劉惔4 真長に恥ず
王氏で仕えていた門生たちが
博打に興じているのを見かけた。
その様子を見ると、
どうやら北側に座っている奴が
勝ちそうに感じられる。
そこで王献之は言う。
「南風競わず、か」
すると門生たちは、
王献之のこのコメントを
バカにして、笑う。
「おやおや、坊ちゃんは
管の中からヒョウを覗き見て、
その斑点ひとつを確認しただけで
ヒョウのすべてを理解なさったと
思っておられるようだ!」
すると王献之、かっとなって言う。
「おまえらは、
遠くは
近くは
恥じるがいい!」
ぶん、と袖を振り、
立ち去るのだった。
王子敬數歲時,嘗看諸門生樗蒲。見有勝負,因曰:「南風不競。」門生輩輕其小兒,迺曰:「此郎亦管中窺豹,時見一斑。」子敬瞋目曰:「遠慚荀奉倩,近愧劉真長!」遂拂衣而去。
王子敬の數歲なる時、嘗て諸門生を樗蒲を看る。勝負有りたるを見、因りて曰く:「南風は競わず」と。門生が輩は其の小兒を輕んざば、迺ち曰く:「此の郎は亦た管中に豹を窺い、時に一なる斑を見たり」と。子敬は目を瞋らせて曰く:「遠きは荀奉倩に慚じ、近きは劉真長に愧じん!」と。遂には衣を拂いて去る。
(方正59)
おっそうか。
全力で訳わかんねえな?
南風競わず
春秋左氏伝より。
王献之、荀粲、劉惔
ちっちゃい頃から神童の誉れ高かった。つまり王献之、門生たちに対して、お前ら、俺のことバカにすんのは荀粲、劉惔もバカにするってことだからな。覚えとけよ! そう言う捨て台詞である。いやそれはいいんですが博打の結果がどうだったか教えてくださいませんかね?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます