No. 010 / Positive 06 「人間という生き物」

「人間は完全ではない。

 ゆえに人間が携わる事象はすべて不完全に留まる」


「完璧である、ということはそれ単体で完結しているということ。

 すなわち、他者が割り込む余地のない孤立を生むのである」


「完璧を目指せば目指すほど人間味は損なわれていく」



「利便性と呼ばれる猛毒が、時に人間の意欲を損なわせるだろう」


「自由度が高く身近であるほど、人はそれにのめり込む。

 制限を受けないことが、かえって意識を限定的にさせる」



「知性とは、それが存在すること事態において合理的ではない。

 生物として活動するだけなら、生理的欲求に従うだけで良いはずなのだから」


「そもそも動物には生きる意味について考える頭がない。

 知性を獲得してしまった人間だけが、答えのない迷路へ自ら迷い込むのだ」


「幸せの定義は個人が自由に定めることができる。

 けれど人は、それを遠く得難いものだと勝手に思い込んでしまう」


「正しい情報があれば正しい行動を取れる、などというロジックはない。

 知識量と判断力は別の代物である」


「理性を獲得した人間が、数ある生物の中で何より愚かな行動を起こしうる」



「他人に対して過度な自己主張を押し付けるべきではない。

 しかし、関係を深める最たる手段は自分勝手な気持ちを伝えることだけだろう」


「人が人として生きる以上、傲慢でない生き方など有り得ない」


「人間が捉えるすべての物事は趣味の範疇にある。

 対人関係、芸術文化、社会通念、政治問題といった事柄も同様だ。

 刹那的感情論に訴えるか、客観的整合性に頼るのか、その二者に依存する。

 すなわち、気に入るか気に入らないかの違いでしかない」


「意志の弱い人間などいないのだ。

『自分はどうせ変わることができない』と決めつけ、

 そう思い続けてしまえる人間の意志が弱いはずもないのだから」


「人間の愚かしくも愛おしいところは、根拠がなくとも何かを信じられることだ」

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考え続けるべき人間の生き方 霧谷進 @ssm325

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