TKB(単位獲得バトル

いかにも真面目そうな貧乳の...普通に美少女だ。でもどこかでみた顔だな。こんな美少女に僕は知り合いがいないように感じるけど。

アニメのキャラ?

それに正門という苗字....どこかで聞いたような覚えが。


「日々垣(ひびがき)。お願い」


天才管理委員会の人は落ち着いた様子で、後ろにいる黒髪三つ編みの秘書?っぽい女の子に話を振る。


「変わりまして日々垣です。亀有一人さん、堅道祐悟さんの単位獲得戦TKB(単位獲得バトル)はこちらで受理されました」


健全な高校生である僕は真っ先にチクビという単語が浮かんだ。

じゃなくて、バトルをカタカナにしただけじゃん!

ちなみにたまたま目に入り隣を見ると、僕の隣の席黒髪ポニーテールの雅ヶ坂さんの乳首もたっていた。


「対戦内容は、一ヶ月後のテストの点数。本人はわかると思いますが圧倒的にどちらかが不利になる戦いの場合は、こちらで特別ルールを設けさせてもらいます」


「特別ルール?」


ぴくりと堅道の眉が動いた。


「特別ルールとは、フェアにとはならなくてもどちらにも不利な状況ができるような戦いになるようにこちらで調整をさせてもらうという事です。まぁ、それは対戦日当日になって発表しますが」


「ま、待ってください!そんなの聞いてないですよ」


弱々しく声を荒げる耳ピン挙手に、ほらね。という顔で前の席のゴスロリ美少女がくすりと笑った。


「天才が自分の経験した事のない、苦労や困難を乗り越えてこそ、その才能は光り輝き磨かれるのです。現理事長であるお母様もそういっておりました」


そうか、正門....正門って、あの美人理事長の....という事は僕の目の前で話しているこの人は理事長の娘!?

そうか。今度会ったら出来るだけ媚売っておこう。


「そして、もう一つ。対戦参加者は学校生活が優遇されます。堅道君、亀有君に関しては2人の戦いが最善の状態で行われるように学校としても協力します。クラスとしても協力するように」


それはいいな。

何が優遇されるんだろうか。

リトル理事長の正門さんに肩とか揉んでもらえたりするのだろうか。


「以上です。何か質問等はありますか?」


リトル理事長は、スッとクラスを見回した。

ここまで声色を一定に、必要な事のみを話していた。

流石理事長の娘。


「はい、一つお聞きしたいのですが」


隣のポニテおっぱいが小さく挙手をした。


「何でしょう。貴方は確か、雅ヶ坂さん」


リトル理事長別のクラスだろうに、何で名前覚えているんだ?

もしかして堅道じゃないけど、理事長の娘だからって全校生徒の名前を覚えてるとかとんでもないこと言いださないよな...いや、ここは天才達の集まる学校。

それもあり得るのかもしれない。


「優遇というのは...例えば何でしょうか」


「何....そうですね。まあ例えば、貴方の隣の席の亀有さんが、勉強に集中したいからと学校を一ヶ月休んでも、それに関しては退学処分とせず許しますし、勉強にいい食べ物をという事でしたら学食でお二人の食べたいものを食堂でお二人専用でご用意致しますし、参考書も世に出た全ての参考書を調べ好きな参考書を用意しましょう。図書館も貴方方が勉強に使いたいといえば、貸切にしますし、それから」


規模がでかい!!

どういう事!?

一ヶ月休んでもいいの?勉強の為に?


「クラスの皆さんも彼らに協力して下さい。もし、非協力的な生徒がいた場合はこちらに報告するように」


三つ編み秘書子が、ぎらんとクラス全体を見る。

本当に、単位をとるのってすごい事なんだなぁ。大変なんだなぁ。

命...かかってるもんなぁ。そりゃ最後くらい優遇してもらいたいもんだけどさぁ。


「成る程.....分かりました。彼らの言う事を私は何でも聞かなくてはならないのですね」


俯いて自分の体を抱きしめるように言うポニテおっぱいに、女子の視線が僕達に突き刺さる。

いやいやいや!?僕はそんな...そんな事何も、何も考えてないし!?


「まぁ、そう言う事です」


リトル理事長の言葉で締められた。


「また何か質問があれば私まで」


リトル理事長と秘書子は背中でそういってぴしゃりと扉を閉めて行ってしまった。


「女の子に自分の欲望のままに言うことを聞かせようとするなんて...最低ですね。ゴミ有り君」


眼鏡を外した毒舌モンスターがゴミを見るような目で言ったけど、僕は、まじで何もいってないから誤解を招くような事を言うのはやめて。


***


それから、僕はというと意外と普通に過ごしていた。

クラスの女子は何故か僕を避けて歩いているけれど。

別に優遇してもらおうとか思ってないし、最初は授業も普通に受けていたが、ぼーっと授業中、女子が体育で外にいる時窓の外を見て体操服の揺れるポニーテールとおっぱいを眺め、毒舌モンスターの毒舌を受けずに済む時間が幸せだったので、明日辺り優遇権を使って席を窓側の席に変えてもらおうかな。

と考えているくらいだった。


意外に切羽詰まって勉強していない僕をクラスの皆は、意外だな、というように僕を見る人もいれば、まぁ相手が相手だし当たり前か。という風に見る人もいた。


隣の席のポニテおっぱいと、恩人佐藤さんくらいだ。

僕を応援してくれるのは。


「何でもいってくれ。協力しよう」


そんなポニテおっぱいの立派なおっぱいを拝んだ。

いや、雅ヶ坂さんを拝んだ。


「ありがとうございます..」


「そんな事より、勉強しなくて大丈夫なのか?」


心配そうに首を傾げる雅ヶ坂さんに、僕は俯いて、間をあけて答えた。


「.......あぁ、大丈夫だよ」


「そうか。なら問題ないな。残念だが私は勉強を教えられるような頭脳を持ち合わせていなくてな。すまぬな」


「いやいやいや!ありがとう。その気持ちだけで胸がおっぱいだよ。間違えたいっぱいだよ」


うっかりを笑顔でごまかした。

授業中もラノベを読んだりしている僕を雅ヶ坂さんは疑問に思っているのだろう。

でも、問題ない。

僕はこれでいいんだ。


そういえば、雅ヶ坂さん授業を真面目に受けているイメージなんだけどな。

いかにも見た目は真面目な美少女って感じだし。


だが、授業中僕はふと隣を見た際彼女の衝撃の光景を目にする。

彼女こそ、○○の天才────。

それが一瞬でわかってしまうような、決定的場面を。



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