第59話 アイカの落胆(その二)(34)
彼女が健太に期待を寄せているのは、この世界から見れば、未来にも相当する近代都市から召喚をした頭の賢い。歴史や策……。手先も器用の上に、シュミレーションゲームにも精通している。今孔明と呼んでも可笑しくないような少年に、自分の後を任せ、義理ではあるのだが。娘である女王アイカを支え──。武に長ける一族の者達を従えて、この辺りの紛争をなくして、民が平和に暮らせる世界を創って欲しい思いで召喚をした少年なのに……。
武に長ける物を愛し、弱者を蔑視する傾向のある女王アイカには、シルフィーの想いは伝わらないみたい。
……だけならばいいのだが?
女王アイカはこの件で健太のことを弱者と侮り蔑視……。落胆をしたことは間違い。
だから今後、二人の間に溝ができるのだよ。段々と大きな溝が……。
元女王アイカの彼氏──。婚約者であったウォンの思惑通りにね~。
なのに、女王アイカは?
ウォンの邪な計略など気にもしない様子で。相変わらず健太とシンがおこなっている相撲を観戦──!
それも? 『ハァ~』と、落胆した声を多々漏らしながら。弱者の少年を見詰めるのだった。
◇◇◇◇◇
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