ミイラ勇者と肉塊少女

進化した、デブにゃーちゃん VTuber

第1話 ここは・・・?

「クソッ! 良くも騙したなっ!!」


 洞窟内の崖っぷち。


 そこで、オレンジ色の服とズボン。

 薄灰色の中世の鎧。

 着黒い革ブーツを履いた、青年が叫ぶ。


 青年のイエローオレンジのサラサラな髪が揺れ。

 青い瞳を、目の前の敵に対して、ブロードソードの切っ先と共に向ける。



「はんっ! 騙される方が悪いんだよっ!」


「そうだぜ? ・・・お前さんは運が無かったのさっ」


「良いから? コイツをとっとと殺っちゃいましょうよ?」


 目の前のチンピラ達。


 娼婦の様な茶髪の女。

 ガタイの良いマフィアの男。

 三下の細い体の雑魚。


 と、三人で並んでいた。


 三人のチンピラ達。


 彼等は、二人組の暴漢に襲われる女性を装い。

 青年を騙して、窮地に追いこんだので有った。



「そうだねぇ~~? ・・・面倒だし、さくっと殺っちまいますかいっ!」


 娼婦のような女は、そう言うと同時。

 腰から取り出した、スローイングナイフを投げて来た。



「うわっ!」


『カキンッ!』


 青年は、それを即座に防御するべく左腕を目の前に出す。

 そこに装備した丸楯で、顔を守り鋭いナイフを弾く。



「そこをコイツで!」 


『バンッ!』


「わっ!?」


 三下の体の細い雑魚は、回転輪胴式のピストルを撃つ。

 それを済んでの所で、回避する青年。



「くっ! これでっ!?」


「これでも喰らえってのっ!!」


 青年が、ブロードソードを前に突き出して、勢いよく突進しようとすると。


 ガタイの良いマフィアの男は先手を取り。

 青年の体に勢い良くタックルをかまし、崖底に突き落としてしまう。



「あ~~あ? ・・・これじゃあ金目の物が取れないじゃないのよ?」


「すまねぇ、つい・・・」


「まっ? 仕方が無いって事で・・・」


 崖底を覗きながら立っていた、チンピラ達。


 彼等は、そう話すと洞窟の外を目指して歩いて行く。



「アイツは死んだのだろうね?」


「生きていたとしても、この崖は高過ぎて登れねぇし」


「来るなら来いっ! また殺してやるっ!!」


 娼婦の様な女。

 ガタイの良いマフィアの男。

 三下の体の細い雑魚。


 彼等は、そう話して歩いて行く。



「仮にアンデッドにでも成らなきゃ復讐にも来なだろ?」


「成ったとしても洞窟の外には出れないさ?・・」


 ガタイの良いマフィアの男と娼婦の様な女たち。


 二人はそう話しながら洞窟の外に出ていった。



「クソッ!! クソーーー~~!? 人助けしようとしたのに? ・・・これじ? あ・・・ただ・・・まぬっ! だ・・・」


(・・・あ・・・! 意識が無くな・・・)


 青年は、崖底で頭から血を流して徐々に意識を失い。

 まだ若く活力に溢れた生命を失い、息絶えてしまった。



『ヒョコッ!?』


「やっと見つけたぁ? ・・・私のお友達?」


『カプッ!』


 崖底で倒れている青年の死体。


 そこに、謎の少女とも女性とも着かない人物が近付いて来た。


 彼女は、青年の死体に吸血鬼の様に噛み付く。


 彼女の姿は。


 小麦のような金髪。

 赤茶色の瞳。

 薄褐色の肌の持ち主だ。


 そして、黒人・黄人・白人を全て足したような容姿の女性だった。


 服装は。


 灰色。

 薄灰色。

 黒色。


 と言った、色合いの襤褸切れ。


 に見える、布切れを継ぎ合わせた、マントやローブを上から羽織る。


 襤褸切れで作ったのであろう、ワンピースを着た乞食見たいな服装をしていた。



「動かないなぁ? ・・・つまんないっ!」


 そして、女性とも、少女とも、分からない女性。


 彼女は動かない死体である、青年を見ていてもつまらないと興味を失い。


 暗い洞窟の奥に、姿を眩ました。



「痛たたた? ・・・ここは何処だ?」


 鎧と襤褸いオレンジ色の服。

 オレンジ色のズボンを履いた、人間の皮が張り付いた、骸骨木乃伊がいこつ・ミイラは目を覚ます。


 もちろん、乾いた人間の肌が張り付く。

 イエローオレンジ色の髪の毛のついた頭蓋骨の眼孔には、両目は等に無いが。



「俺は誰だ、いや僕は誰だ・・・?」


 骸骨は立ち上がり、周囲を見渡すが。


 辺りに広がるのは、灰色の岩壁と奥へと続く小道だけで有った。


 元人間の青年であった骸骨は歩く。


 そこを進むしか無い、小道の奥を目指して。



(・・・この道の奥から何故か分からないが誰かの雰囲気がする・・・)


 青年は、何者かの気配を警戒して辿りながら小道を進む。


 そこに居るので有ろう、誰かを探して。

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