せっかくだから世界観設定について考える2
メジャーなもので挙げればですが、クトゥルー神話が根付いてどれほどの月日が過ぎたのか分かりませんね。その定着ぶりに、
『っかー! わたくしもああいう得体の知れない、人類がどうにか出来るレベルではとてもない何かが蠢く世界観を作り出してみてぇー!!><』
などと、かなり身の程知らずな事を考えている私です。
既存のそれを達成している世界観があり、いくらでも使用可能ならばそれを使えばいいものを、何故人は他の物を所望するのか。そこには、いくつかの理由があります。
・それに関する熟知度が、所謂博士レベルじゃないと、使うのがおこがましい雰囲気がある
・よく知らない内にごり押しされて、正直しんどかった
・その作品や世界観を知らない事について馬鹿にされて悲しかった
辛いー! いずれもめっさ辛いと言えましょう。例えるならば、
『『生まれた瞬間に全てのヘビーな世界観設定を持つ物語や映画やバンドの情報を、それこそまるで空気を吸うかの様に吸収していなければ生きている価値などない』
って言われちった! マジつれーわ―!!』
という心境です。笑わせんな、そんなんやってられっか。
さておき、原因としては、それらについての寛容さを持っている人達より、持っていない人達の人数の方が圧倒的なんですな。しかもコミュニケーションが下手な理由の逃げ道にしておる人が多い。
以前、『せっかくだから縁を切る(読書編)』で
『フヘへ、人間関係の行方なんざ天気と同じよ! 好きな様に生きて行こうぜ!!
あばよ!』(大意)
と書きまして、それと矛盾している様に見える意見ですが、そうではありません。
『自分の言いたい事を言える様にしていれば問題ない』
と書きましたからね。
意見を言う以上、聞かねばフェアではありません。だって、周りの人間が全て敵かというと、そういう状況は限られて来るはずなので。
例えば、
『俺、引っ越して来る所を明らかに間違えたぜ。
ここ、某県の医者追い出し村みてーな閉鎖的な土地だぜ。このご時世にありえねー。
なので、俺が決めたここを出て行く時期まで心を閉ざします。あばよ』(大意)
とかいう話でしたら、
『それは仕方ないよね。好きにしさらせ』(大意)
と、私だって言います。世の中にはそういう場所が、割とその土地の発展具合に関係なく実在しますからね。
それを除外して、
『君が人を嫌う態度の理由に、その何かへの愛を挙げるのはやめなさい。他のファンが迷惑する』
って話です。
いますじゃん、
『あの作品のファンはネットやイベントで態度悪い』
って言われている作品が。その作品が好きなファンで、ネットでもイベントでもお行儀良くしている方からすれば、唾棄すべき存在でしょう。そいつらのせいで作品を悪く言われてしまう訳ですから。
『こんな奴ら、ファンでも何でもねーよ』
と言いたくなる事が多いから、
『ああはなるまい』
という事で、作品が誤解されない様にしている訳で、そういう謙虚な方々には今後も是非そうして欲しいと思う次第です。
話がそれましたが、前述の三つが大きな理由として、新規ファンの方を阻みます。
そこで新たな設定を即座に組める人はいいですが、そうでない人の方が今度は多いでしょう。世界観を作る上で、頭に入れておかなければならない事は前回話したので割愛します。
世界観を構築する上で、それの訓練になる方法は、私の知る範囲ではTRPG(テーブルトークロールプレイングゲーム)があるかなと。それをプレイする側になったり、GM(ゲームマスター)の経験を重ねるのです。そうすれば、物語を作る上で、最低限必要な設定の目星がつきやすくなるでしょう。
一回のプレイで数時間かかるのがネックですが、例えば身近にプレイヤーがいなくても、ネット越しでもゲームシステムとGMとプレイヤー、チャットルームと、ダイスを振るソフト(フリーであります)とメモ帳があれば出来ます。
初めての方は、GMの方にキャラクターの制作表(パラメータに指定されたポイントを振り分けて、特技なども自分で考えて決め、キャラクターを作るのです)をチェックしてもらえば、ゲームに参加する上で問題ない、自分だけのキャラクターが作れます。
そういう所で、キャラクター構築と世界観構築を同時に学ぶ事が可能です。しかもゲームの世界観に没頭しながら。
楽しんで学べる。これは大きいでしょう。
次に挙げる鍛錬方法としては二次創作です。好きな作品の二次創作として、イラスト・漫画・小説を書くという方法があります。
絵を描かれる人は、これでキャラデザのセンスも学べるでしょう。日頃興味がわかないキャラクターをあえて取り上げてみると、そこに魅力を見出せる事も多々あります。
二次創作もTRPGと同じく、キャラクター構築能力と、それを含む世界観構築のセンスが体得出来ます。
初心者が陥りがちですが、極力オリジナルキャラクターなどを出さずに続ければ、『『好きな作品』という縛りの中で話を作る』
という、話を作る上でとても必要な能力がガンガン上がります。
どういう事なのかと言いますと、例えば何かの作品を読んでいて、主要人物がピンチに陥った時、その状況を打開出来るキャラクターが新規で現れたとします。それはそれでいいと思いますが、そのパターンが毎度毎度繰り返されたらどう思うでしょうか?
『主人公は何の為にいるのか? 全く成長しないのか?』
となってはしまいませんか? 修行以外でも、主人公の成長が望まれるシーンは、必ず出て来るはずです。そこで毎回主人公以外が打破していたら、私としては醒めます。
恐ろしい話ですが、オリジナルの話を書き慣れていない人はよくこういうパターンに陥るのです。
なので、そうなりたくない人には、前述の二つの方法を推奨します。そこだけは危機感を持って欲しいと思います。
『お前の話、だれるわ』(大意)
と、あなたの話を読んだ誰か(熱烈なファンの場合もあるのです)に言われない為に!
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