第102話封印

「倒れましたね」


地面へと落下したお兄さまこと一樹さんを見て、わたくし桜子はつぶやきました。


当然ですが、魔法で落下スピードは下げておいたので、死にはしないと思います。


「こちらも手早く進めましょう」


わたくしの<フツミタマ>を受け、カミは核にダメージを受けました。


ほっとけば治りますが、わたくしはそれまで待つつもりはありません。


「封印いたします」


腰につけていた、直刀を引き抜いきました。


荒ぶるカミはいりません。


それをカミに刺し、先祖から伝わる封印の祝詞を唱えます。


カミはそれにあらがいましたが、しばらくすると抵抗できなくなりました。


「封印完了です」


これで、一族を悩ましていた要因が1つなくなりました。


周囲の景色が変わり、通常空間に変わっていきます。


「お兄さまは?」


倒れているものへ、磁力操作で飛んでいきます。


マナが薄く、魔法を使い続けたので苦しい。


「まだ、息はある」

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