帝国戦争 編

No.24「いい笑い者」

ワイト国 王宮内 ワイト王が水晶玉に向かって誰かと話している


ワイト王「何故だ?何故、貴殿はいつもヒトを守るのだ?何故、我々と分かち合おうとしない!?」話の相手はクリムゾン帝国のマグマ皇帝だった。

マグマ皇帝「フフ…。何故、分かち合おうとしないかだと…?ハッハッハッハ!はじめから考えが同じなら誰も滅ばず生きられるだろう?可笑しなことを抜かすな!」ワイト王「しかし、何故、領土内入った者を消そうとする?ラック国の船を何故撃ち落としたのだ!?」マグマ皇帝「ハッハッハッハ!なんだ、化け物のお前がヒトの心配をするなんて珍しいな」ワイト王「話をそらすな卑怯者ッ!!」マグマ皇帝「我々にとって、ワイト国とラック国はもうヒトとはかけ離れた種族にしか見えないんだよ。ワイト国方面から来た飛行船に警戒するのも無理はない。しかもそれがよりによってラック国の船をだったからな、小国二つが手を組めば我々も色々策を練らればならなくなるしな」ワイト王「我々のことがかけ離れた種族にしか見えない…!?どういう意味だ?」ため息をつくマグマ皇帝「…ワイト王よ。貴方が守りたい者は何なんだ?ヒトか?獣か?どちらにも似つかない化け物か?お前たちは一体何を企んでいる?」ワイト王「…それは…言えない…。」マグマ皇帝 「なら、分かち合うなど、夢のまた夢だな」ワイト王「…。わかった、話そう。我々が思い描く世界像を。」ワイト王は、自らワイト国の計画を話し始めた。ヒトと神獣、それらを合わせて新しい種族が作り変える世界、ワイト国はすでにその計画を進めていることも…。



マグマ皇帝「…。では、ヒトはいずれ滅ぶと?」ワイト王「ヒトだけではない。神獣も滅ばずにはいられないだろう。新しい種族は新しい時代を作り上げる。今生きている者たちは、その布石となり、台となり、新しい種族を、その時代を支え続けなければならんのだ。」

マグマ皇帝「…は、嘘だろう…。冗談だろう…。」ワイト王「だから、ヒトと神獣は共に新しい時代を作らなければならんのだ!」口元がニヤけるマグマ皇帝「はは…。ははは…冗談だろ…。そこまで…」ワイト王「わかってくれ、マグマ。これが我々の運命だ…。」マグマ皇帝「アーッハッハッハッハ!!!」ワイト王「!?」驚くワイト王「…ど、どうした!?何が可笑しい?」マグマ皇帝「嘘だろ?冗談だろう?アーッハッハッハッハ!お前はそんなことしか考えていないのか?ハッハッハッハ!いい笑い者だよ!」ワイト「…!!??」

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