せっかくだから邦画の嫌な部分について考える

『一度書いて消してまた書いたのだ』

というテイで書いてみます。出すかどうか悩んだんですよね。食事したら特に気にならなくなったのですが(ひそひそ)。


 さて、

『邦画なんざもうおしめーよ!』

と言われて、かなり久しいです。

 確かに昔のお祭り感覚でワクワクして映画を見に行く事は減りました。某大手出版社の映画も昔は夏休み巨編という感じで

『まさに映画!』

という印象でしたが、いやはや、実際どうしてああなった。

 勿論、面白いのもあるのですが、それを見つける確率は何となく買った宝くじで10万円……いや、1万円だな(ばっさりである)、それを当てるくらいに困難なので、諦めムードです。同じ理由の方も恐らくいるはず。

 さて、邦画がどうこう言うより、面白い映画を探すべく色々見る方が有意義だと考えます。しかし、今回はあえてこのタイトルにしました。

『何故こういうのを繰り返すんですかね?』

と思う予告編を見て、

『チッ』

と舌打ちしたくなる部分を箇条書きで挙げてしまえ、というものです。ちなみに実写映画限定で行きますよ。嫌な共感が広まる気配を感じます。行くぜ。

・特に学校で不自由している訳でもない主人公(主に少年)に理解者(大体は女の子です)が出て来るが、途方もなくつまらない理由(『別に喧嘩しなくていい話じゃん』というタイプの理由)で喧嘩をして、泣いたり叫んだりし、更にそれを

『青春だ』

と言い張る。

 うぜえ。『青春』という言葉でお前のそれと私のかつてのそれを一緒にすんな。

 これらに尽きてしまいます。面倒くさいったらありゃしません。

『実写にしたら単なるコミュ障じゃねーか』

っていう。

 そういうのが生きて来るのは小説や、ジャンルで言えばそうですな、少女漫画の青春ものとかだと映えると思うんですね。恐らく『その媒体だからいける』訳です。

『実写だと生々しくなるから嫌だ』

ですとか

『青臭いのは勘弁だぜ。あばよ』

と言うのではなくて、その手垢が付きまくったシーンを売りにするから嫌なのです。

『YOUには学生時代、そういう時期がなかったのか?』

と言われれば嘘になります。が、そんな

『このシーンを入れときゃいいだろ』

という風に記号的にされて押し付けられても

『そっすか』

としか言い様がない。

 喧嘩をする程の理由でない時点で見てる側は相当に醒めているのです。

『むしろ、喧嘩している所から描写しろよ。その方が関係性が気になるから見たくなるわ』

となる。多分構成の問題なんでしょうけれど、その展開で良しとした人のせいで、無駄に苦さを出そうとして鬱陶しいだけになっている可能性を感じます。

 ちなみに少年以外、例えばおっさんが叫んでも同じです。

『またかよ』

と思って流します。話の構成が問題なのであって、そこを解決しない限りはどう泣こうと叫ぼうと安っぽいですからね。


・食事シーンが薄暗くて暴力的なまでにまずそう

 これ、昔からそうなんですが、何故邦画の食事シーンってあんなに薄暗いのか。

『これが貴様の心象風景か』

って言いたくなるほどに薄暗いのです。そして、そのせいで食事が全く美味しそうに見えない。

 薄暗がりで映えるのは、正直な話、女性のセクシーシーンくらいですよ。むしろセクシーシーンが置かれるべき場面です。なので、そういう食事シーンを見ると、

『これが本物の『不適切な表現』という奴か……!』

と感じます。

 嫌な実家、もしくは真っ暗な中で食事をした経験がある方には分かると思いますが、味が分からないんですよね、そういう場所だと。少なくとも美味くない。それは

『こんな中で消費しようとしてしまって、食べ物に申し訳ないな』

と思うレベル。

『そんな所で家族の会話なんか入れられても解決なんかする訳ねえだろうが!』

と感じます。

『味が分からない食事を前にして何が盛り上がるものかね』

と。


 投入されている予算とかキャストについてのあれこれはあちこちで議論されてますので割愛します。ですので、今回は特に気になった点を二つ。

 面白い邦画が増えます様に。

 

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