14日目
14日目:彼女の話
「昨日はどうも」
いきなり言われて、思わず電車に乗り損ねそうになった。
慌てて何か言おうとしたら、彼はもういつもの場所で教科書を読んでいた。
……勉強の邪魔したら悪いよね。
軽くおじぎして、手すりを握る。
彼の体温のせいか、そこはほんのり温かかった。
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