第7話 ヨシオ

ヨシオ


今日も仲良し四人組はアイスクリームを食べながらテーブルを囲んでいる。


「そう言えば小学生の頃ね~」


智亜美の友達が話しはじめた。


「クラスにヨシオって名前の男の子がいたんだよ~」


「その頃、ちょうど野島よしおが人気あってさぁ」


みんなアイスクリームを楽しく食べながら話しを聞いている。


「よくクラスの悪ガキにヨシオなんだから真似しろよ~っていじめられてたなぁ」


「本当に男子はしょ~もないこと言い出すよね~」


みんなウンウンと頷いていた。


「それも毎日毎日飽きもせずにやってたよ~」


「さっきのアイスクリーム盛りつけてくれた店員さんがそのヨシオなんだけどね~」


「久しぶりに顔を見たら思い出しちゃったよ」


みんなの視線はヨシオに一直線に注がれていた。


「なかなかのイケメンだよね~。アイスも多めにしてくれたし」


智亜美がアイスを頬張って答える。


「今はイケメンなのに子供の頃は気が小さかったのかなぁ」


どうやらヨシオを気に入ったようである。


智亜美はアイスを頬張ったまま続ける。


「しかしそんなに毎日しつこかったなら私ならこう言ってやるね」


「名前が一緒だからって物まねなんかしないわ」


「そんなの関係ねぇ!ってね」


「………………」


「……………」


「…………」


三人の視線が智亜美に集まった。


口元からアイスが溶けて行くのを感じた智亜美であった。


その後、智亜美がどうなったかはわからない


ちーーん

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