第68話 取り替えっ子

 いつか取り替えっ子の話を書きたいと思っている。


 取り替えっ子、チェンジリング、フェアリーシフト。


 ケルト神話に由来する「妖精が人間の子どもをさらう」お話である。アンジェリーナ・ジョリーの映画でその存在を知ったのがはじめなのだが、これがもう、調べれば調べるほど面白い。このテーマで一個、なんとかして書きたいなー、と思いながら数々のボツを生み出したテーマである。


 ティンカー・ベルのせいでやたらときれいなイメージの妖精だが、本来はめちゃめちゃ怖い妖怪じみた存在で、一説には「悪魔のなりそこない」なんて言われているから(まあこれは、キリスト教のいつもの後付け設定だが)ホラーテイストになるだろうと思ってはいる……んだけど……。(でも、ホラーにはなりません。気付いた? 私の映画コーナー、ホラー映画が一個もないんだよっ!☆)




 うまくいかないっ!!




 そもそも妖精が人間をさらって仲間と交換する理由が、私の中でまだしっくりこない! え、なんで? なんでそんなことするの頭大丈夫? って感じ。


 民話によっちゃ取り替えっ子された妖精の母親が「やっぱ自分の子どもがいい」とか言って取り返しに来たりするし、取り替えっ子は魔法をかけられたよぼよぼ妖精だったり、丸太だったりする(忍法変わり身の術かよ)。もうわけわかめ。


 なまじ『盗まれっ子/キース・ドノヒュー』とかいう名作読んでしまったのがよくなかったな……あれによると妖精は七人ミサキみたいな感じなのだが、それに追随すると言い訳できないパクリになっちまう……。


 う〜、理由……!

 取り替えっ子の理由さえわかれば、たぶんいける。書ける!




 と思いつつ、何年経ったことか。


 ま、いっか。

 とりあえず、他の話書こ〜。

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