五日目⑧

 陽が傾きかけ、サクヤとトモはホテルの部屋に戻り、ウェルカムフルーツのマンゴーとドラゴンフルーツを食べた。マンゴーの美味しさを堪能したサクヤは、ベッドでもう一眠りする。


「ねえ、起きて」


 肩を揺すられて、サクヤは目を開ける。穏やかに微笑むトモの顔があった。室内は電気がついて明るく、窓にはカーテンがかかっていた。あくびが出て手をあてる。


「いま何時?」

「午後五時過ぎ。先程、二人が帰ってきたの」


 五行山観光からキョウとカコが帰ってきたのが午後五時過ぎ、とはいい時間だった。

 あと三十分したら、カクテルタイムがはじまるからだ。

 ベッドから飛び起きたサクヤは、教えてくれたトモに目を向ける。


「準備できたら、みんなで晩御飯に食べに行こう」

「そう思って、二人にも伝えてあるから」

「ありがとう、トモ」


 サクヤは足を肩幅より開き、膝を緩めて腰を落とすと腕を組むよに両手を肩にのせて腰を回しはじめた。

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