No.7「残酷な天国」
クロウと、ワイト国の偵察隊が話をしていると、一匹の神獣が近づいてきた。「…。」クロウに近づく神獣。そして、神獣はクロウに話しかけた。「お前からは、AR-25様の匂いがする…。お前、若に何をした?」クロウ「…!?若…?」神獣「それに、ヒトの血の匂いもする…。」クロウはグレイと一緒にいた神獣のことを思い出す。(番号…。言葉を発する獣…。若…。若!?もしかして、あの獣もヒトで言う王子なのか?だとしたらまずい…!俺が殺したと知ったら俺は殺される…!)クロウ「あ、あの神獣なら、エリアBの奥、そのまた奥に行ったよ。その道中、ある獣にあったから、その時匂いが移ったのじゃないかな?」神獣「…エリアB?何だ?それ」クロウ(そうか…!ここじゃヒトの名付けた地名は通じないのか!)クロウ「こ、ここのことを我々はエリアBと呼んでいるんだよ…。」神獣「ここはあの黒い大地のような場所ではない。周りを見ればわかるだろう。」クロウは神獣と話をしているうちに、疑問が次々と頭に流れ込んで来る。クロウはたまらず神獣に自分から話をかけた。「…ここはなんという場所ですか?こんなに緑が生い茂って、水が流れている場所は初めてみたから、驚いているのです。」すると神獣はこう答えた。「…ここは、黒い大地の向こう側。我らが国、神獣地。本来、ここはヒトが立っては行けない神聖の地。何故、私たちが怪我で瀕死の状態のあちら側の種族のお前たちを連れてきたかというと…。」クロウ(…!?)神獣「あなた達と話がしたかったのだ。我々はあなた達と分かり合える日を夢見ていた。だが、やはり無理に等しいようだな…。」クロウ「!?…えっ!?」神獣「我々は知っている。あなた達はワイト国というヒトたちとは違うこと。だが、何故かそこに一人、ワイト国のヒトがいる…。ワイト国のヒトたちは邪悪な心を持っている。だから…。コロス!」(ザンッ)ワイト国の偵察隊の一人はクロウが名を聞く前に神獣に殺された。震えるクロウ。神獣は、クロウにも邪悪な心があると言い、右腕、左足を引きちぎった。「ぐあぁ!」神獣はあまりにも残酷な種族だった。腕と足を引きちぎられたクロウを、真っ黒な船に乗せる神獣。意識が薄れる中クロウは、残った左手で自分のポケットから爆弾を取出し、転がした。「ズドン!」宙船が傾いた。すると、神獣たちが慌てだした。「ヒトだ!ヒトがやりやがったんだ!」共に乗っていたクロウの部下たちも加勢に入る。「化け物ーーッ!」爆弾を神獣へ投げつけるクロウたち。「グオァァー~!!」神獣たちは火が苦手なのに気付いたクロウたちは、どんどん爆弾を投げる。黒い宙船は、とある湖に墜落した。だが、クロウたちは生きていた。奇跡的に助かったのだ。そして1週間で宙船を直し、ラック国へ戻ってきたのだった。
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