第159話 28.闘いの日々
グワッ!
ドミニクが、刃をむき出しにして雷獣にかみついた!
ドミニクは耐雷属性が弱いため、逆にダメージを食らってしまった!
雷獣はドミニクにとびかかった!
「ドミニクさん、あぶない!」
ナナはオステオスペルマムの剣で攻撃!
人間のナナはフローマーの時よりもパワーが低いので全然ダメージを与えられない!
雷獣はナナへ飛び掛かった!
オステオスペルマムの剣でなんとか防御に成功した!
雷獣はうなり電気を尻尾にため始めた!
「ベルギウス!おきろ!」
ベルギウスは眠そうな目をこすっている!
雷獣のサンダーボルトがベルギウスにヒット!
「うあっ!」
「ベルギウス!アースクエイクの呪文をとなえろ!!早く!!!」
ベルギウスは痛みを堪えながらアースクエイクの呪文を唱えた!
ベルギウスのアースクエイクは雷獣にクリティカルヒット!
雷獣を倒した!
●●●
雷獣を倒したのを確認すると、私はその場から慌てて逃げた。
姿はまだ人間のまま!
たまたま壮太君に背を向けている状態だったし、フードもかぶっているので、人間の姿は見られてないはず。
この姿を壮太君に見られるわけにはいかない。
「フローマー!どこにいくんだ!結界石から離れるな!」
壮太くんの声が後ろから聞こえてきた。
「ベルギウス!お前は自分の怪我を治せ!俺が追いかける!」
壮太くんはサンダーボルトに当たって、怪我をしているようだったけど、たいした怪我ではなさそう。
●●●
「夜に無闇に歩き回るな!」
人間の足ではシベリアンハスキーの速さには敵わない。
あっという間にドミニクさんに捕まってしまった。
「すみません…。で、でも、人間の姿を壮太君に見られるわけには…。」
ドミニクさんは、だまって結界石を3個置いて、結界を張った。
「ここまで来れば、ベルギウスからは見えないだろう。
安心しろ。これは予備の結界石だ。
ベルギウスは元の場所にいる。」
3個だから狭い結界範囲だったけど、もうすぐで猫にもどるだろうし大丈夫。
でも狭いので、二人別々に座れるほどの広さはない。
さっきと同じ体勢で、つまりドミニクさんの懐で、また休ませてもらう。
正直、マントの下は全裸なので寒いから、ありがたい…。
「なぜこんな危険までおかしてヴァルプルギス村にいきたいのだ。」
「私が猫になる術をかけられたのは、ヴァルプルギス村なのです。
強い魔術なので、術者しか解除できなくて…。」
「人間に戻りたいのか。」
本当はエルフに戻りたいのだけど、話がややこしくなるから、話を合わせることにした。
「はい。猫だとベルギウスとお話ができないので…。」
「人間は力も弱ければ、魔力耐性も弱い。
人間になりたいなんて、とても信じられない話だ。」
「でも、なりたいんです。言葉が話せないから。」
「俺なら猫のフローマーとも話ができるじゃないか。
俺じゃだめか?」
「そ、それってどういう意味ですか?」
「いや、分からないならいい…。」
●●●
ゴーストとデビルバッドに同時にエンカウントした!
両方とも闇属性!
猫の姿のまま、旅は続いていた。
出発して3週間くらいたった。
エンカウントするモンスターの中に闇属性もまじってきた。
ヴァルプルギス村が近くなってきたのだと思う。
ドミニクはゴーストに剣で攻撃!
ゴーストはダメージを全く受けなかった!
「ど、どういう事だ?!攻撃がきかない!空気を斬っているようだ!」
ゴーストは人々の闇の精神がモンスター化したもの。
実体はなく、体も透けていて物理攻撃は一切効かない。
ゴーストが魔力吸収を唱え、ベルギウスの魔力を吸収した。
「な、なんだ魔力が吸収されたぞ?!」
ベルギウスは気にせず火の魔術を唱えた!
ゴーストにダメージを与えられたが極小だ!
ベルギウスは魔力切れを起こして倒れてしまった。
フローマーはオステオスペルマムの剣から、聖なる剣に持ち替えてゴーストを切りつけた!
ゴーストモンスターを倒した!
すかさずデビルバッドはフローマーへ吸血き攻撃!
鋭い牙をもった蝙蝠型の闇属性モンスターだ。
フローマーは闇属性耐性が強いため全くダメージを受けなかった!
ドミニクはデビルバッドへ攻撃!
デビルバッドは大ダメージを受けた!
デビルバッドは黒魔術デスを唱えた!
ドミニクは死んでしまった!
フローマーの聖なる剣の攻撃!
デビルバッドを倒した!
いそいで壮太君に駆け寄る。
壮太君は魔力切れを起こして倒れてしまった。
回復薬を飲ませると起き上がった。
「魔力を吸われすぎると、消えて死んでしまう理由が分かるよ。
魔力が切れると命まで吸われるような感覚だよ。」
黒魔術デスで死んでしまったドミニクさんに慌てて駆け寄り、聖水を飲ませる。
生き返ると分かっていても、死んだ人を見るのは精神的にきつい…。
白目になっていたけど、少しずつ生気が通ってきて目が開いた。
よかった…。
「ベルギウス、コルネリアで聖水を入手しておいて正解だな。命拾いしたぜ…。」
ドミニクさんは、体の状態を確認していたが、表情もすっきりしているし、完全に復活したようだった。
「闇属性のデス魔法、30%の確率で死んでしまうから気を付けないといけないな。聖水も無限にあるわけではないから、当たらないように気を付けよう…。フローマー、俺たちは倒せないから、エンカウントしたらゴーストを優先的に倒してくれ。頼んだぞ。」
「ニャー!」
「それにしても、フローマー、お前本当に闇属性に強いな。攻撃力も強いし、魔法耐性も優れているし。」
猫族は闇属性耐性がすごい強いみたいなんだけど、たぶん、お母さんはそれを知っていて、私を猫にしてくれたんだ。
だから私はこの闇属性が出現するエリアを抜けられたんだと思う。
この聖なる剣は、なぜ私が抜くことができたのは、まだ謎だけど…。
そしてやっと、バルプルギス村に到着した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます