第26話生死を問わず
床材を打った長尺刀が、
「なに
まったくの無法だ。
先方の目的が、私の身柄を確保することなら
後に潔白を主張する意味でも、この身を差し出す余地は充分にある。
しかしながら、
「話聞いて! まずは……っ」
「聞く耳持たん!!!」
手近の花瓶を盾にして申し出るも、彼女はまったく意に介さない。
矢のように疾駆した切先が、この
「…………ッ!!!」
瞬時に頭が沸騰し、眼の奥で
「伏せなさいな」
そこに、背後から声が掛かった。
当方の短気を見越したかのように、じつに落ち着き払った声だ。
ともかく、これを気付けに、
瞬間、放射圧も
「うが……っ!?」
首筋に鈍重な
恐る恐る見ると、うちのお姉ちゃん、もとい姉を自称する彼女の腕前から、光輝の
それは宿の玄関を完全に突き崩し、窮屈な
言うに及ばず、少女の姿はない。
鉾先に飲まれたか、それとも影すら残さず蒸発したか。
敵とはいえ、先方の哀れな境遇を
「逃げるよ! あんなのと
「え?」
果たして、言葉の意味はすぐに知れた。
「上等だボケぇ!!!」
「うわわ!?」
単に頑丈という表現では収まらない。
光輝の鉾先を手ずから押し
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