今日は家族以外の人に—— 触れた日。考えた日。

「私は差別をしている訳ではないが、彼らは卑劣で非道な人種だ」

 そう、やつは言った。

 事の始まりは、ぽつりと「中国に行きたい」と呟いてしまったから。そこから、闘牛を追いかけ回すブルドッグのように、騒ぎ始めた。

 とても、酷いことばかり言ったの。だから「(差別をしている訳ではないなら……) あなた、そこに行ったことは? 知り合いはいた?」と聞いてあげた。

 答えは思っていた通り「行ったことない。そもそも行きたくないね。中国人の教え子はいたけど、誰一人として、政治的な問題などを話したがらなかった。ありえない! 二度とその言葉Chinaは聞きたくないよ!」と返された。

「……(何も知らないくせして、知ったかぶるの、すごい嫌い。お前なんて、大っ嫌いだ)」


 自分の行なっている、言っている差別的なことを、彼は自覚しているのだろうか。


「私は差別をしている訳ではないが——」


「差別」という言葉は、私と彼との間で、全く異なった認知をしている可能性があるのかもしれない。

 なんて考えた、この頃。彼との会話は疲れる。お喋りは苦手よ。黙ってちょうだいな。


——————


 今日はバイト先の先輩に、ある本を見せてもらった。題名は忘れ、文章の大半は頭痛のせいで忘れられたけど、覚えていることがある。

 それは「言葉とは、意味である」みたいなこと。例に犬が出てきて、実際に「犬」という存在があったからこそ、「犬」という言葉ができたと書かれていて、納得した。ふむふむ。確かにね。


 今調べたら、『暮らしの哲学』という池田晶子の本だった。数ページしか読んでないから、内容は全然知らん! そこの部分が印象的だっただけー。


 うぅ……頭痛すぎて、もう無理。あ、そこの君!頭の取り替えっこしようぜー!

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