第43話 家出! (8)

 まあ、そんな訳だから、僕の夫としての威厳を保つためにも、命を掛けても必ず持って帰らないといけないと思う訳なんだ。

 だから僕は更に決意を固めて、モンゴーの実の探索に入るね。


『行け! 行け! 僕──負けるな、負けるな、僕──頑張るぞー!』


 まあ、こんな感じでね、僕は、空を見上げながら。鼻歌交じりに足と手を大きく振って歩いたよ。


う~ん、でもね、どれぐらいの時を歩いただろうか?


本当に中々ないものだね。だからもう僕は、先程みたいに胸を張って歩く気力がない訳で。両手を体の前に垂らして──気だるげに足取り重くね。先へ先へと歩き進んでいるのだが本当に無いもんだ。


 まあ、僕の奥様宝物の為に探している訳だから。止める訳にもいかないよ。


 それにさ、僕は、先程から上を見上げてばかりいる訳だから……本当に首筋が痛いし、疲れて『ワンワン』と、泣きたいぐらいなんだ。


 まあ、そんな訳だから、僕自身の心が折れて、断念をしたくなる気持ちになるけれど。


 でもね、僕のプラウムの笑顔を思い出すと。『もう少し頑張るか!』 と、気合を入れ、更に密林の奥へと足が進む。




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