ホワイトウィッチトライアル

作者 荒ヶ崎初爪

501

192人が評価しました

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★★★ Excellent!!!

タイトルからはもう少しポップな異能ものかなーというイメージでしたが、読んでみるともう少し硬派な伝奇小説というテイストの作品。
ライトノベルよりもう少し落ち着いた話が読みたい!という方はもちろんですが、個人的にはゼロ年代に流行った伝奇ものの小説やノベルゲームが好きな方にお勧めです。

★★★ Excellent!!!

実の両親を失い十年前に父方の家族に引き取られた幼馴染が、現在は魔術師となって一時期住んでいた幼馴染の元に帰って来た。

これだけ書くと、このレビューを書いてる奴の語彙力を疑ってしまいますが、伝奇作品。特に2000年代初頭の、なんだか良く分からないけどあの暗ーい夜を舞台にした作品が好きな人間にはもう堪らない!
 夜! 高校生! 魔術師! 金髪ゴスロリ妹! 両親失ってる! 御伽話! 夜刀の神! 夜(2回目!)!

 恐らく、ある程度の年齢の特定の人の心を震わせるシーンが夢満載。
 ミヨクが母違いの妹と一緒に自分の両親の墓参りするシーンは特に堪らない!
 あのシーンだけでご飯三杯いけます!

 さあ、読みましょう! 俺は読む!
 

★★★ Excellent!!!

堅過ぎず、でも幼過ぎず、童話を彷彿とさせる文体はさながらミディアムのようです。主人公 久遠真守は幼馴染『みよ君』と邂逅を果たす。そして、もう二度と動くことはないと諦めていた運命の歯車が、再び回り始める、歪に、ちぐはぐに。試行錯誤で人生や課題に挑戦する初々しい若者たちの行く末を、どうかご覧あれ!!!

★★★ Excellent!!!

重厚なのに、読みやすい。

濃密な文章量なのに、さらさら頭に入る。

レビューで時たま見かける、この言葉。

【ホワイトウィッチトラアイル】はまさにこの表現に相応しい作品です。


序盤から読み手に作品の中身を伝えたい!その気持ちは書き手なら誰にでもあるはずです。

が、本作の魅力は読み手が理解できるよう、少しづつ、丁寧に包みを開いてくれるように「情報を魅せてくれる」のです。


名前、国、地名、所属する組織、乗り物の名前や、過去の歴史……練り上げた設定や情報の数々を出したいのを抑え、あくまでも読み手に優しく、読みやすく構成されたホワイトウィッチトラアイル。

だからこそ、登場人物の心的描写も、物語の背景もすらすら入ってくる。

だからこそ、物語が面白く引き立つ。

緻密に、重厚に、そして『伝わる』
これが、面白くないわけがない!

是非、あなたも読んで頂きたい。

★★★ Excellent!!!

Web小説の中ではとても珍しい、重厚感のある物語です。
いや、既に本屋や図書館の棚に並べられていてもおかしくないレベルではないかと私は思いました。

「白い魔女」の御伽話、家系の説明、魔法の理論等々……
全て作者様のしっかりとした知識やよく練られた設定の上で語られているので、ファンタジーなのにリアルなのです。
登場人物達の足音や息遣いまでが耳に聞こえて来ます。

「この小説で勉強すれば私も魔術が使えるようになりそう」なんて思っちゃいました(笑)

★★★ Excellent!!!

主人公と、ある少年の幼き日々のメモリーから、この物語は始まります――
「白い魔女」のお話、少年との別れ、そして――
意味深な、そして謎めいた幼き日々のメモリー……一転して、「現在」に舞台を移して、主人公の少女と少年は再会へとストーリーは進み――

こういう場合、再会した少年が何らかの「謎」を抱えていたりするのは王道であり、それは力強く読者をひきつけていくものなのですが、一方で主人公の少女もまた、何らかの「謎」を引きずっています。
かくいう私も、まだこの「謎」の一端に、ほんの少し触れただけですが、まだまだ読みたい、知りたいという魅力を感じています。
今もなお、進みつづけているこの物語、ぜひご一読を。

ではではノシ

★★★ Excellent!!!

 真守にとって、魔女とは悲劇のヒロインなのだ。身勝手な人間に呪いをかけられて、王子様に救ってもらう、お姫様のような存在だ。

「どうか……あなたは「白い魔女」のようにならないように……」
 と、みよ君に対して言い残された言葉。

 丁寧な文章で綴られる物語から、ご自身で読んで解き明かしていってくださいませ。

 注)本文より抜粋している箇所があります。


★★★ Excellent!!!

最初は作者の荒ケ崎初爪様の企画に参加して、どんな作品なんだろう、気になるな~程度の気持ちで読んでいました。

プロローグから、色々と伏線というか、謎が登場しているのですが、その中でもタイトルとあらすじにもある通り、重要なキーワードである『白い魔女』。

この『白い魔女』を中心として展開されていく物語なのですが………なにより、めちゃくちゃ設定が凝ってる。

そんでもって、ストーリーのテンポが良く、誤字・脱字がないので、違和感なくストレスなく、サクサクと読み進めていけます!

