60.「自称従兄弟の髪を洗った。後は・・・」

「体を洗って貰う番ですね!」


ウキウキした様子で自称従兄弟は言った。


「そうだな、一応ちゃんと洗うけど、変な洗い方はしないし、水着を穿いてる部分は自分で洗って貰うからな」


「わかりました。でも・・・」


自称従兄弟は言葉を止め、僕の顔を見てにやりと笑い、また口を開く。


「お兄さん、これからお仕事ですし、時間ありませんよね?だから、お兄さんも私も一度で二人とも、体を洗える方法を知っているんです。」


ニヤニヤ自称従兄弟は笑い続ける。


何か、嫌な予感がしてきた。


自称従兄弟は自分の体にボディーソープを振りかけ、


「お互いがお互いのスポンジになって体を洗い合えばいいんですよ」


と宣った。


「却下」


僕はぺしりと自称従兄弟の頭をチョップした。


「あてっ・・・!、お兄さん、恥ずかしがらなくとも良いんですよ?」


「恥ずかしいとかじゃなくて、僕らは一応男女なんだし、未成年の君に手を出す訳には・・・」


「出しましょうよ。誰も見ることも出来ない私にいけない事しても、誰も咎める人なんて居ませんし。誰かが傷つく訳じゃないです。それじゃあ、駄目なんです?」


「駄目と思う」


「お兄さん、もしかして私の事、あんまり好きじゃない?」


「いや、そんな事は無い!」


反射的に大声で叫んでしまった。


それを聞いた自称従兄弟は驚きつつも、にこりと嬉しそうに微笑み、


「じゃあ、私のお願い聞いて下さい。洗いあいましょうよ。変な事とか抜きに。千尋さんに先を越されたので、私もお兄さんともっと色々して、一緒に体を寄せ会いたいです。時間の無いから、今は変な事は自重しますので。あ、お兄さんの気が変わったら、いつでも襲って良いのですよ。」


「いやいやいやいや、襲わないよ」


「そうです?それは残念です。でも、襲ってくれないのでしたら、安心して洗っこ出来ますよね?」


いや、その考え方はおかしい。おかしいのだが、自称従兄弟が腕に抱きついてきたので、反論するタイミングを失った。


「ねっ?」


自称従兄弟は微笑む。




「うふふ、ちょっと、流石の私でも、結構、ドキドキしてます。」


僕らはお互い、自身の体にボディーソープを浸らせていた。その理由は勿論、お互い、洗いっこする為だからだ。


「なら、止めないか?」


「駄目です。もうここまで来たんですから、お兄さんも時間が無いでしょうし、ちゃちゃっとやっちゃいましょう」


そう言って自称従兄弟は僕の体に抱きつく。


自称従兄弟の柔肌と豊かな乳房の感触が、僕を誘惑する様に刺激する。


「ああ、分かったから、だからちょっと、抱きつかないで・・・」


僕が堪えがたい刺激に堪えているのを自称従兄弟はまどろっこしく感じたのか


「ええい、もう観念して下さい!お兄さんの体も何もかも洗っちゃいます!」


と言って自称従兄弟は僕と密着したまま、体を前後に、自身の体を僕の体に染み込ませる様に、動かしたのだった。

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