コンプレックス
コンプレックス
著者:青瓢箪 様
作品url(https://kakuyomu.jp/works/1177354054884654925)
私は恋愛ものがあまり好きではありません。
なのでこの作品のキャッチコピーに「恋愛」と入っているのを見て「読むの、大変そうだな」と気後れしました。
一読して、思いました。
これをトリに持ってこよう、と。
この作品には、超自然的な恐怖は一切登場しません。ただひたすら、3人の「コンプレックス」を抱える男女の愛憎劇です。
それならばジャンルは恋愛ではないか。ホラーではないのではないか。
ここまでのつたない説明ではそう思うのも仕方がないことかもしれません。しかし、まずは一読してください。
ああ、怪奇などなくともこれはホラーだった。
そう納得していただくに値する、素敵な作品です。
3人の登場人物それぞれの視点があり、独白だからこそ語られるそれぞれの事情があり。読み進めるごとに、次々に明らかになる「事情」。はじめは一山いくらの痴情のもつれと見えていた「事件」も、「事情」が知れれば他人に口出しできるはずもない、大問題です。彼らの「コンプレックス」は、誰もが抱えたことがあるゆえに、リアリスティックで、ひどく、重たいです。
全4話、文字数も決して多くはない中で、これほどの情報量を無理なく提示し、ストーリーを転がしていく手腕はお見事。
ヒロコさんの心は、純愛でしょうか。それとも、狂気でしょうか。
我々読者にそれを判断する権利はありません。それは、ヒロコさんが決めることなのですから。
素敵な作品を読ませていただき、誠にありがとうございました。
「評価」じゃなくて「感想」なので言ってもいいでしょう。
私、この作品、とっても好きです。
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