いちゃジレほのラブー桜雛八幡宮物語🌸弐 末っ子巫女と教授も歴史と恋に突っ込みますが!

作者 結愛みりか

八幡宮に置かれたのは、人形と言う歴史の証人だった‼

  • ★★★ Excellent!!!

 『いちゃジレほのラブー桜雛八幡宮物語🌸』の第2弾。もちろん、この作品だけでも、十分に楽しむことができる。今作は八幡宮の「三人官女」の内の末娘が主人公。主人公と歴史の謎解きに挑むのは、歴史学者の教授だ。しかしこの教授は、「謎解きは嫌い」と言い、「歴史の真実」を優先させる。
 始まりは主人公が巫女を務める八幡宮に、片手がない人形が置き去りにされていたことだった。しかしそれは盗品で、人が亡くなってしまう。その人形は、あの歴史的重要人物・皇女和宮ゆかりの物だった。しかもその人形の呪いなのか、主人公の姉(前作主人公)が霊に憑りつかれてしまう。姉をその恋人である助教授に任せ、主人公は教授と共に、京都の寺へと向かう。その間教授は、助教授にネットオークションで、ある刀を競り落とさせ、歴史の真実へと着々と迫っていく。
 主人公が連れられてきた京都の寺とは、和宮もかつていたであろう断絶された宮家ゆかりの寺だった。そこで明らかにされる歴史の真実。そして、今回の遺品盗難事件の背景にあったものとは――?
 
 主人公と教授の心の距離が縮まっていく過程はもちろん、他人が他人を想うことについて考えさせられる作品。また、「歴史の真実に迫る」ことで、「事件の真相が見えてくる」という、筆力がなければ書けない作品でもある。また、京都の寺で実際に調べるのと同時に、ネット上でオークションの競り合いが進んでいくので、二重にはらはらドキドキが楽しめる。また、和宮の新説が組み上がっていく過程の知識量に脱帽だった。

 是非、是非、御一読下さい。

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