また、登場人物の個性が立っていて、もう序盤も序盤から好感の持てる子ができましたじぇ。

『みよ君』ええ子。

まだまだ謎が隠されているのもありますが、それが徐々に解き明かされていくのは、見ていてとても気持ちがいい!テンション上がる。

ただ、良い意味でweb小説らしくない作品と言いますか。

文学作品のような、実際の文庫本のような書き方を意識しているのかな?そういうのが苦手な方は、あらかじめ、そこを了承・理解した上で読んでいただきたい。

でも、マジで結構サクサク読めますじぇ。断言できる。

現代ファンタジーであるが、伝奇的な作品だな~とも思いましたじぇ。

わいもまだまだ一章までしか読んでいないのですが、うん、読み終わって確信した。

良作発見&ドストライク作品&応援コメント&レビュー&フォローを。

長々と書きましたが、これは自信を持っておススメできる作品です。

取り敢えず、読もうぜ。

★★★ Excellent!!!

題名の通りですが、それを上回るくらいにしっかりとした世界観と設定です。。
『白い魔女』という言葉、そしてそれに恥じないしっかりとした魔術理論と構成。エーテルという属性が自分の中の何かに刺さります。
さらにさらに童話に潜む残酷な歴史……そしてミヨクと真守の関係……これは夢中になりますね。
是非ご自身で読んでみることをお勧めします。

★★★ Excellent!!!

本作は白い魔女という一つの童話から始まる物語です。かつて、獣の国と戦うために、人間は一人の少女を不老不死の魔女としたのですが、彼女は敵であるはずの獣の国に逃げ込み、そこで王子と出会うことで救われます。
そして現代、少女が十年前に別れた少年と出会うのですが、そこには魔術師の世界を巡る陰謀、少年と少女の一族の秘密、そして白い魔女の存在があったのでした。
魔術師ものが好きな方にはお薦めの作品です。

★★ Very Good!!

「エーテル」や「エクトプラズム」など、「魔術」というものの骨子がしっかり書かれており、ただの不思議な現象を起こせるものになっていないのが、何よりこの作品の凄いところ。

また、それらの設定がしっかりとストーリーとも絡んできており、ともて重厚な物語となっています。

ただ個人的には「真守」と「ミヨク」が再開した時に、「真守」が涙ながらに抱きつこうとしているシーンがうまく呑み込めませんでした。

幼少の頃に何か特別な約束をしていたや、何かドラマチックな出来事を二人が共有している、といったことも書かれていないので、感動の再会を演じるには理由が薄弱な気がしました。

★★★ Excellent!!!

タイトルはカタカナ文字で主題も「白い魔女」ですが、その世界観は和洋入り混じった独特なものです。

ひとつの童話をめぐって、教会、祠、魔術、霊媒、シスター、巫女、祟り……

謎だらけのまま話が始まり、謎を謎としてスルーせず、主人公の語りとしてしっかり地の文で説明してくれているので

伏線張られる→回収されてなるほど!→と思いきやまた謎が→ああ、さっきのあれか!

と、読み応えがあります。
ジャンルは異能系現代ファンタジーかと思いますが、謎解きミステリーが好きな方にもおすすめです。

★★ Very Good!!

アイデアの意外性や設定の緻密さ、そしてそれらが実に無駄のない形に鍛え上げられているところなど美点は数え切れないほどありますが、なんといっても相手との駆け引きの妙が素晴らしいです。それが決して戦いの場面だけでなく、なにげない会話の場面にさえ見て取れるのが驚きです。天性の勝負師との称号を捧げさせて下さい♪

★★★ Excellent!!!

『白い魔女』、それは真守という少女が、幼なじみのミヨクから教えられた童話。
10年の歳月を経て二人が再会したとき、『白い魔女』に秘められた謎が明らかとなり、魔術と霊媒、二つが絡み合う物語が始まる――

上記の通り、本作には魔術が登場します。魔術師同士によるバトルもあって、相手の先を読みあう戦いに目が離せません。
魔術もきちんとした理論が設定されており、魔術が本当に存在しているように感じます。

他に、蛇神や霊媒、吸血鬼などといった要素も出てきますが、全てが絡み合い重厚な物語が組み上げられています。
真守とミヨクが物語の中心ですが、二人以外の登場人物も魅力的で、第一部以降の物語では、二人以外の登場人物についても掘り下げられます。

第一部以降の連載が現在も続いており、主人公真守の過去や魔術師たちが住む国の様子など、新たな情報が明らかになってきています。
個人的には特に、第三部「悪魔の門」が物語の舞台が変わることもあり、展開に引き込まれ楽しめました。

重厚に組み立てられた現代ファンタジーが楽しめる、素敵な作品です! 細かい設定が好き、ゆっくりと読書を楽しみたい、という方におすすめです【2021年4月加筆】。

★★★ Excellent!!!

