<Diary 2>
〈白銀 林の日記〉 十月十日(月)
昨日の夢は怖かった。
ビスクドールの女の子が飼い猫のミルクを探していた。
でも、夢だなと分かったら、そのあとは怖くなかった。
一緒にミルクを探して、コンビニに行って
廃棄処分の牛乳パックを貰ってあげたら、友だちになった。
ビスクドールが「わたしの名前はリンです」と言った。
わたしも同じ名前だよと言ったら、可愛らしく笑って「うれしい」と言った。
なにか象徴的。ユングの本にでも出てきそうだ。
白い子猫の名前は「シグレ」だった。
猫がミルクを飲みおえると、二人は高校の敷地に入ってしまった。
「どこにいくの?」と訊いたら
「
「時雨さんは優しいひとですよ」と最後にリンが言った。
帰宅して、着替えてベッドに入ったところまで覚えている。
本当によくできた夢だった。
どこかで聞き覚えがある名前だと思って調べたら
桐原時雨さんは、高校のクラス名簿でわたしの次の人だった。
なぜだか、桐原さんにとても会いたい。
勇気を出して、明日は学校に行ってみようか。
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