第53話 家出! (17)

 僕ね、ウォン嘲笑いを聞いて、『くやしくて、く・や・し・く・て……』体が震えの。でもね、これだけ侮られても、本当の事だから何も言い返せない……それにさ、二人を憤怒して罵倒する事も出来ない、そうかっといって、武力行使に出る事も出来ない……


 だって先程の二人の会話も走馬灯のように流れてくる……だって僕を殺す? 殺さな? の会話を二人がしていた事を皆も思い出すでしょう。


 と、いう事は、ウォンは僕が反抗してくるのを待ってると思うんだよ。だってさ、そうすれば、誰に文句を言われる事も無く僕を殴り殺せる訳だからね……と、考えると二人に臆している、自分自身が情けないし、嫌気がさしてくるよ。


 僕がそんな事考え泣いていると。

「うるさい! ウォン! あんたは、黙ってて──!」

 目の前の "女" が憤怒して、ウォンを怒鳴りつけて、その後は僕に。

「そ、それよりも、あなた、大丈夫?」

 と、僕の頬に触れながら尋ねてきたよ。

 まあ、"この女" は相変わらず青ざめたままの顔色だけど。『もしかして僕が、心配か?』 女は震えながら、恐る恐ると声をかけてきたけれど。

 僕はね、直ぐに心の中で『冗談だろ? 心配している振りをするな──! それに同情心なら僕に二度と近寄るな──!』と、叫んだよ。


 だってさ、みんなだって思うだろ?


 そんなに僕の事が気になって心配になるぐらいなら、『こんな事はするなよぉ、おおおおおおおおおおおおおおおおっ! それに僕を殺すと述べたじゃないか、二人でぇ、えええええええええええええええっ!』 僕はもう、お前に対して猜疑心しかないんだ。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます