第41話 声の主とステータス ☆

(真冬さん。二度目になりますが、この度は本当に申し訳ございませんでした)


 その声の主はナビー、もといアテナで、再度謝っているのは、無視をしていたことだろう。

 さっきは大勢の前だったから今度は2人きりで、というところなのかな。


(良いよ、気にしないでください。アテナ……さん?にも色々あるはずでしょうから……)


(ありがとうございます。でも、アテナではなくぜひ前と同じく、ナビーと呼んでください。それとこれも前と同じく、敬語は辞めて欲しいです)


(分かったよ。でも、2つ条件がある。1つ目は、僕にも敬語は辞めて欲しい。2つ目はお互いに隠し事は無しね。てか、ナビーは僕の心を読めるんでしょ?僕だけ分からないのはずるいと思うんだ)


 僕とナビーは文字通り一心同体だ。そのなかで敬語を使って話すというのは、些か違和感を感じるのだ。しかし本音を言えば、大分慣れてしまったのでこれは大して気にしていない。本当に肝心だと思っているのは、2つ目だ。


 今までの言葉の端々から、ナビーに自我があることはとっくの前に気が付いていた。

 そして、自我があると分かったことにより、相手には自分の考えや想いが全て伝わってしまうのに、自分には相手のことが何も分からない、というある種のもどかしさを感じていた。


 これがナビーに自我が無く、機械的な存在だったのならまた話が違ってくる。

 だが、自我が無ければ、こうして普通に話をすることもなかっただろう。なので、結果オーライだ。


(すいません、敬語はこれが地ですので、変えることは難しいです。2つ目に関しては、これからは出来るだけ話すようにします。ただ話せない内容があることは、理解していただきたいです)


 地ならしょうがあるまい。無理に変えるようなことでもないし。

 けれど、2個目は了承してもらえたので、いきなりだが僕が気になっていたことを、包み隠さず話して貰おう。


(じゃあさっそく聞きたいんだけど、何で僕がガンダと戦ってる位から、反応しなかったの?)


 僕がガンダと戦ってるあたりで、何か変化したことと言えば、確かグレードアップしたことくらいしか思いつかない。でも、それが何かしらの引き金になり得るのかな。


(真冬さんの言う通り、グレードアップが引き金になったと、私も推測しています。おおよそグレードアップしたことにより真冬さんの魂の質が昇華し、スキルである私にもその恩恵が回ってきた、と言った所でしょうか)


(そうなんだ。グレードアップのこと、もうちょっと詳しく聞いても良いかな?)


 ナビーのだんまりが僕のグレードアップに関係しているのなら、そこから何か糸口が掴めるかも……。まあ、掴めなくてもいつかナビー自身が話してくれるだろうから良いけど。


(レベルアップは身体の質の向上、同種内での能力が上がることで、対して、グレードアップとは魂の向上、つまり種族的に神に近づくということです。なので、人によって多少の個人差がありますが、レベルアップによるステータスの上がり幅は微々たるものとなり、反対にグレードアップによる上がり幅は、多大なものとなっております。もっとも、真冬さんは特殊中の特殊ですが……)


(そうなんだ)


 結局、神様がステータスを与えたっていうウィルの話の信憑性が高まっただけか……。別に疑っているわけじゃ無いけど。

 まあいいや。とりあえず、ステータスの確認をしようか。


【ステータスオープン】


 名前 神宮寺 真冬


 種族 人族


 グレード1→2

 レベル0→26


 HP 1840/1840→3045/3045

 MP 1420/1420→2183/2183

 STR 782→1247

 DEF 512→1005

 INT 601→805

 AGI 3045→4134

 CHA 314→764

 LUK 880→880

 

 SP 0→516



 スキル 能力向上ステータスアップ 導く者ナビゲーター 言語理解マルチリンガル 魔力操作マナコントロール56/100→魔力操作マナコントロールⅡ20/100 剣術72/100→騎士剣術 15/100 能力低下ステータスダウン6/100→能力低下ステータスダウンⅡ5/100 精霊魔法5/100



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