両親を亡くした主人公は弟と二人で暮らしていますが、隣に引っ越して来たのはなんと吸血鬼だった!?
吸血鬼の登場する作品はたくさんありますが、本作の面白いところは吸血鬼の存在が公に認められ、社会で人間と共存しているというところです。
一見衝撃的な内容にも思えますが、隣に越してきた男子は女子アレルギーで危険度ゼロ。
クラスの中に吸血鬼がいるという不思議な世界観ですが、どこかほのぼのとしています。
そんな中で起こる大事件。
凶悪犯に立ち向かう主人公の姿は、女子なのに逞しさすら感じます。
最強鈍感少女と女子アレルギーの吸血鬼。
登場人物のキャラも個性的で、弟の存在もキラリと光っている。
恋の行方も気になります。
親を亡くした姉弟とお隣に住む吸血鬼くんとの交流を描いた物語――そう、このお話の舞台は吸血鬼が公に認められている世界です。
で、この吸血鬼くんがね、かわいいんですよ。気弱でやさしくて、だけどやるときはやってくれる。
本編はほのぼのからハラハラのシリアス展開。そしてくわしくはいえませんが、とても新鮮な裏切られかたをしました。やられました。最強の鈍感女子がここにいます。笑
本編と、弟の八雲くんも大活躍の番外編まで合わせると14万字以上ありますが、ひるまないで大丈夫。そんな文字数もなんのそので読ませてくれますよ。
登場人物たちがみんな魅力的で、物語はいろいろ斬新でおもしろい。読んで損はありません。ぜひその目で確かめてみてー!
物語は親を亡くした高校生の皐月と小学生の八雲の姉弟が二人暮らしを始めるところから始まります。二人と時を同じくして隣の部屋に越してきた皐月と同い年の青年基山、実は彼は内気な吸血鬼でした。
吸血鬼が世間で受け入れられているという設定は斬新で面白かったです。吸血鬼というと残忍なイメージを思い浮かべるかもしれませんがこの作品の吸血鬼はとっても紳士的。父吸血鬼の教育のせいか、基山は困っている人を放ってはおけないお人好しなのです。
とにかく描かれているキャラクターが活き活きとして魅力的、特に目を見張るはやはりヒロイン皐月さんのパンチ力でしょう。気が強くてでも優しい、でもってちょっと鈍感(いや、かなり)、愛すべきキャラクターです。
素敵な皐月さんとともに、カッコいい(?)基山の活躍も合わせてどうぞ!