第117話恋愛

「ボクの旦那を勝手にたぶらかさないでほしいのだけど」


「私としても、周りでみだらな行為を行うのは嬉しくないな」


「英国とロシアの秘蔵っ子。アンタ等のデーターなら見せてもらったさ」


「そりゃどうも」


「冷戦時代の敵国に知られているとは。私を買いかぶりすぎだ」


険悪なムードになる。


「オリヴィアちゃん。アンタなら理解できるだろ?」


「何をだよ?」


「集まってくる男の醜ささ。飽き飽きするね」


彼女は悲しそうに顔をゆがませる。


「キミはの一族は、御三家に一番近いとも言われているからね。ホワイトハウスや米軍とも強い繋がりがあるし」


一族の秘技を軍や企業に明かせた彼女は、太いパイプを持っているらしい。


世界の裏側をかいま見た者には、利権に通じると思うのだろう。


「そうさ。アンタほどじゃないが、変な男に好かれている。肩書きはたいそうな奴らにね」


エイミーはそこで一瞬間を置き、


「だからさ、私は美人だし魔女だけど、ふつうの女の子みたいな恋愛をしてみたいわけよ。いい対象をさがしていたら、カズチャンに突き当たった。OK?」


とでかい胸をはる。


「OK、OK。話はよく理解できた。だけど、やっぱり認めれない」


「私もだ。こいつとの約束があるからな」


「わたくしもです。兄妹の縁を遠い異境にて引き離されては困ります」


「そうか。hahahaha」


恒例のバカっぽい笑い。


「それなら勝負をしよう。私が勝ったらカズチャンを連れていく。それでいいね?」


「いいさ。本妻の力を見せてあげるよ」


「私もだ。多少の魔法技術の発展では、世界についてこれないことを教えてあげよう」


「できれば、同盟国とは争いたくはないのですが。合同演習だと思い、一族の誇りを持って参加する所存です」


「ちょっと待って」


俺が賞品にされているのか?

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