第152話責任

先輩は滑走路として使える、広い道にエアバイクを移動させた。


「私は今から、カルラのエンジンを起動させます。そしたら一樹君はマナを送ってください。いいですね」


「はい」


「スイッチオン」


先輩が起動ボタンを押し、音をたててエンジンが動き出した。


Mオイルが機関部に吹きかけられ、大きな熱量を生んでる。


「さあ、早く」


「こうでいいのか?」


以前やったように、先輩に渡された札にマナを流す。


「これで飛べるはずです。最大加速」


エアバイクである、カルラ一号くんがとんでもないスピードで走り出した。


これは「速いバイク」でも、十分な成果じゃないの?


バイク側面の翼が空気を受け、機体前部が持ち上がる。


「そのまま行け」


こうして舞い上がったのが悪かったのだろうか?


「うひゃあ」


浮かびそうだった機体は失速。


先輩は転倒しかける。


「一樹君、あなたのせいですね」

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