8日目

8日目:彼女の話

学校は好きだけど、毎朝の通学は憂うつだった……はずなのに。

電車が来た。いつもと同じ前から2両目、2つ目のドア。彼がいる。

私の前でドアが開き、彼は無言で手すりを離れて少し先でつり革を掴む。

ちょっぴり不機嫌そうな顔。耳はニット帽で隠れてしまっていた。

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