第120話 オーク種族の掟?(3)

 う~ん、今でこそ~? 夫婦共働きの世帯が多くなった日本……。家の家事を夫婦が仲良く振り分けておこなう家庭も増えたとは思うのだが。


 う~ん、それでも~?


 日本に古くからある男尊女卑の思想が、未だ根強く残る社会からきた健太さから。最初にオークの社会が女尊男卑だと聞き、少々戸惑ったものだよ。


 だから他の国の女王ライが、自分のことを苦笑したのは、「家事……。洗濯をする自分のことが可笑しい~!」と、彼女が思ったのではないか思い動揺……。困惑をしたようだ。


 う~ん、でも~? 他の国の女王さまが健太に苦笑したのは、そのことではない。


 彼女が健太に、意味深に苦笑をしたのは、別の意味でね。


 可愛い顔をした優しい彼が、夜になるとオオカミ男の大変身──!


 一人の女性では飽き足らず、複数の女性達と毎晩床一緒にしては、激しく吠えているのだと思い。


 雷神ライは精力が余りにも強すぎる少年を見て苦笑をしたという訳なのだが。


 当の本人である健太は、そんな王さまらしい振る舞いをしたことはない。未だ純情な恋に憧れる少年だから。雷神ライの苦笑の意味がよく理解できてはいないのだよ。


 まあ、そんな困惑をした様子の健太を他の国の女王さまも凝視してふと? 思うのだよ?


 自分の苦笑に対して、健太が余りに反応が鈍いから。


(……ん? もしかして~? うちの殿は? オークの風習……。しきたりと言う奴を知らないのかも……?)


 と、心の中で思う。

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