『まりん、ゆ~りん』
「クレオ!!」
マリンはユーリを握り締めたままでクレオに駆け寄った。名前を呼んで戦闘態勢が整ったことを伝え、合流するためにこちらに来て貰うのが目的だ。
「マリン、ゆ~りん」
クレオが駆け寄るマリンに気が付くと、大きく手を振って走り寄って来る。まるで休日に町で待ち合わせをした友人を見つけたときのように明るく元気一杯で近付いてくるが、その背後に機銃を乱射しながら爆撃をばら撒いている戦闘機を引き連れている。
全く不釣合いな光景に軽く失笑を溢すと、マリンはその場に立ち止まり力強く大地を踏みしめて、大鎌を背中に背負うように振り翳した。
クレオがマリンの傍らを通り抜けた瞬間、最大の一撃を放って戦闘機を切り裂こうと波動を高める。今までは幾らユーリが強化してくれると言っても、高められるのはマリンの波動だけだったが、今はユーリの波動も同時に高められる。すべてがこれまでの倍だ。
そんな大きな力を解放することが、楽しみであり恐怖でもあった。だが、マリンの性格を知っているユーリならば、うまく調整して操縦席への直撃は避けてくれるだろう。
マリンの全身から波動が溢れ出して、地面を踏み締めている足が岩盤を抉った。
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