スライムの宅配便⑤
「記憶回路ですか?」
普段は頼まないものを注文すると、レッドの奴は目を丸くして驚いていた。スライム族の目というのはどこなのか俺にはさっぱりわからないが。
「あぁ、値段は問わない。出来るだけ良いやつを頼む」
「入手先を知らない事は無いので、構いませんけど。もし、差し支えなければ使用用途を教えて頂けませんか? 個人的に気になるだけですが」
「さぁな、昨日の晩にセンの奴が注文するように言ってきてな」
「センリョクくんが、ですか」
「何に使うのかわからない訳では無いのだが」
あのアンドロイドにでも使うつもりなのだろう。木製のアンドロイドにどのように組み込むのかさっぱりわからないが。
「とにかく、センが本気で頑張っている以上は俺も精一杯バックアップしてやりたいからな。頼めるか?」
「承りました。あの、何を作っているのかはわからないですけど、完成したら見せてください」
「きっとセンの最高傑作になるはずだ。しっかり見てやってくれ」
セン本人のいない所でそんな約束を取り付けてしまったがきっとセンなら俺の想像以上のものを作ってくれるだろう。
2月17日 アンザン
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