ、挿れるな?」


「う、うん! 来て? ……ああっ、あ、は、入ってきたあ」


 めりっとルーナの中に先っちょを沈めると、ルーナの美しい顔が喜色に歪む。

 そのままきゅーっと収縮していく膣内をかき分けるように、ゆっくりとルーナの中を進んだ。


「も、もうちょっとだ。……もうちょっとで、一番奥だから……あっ、そこっ!!」


 コリッとした感触がすると、ルーナがピンとつま先に力を入れる。

 相変わらず、ルーナの中は居心地が良かった。

 一切の隙間なく、俺を柔らかく暖かく、それでいてキツく包み込んでくれる。

 あー気持ちいい。

 このまま抜きたくねえな。

 一往復なんて言うんじゃなかった。

 いやいや、これもルーナのためだ。

 病人の膣内に長居すべきじゃない。


 そう決意して、腰をゆっくりと引いていく。


「だ、ダメだ! 絶対に離さないからな!!」


 ルーナが腰に足を纏わりつかせて、必死に抜かせまいとする。

 同時に膣内がきゅーっと収縮した。

 くそ、味な真似をする。

 だが、これ以上はルーナの身体に障ってしまうのだ。

 俺は断腸の思いで、腰を引いていった。

 悔しいけど、雁首が肉ヒダにあたって気持ちよかった。

 だが仕方ない!


「い、嫌だ! 抜かないで? お願いだから! 抜いちゃダメ!!」


 しかし、そこで不思議な事が起こった。

 今にもルーナの中から出ようとしていた一物がプルプル震えたまま、動こうとしない。

 先っちょの部分がルーナの入口あたりに留まり続けていた。


 ば、馬鹿な!?

 なぜ出ようとしない!?


 ――いやだよう、僕はずっとこの中にいたいよう。


 プルプルと震えた肉棒からそんな声が聞こえた気がした。

 喋れたんかい、ワレ。


「……コウ」


 その時、慈愛に満ちたルーナの声が聞こえた。


「もういいじゃないか。お前はよくがんばった。もう我慢することはない。このまま私にぱんぱんして、どぴゅどぴゅしちゃえばいいじゃないか? ほら、とりあえずお前の大好きなおっぱいを揉め?」


 聖母のような顔をしたルーナが俺の手をぷるんとした乳に誘導する。

 うう、くやしいけどいい乳だ。

 ルーナの乳をモミモミしながら、俺は今まで頑なに守ってきたものにビシっと亀裂が走るのを感じた。

 もういいのかな?

 俺はよく我慢したかな?

 我慢したよね?

 もういいよね?


「ちきしょう!!」


 勢い良く一物をルーナの中に突き入れる。


「ああっ! いきなりすごいっ!」


 金髪を振り乱して、仰け反るルーナ。

 そんなルーナの乳を力任せに掴みながら、そのままルーナにぱんぱんしてどぴゅどぴゅしてしまった。

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