She, he, it or who?
ケガをする時、ぷくっと膨らむのが好き。ぷくっ、赤が咲く。ぷくっ、数日して、消えていく。残されるのは、綺麗じゃない
ふと友人を思い出して、歯と共の舌も一緒にみがくことにした。
奥の方まで歯ブラシが届かせると、一気に吐き気が襲ってくる。うっえ。涙がぽろり。
友人は「吐くほど、奥もやってしまうんだけど」と、困っていた。げろげろ。ぐわぁ。うっえ。「みがくのは、朝だけにしたら?」とアドバイス。(吐いてしまうから、トイレでみがいていたらしい。馬鹿だ。私に言われたくないだろうけど、思考がおかしい。)
そういう会話をしたにも関わらず、真似をしようとする私。少し、吐き気を楽しく思い始めてたから、危ない。これはいかん。そう思い、急いで冷水で口をすすいで、おーわりっ。さっぱりしたのです。はみがき、すき。
家族と一緒に暮らすのも、よくよく考えてみたら「同棲」だなぁっと思った、バイト開始の数分後。師匠と先輩さんに急いで、報告しに行った。
「家族と一緒に暮らすのも、同棲だよね!」「そういうことになるね」「ってことはさ!『俺、お母さんと同棲してるんだ(声を低くさせて)』って言えちゃうね!」「……それ俺じゃん!」「あ!そうだね!」
テンション高っかいっすね。だね。
人と同棲すると、お鍋ができるね。
思考を止めるな。考え続けろ、悩み続けろ。答えは導かれるはずだ。納得できるような、理解できるような、答えが、いずれ。考えろ。動きを脳に集合させ、鼓動の動きさえ、停止しろ。呼吸を、指の震えも、瞬きさえも。止め、思考へとのみ、栄養を使え。脳へ。電子回路に。神経を通り、思考する。0.2秒間の私。0.3秒を超えたら、それは私ではなく、別の私へと入れ替わる。超えろ。それすらも超えてゆけ。自分であり、自分でない。ホンモノとは、なんだろうか。頭が痛くなってきた。久しぶりの感覚。水晶体から光が送られ、網膜へ。神経細胞は受信を行う。映像を。記憶を。甦らせろ。悲しませろ。あいつは、彼じゃないんだ。あいつはあいつ。彼は彼。私は私。無性に、黒い毛並みが恋しくなった。ゆるやかにゆれ動いた胸元に、早まる鼓動。大きく広がった手のひらは、軽やかな音楽を奏でるだろう。たん、たん、たん。とん。たん、たたん。夜の瞳は液晶に輝き、ヒゲに空気が触れ、ゆれるだろう。にゃぁ。行き場のない鳴き声が、木霊する。ねぇ、聞こえる?
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