第5話:初恋
自分の匂いは・・・自分じゃわからない。
夕食の後、母親になんとなく聞いてみた。
私「私の匂いってする?」
母「え?気にしたことないな・・・家庭のにおいがあるから家族じゃわからないとおもうけれど・・・」
私「だよね」
母「体臭を気にしてるの?大丈夫だと思うけれど・・・」
私「うん、ちょっとね」
母「好きな人でもできたの」
私「う・・・ん、まあ・・・ね」
母「へぇ、クラスの子?」
私「・・・秘密」
母「そう、匂いは・・・気にしなくてもいいと思うけれど・・・最低限の清潔感だけあればいいんじゃないかな?」
私「そうかな?」
母「どうしても気になるなら・・・朝シャワー浴びるとか、お昼のあとに歯を磨くくらいしたら」
私「・・・うん」
母「気にしても消せなからね・・・気にしない方がいいよ」
私「そうだね」
変なにおいがしていないことを祈って考えるのはやめた・・・つもりが、気になる・・・・けれど、それ以上に美術部で過ごすことは私にとって大切な時間になっていた・・・
放課後の部室で
・・・もうこの部屋の匂いにも慣れてしまったな・・・
カズハ「今度、絵のコンテストがあるから一緒にだそうよ」
私「もう、ですか?」
カズハ「うん、上手、下手は関係なくて作品を作って応募することが大事だと思うんだよね」
私「もう少し上手くなったらじゃダメですかね?」
カズハ「そんなこと言ったらいつまでたっても出せないから、最初から出した方がいいよ、賞を取るのが目的じゃなくて作品を作るのが目的だからね」
私「・・・なるほど、そうですね」
ユウキ「手伝うからやってみようよ」
私「はい、お願いします」
絵お描くことが楽しくなった・・・それ以上に2人と過ごしたいと思うようになったのは・・・やはり恋をしているのだろうか・・・
告白したら・・・やっぱりやめよう、この大切な空間を壊してしまうのはもったいない・・・けれど、その時はふられたとしても、自分が変れるようなきがした・・・
空気の色 Iris @Iris-8800
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