久遠真守という少女には大好きな童話がある。
それは幼馴染の「みよ君」に教えてもらった「白い魔女」のお話。
童話をきっかけに仲良くなった2人だが、みよ君と真守はすぐに離れ離れになってしまう。
それでも真守は「白い魔女」の童話を忘れられず、みよ君との思い出として大切に覚えていた。

それから10年後。みよ君と真守は再会する。
再会を喜ぶ真守だが、みよ君の方はそうではなかった。
彼は真守に会いに来たのではなく、「白い魔女」の真相を探るために現れたのだ。

「白い魔女」とは一体何なのか。
それがこの物語のキーワードであり魅力になっています。
ただの物語だと思って聞いていた童話に真実が隠されている。
それだけでもワクワクする展開です。

現代ファンタジーでありながら日常に溶け込んだ魔術の存在や、事細かな設定。
個性豊かでありつつ、目的、信念をしっかりともった魅力的なキャラクターも合わせて、最後まで楽しく読ませていただきました。

特にお気に入りなのが主人公である久遠真守です。
その時々に自分が出来る事を考え、実行する姿はとても好感が持てました。
普段は大人びた様子を見せるのに、みよ君が関わると年相応の反応を見せる姿もとても微笑ましく、純粋に応援することが出来ました。

★★ Very Good!!

魔法が存在する世界で繰り広げられるバトル物語です。

まず魅力的なのは緻密に組み込まれた設定ですかね。ただ魔法が存在するのではなく、駆使するためには制限や条件がある。それも、魔法バトルものにありがちな才能やら能力といった事ではなく、場所や性質を事細かに記されていた点が中々面白いと思いました。

そして、やはり一番の見所は『白い魔女』ですかね。過去に幼馴染みから聞かされたおとぎ話、白い魔女。よくあるおとぎ話かと思いきや、そこにはとても重大な秘密と謎の手掛かりが記されていた。その真相を知ったときは唸らずにはいられないかと。

一風変わった魔法バトルをお探しの方は一度読んでみてはいかがでしょうか?

★★★ Excellent!!!

子供の頃に聞いた御伽噺「白い魔女」
憧憬の念を抱いたお話に隠されていた真実。

短い期間共に過ごした幼馴染との、久しぶりの再会で浮き彫りになっていく過去。
そこには魔術や『みよ君』の家族に関わる秘密と、今まさに進行中のとある事件へと繋がっていた。

戻ってきた『みよ君』は何を見つけ、何を想うのか。
そして主人公は……。

と、気になる要素満載の。
一風変わった魔術設定に支えられた骨太のストーリーです。

しっかりとした魔術設定とそれに立脚したバトルも見所ですが、そうした魔術師の国という”文化や考え方”まで創り込まれており、根深い部分から繋がって行く様も素晴らしい。

『みよ君』を追って来た妹や教会のシスターなど、魅力的なキャラクターたちが真実と事件にどう立ち向かうか。
その中で幼馴染二人はどういう結末を勝ち取るのか。

気になる要素が一つでもあれば是非是非読んでみてください!

★★★ Excellent!!!

昔、幼馴染から聞いた『白い魔女』の物語の秘密──。
そんな一文だけでもう面白そうじゃないですか?
だって、幼馴染、魔女、秘密ですよ!
読み始める理由なんて、もうそれだけで十分じゃないですか!?

以下では少し細かい魅力をお伝えしますが、この時点で「面白そう!」と思ってくれた皆様は、ぜひ私のレビューを読み飛ばして本編をどうぞ!

まず、ファンタジーなのにリアルなところがすごい。
私たちが存在しているこの場所と、しっかり繋がっているような気がしてワクワクします。

ファンタジー作品では邪魔になりかねない魔術についての説明も、圧倒的な説得力で素晴らしかったです。
(実は個人的にここが一番好きだったりする……)
あれ、私も魔法使えるんじゃね?なんて思ってしまいました。

そしてキャラクター。
主人公の真守。最初はなんとなく人間っぽさがなくて苦手だったのですが、ストーリーが進むにつれてだんだんと感情が見えてきて……。エピローグの真守ちゃんは最高に好きです、はい。

幼馴染のみよ君もすごくいいヤツ!
バトルが格好良いんですよ。そのくせ普段は優しいという、ハイスペックな男の子です。

みよ君の妹のエレンや、強くて頼りになるソニアさんなど、他にも素敵なキャラがいるので、本編で確かめてほしいと思います。

全体を通して理性的なキャラが多いのですが、たま~にちらっと見える人間らしさがキュートなんです!

あとは完成度ですかね。
作品としてきっちりまとまっている印象を受けました。
かといって、続きが想像できないわけでもなく、むしろ続編に期待してしまうような終わり方でした。

他にも色々とありますが、あとは本編を読んで『ホワイトウィッチトライアル』の世界をたっぷりじっくり味わってください!

もしかしてこの作者さん、本物の魔術師なのかも……。
本気でそんなことを思ってしまうような濃厚で重厚で素敵… 続きを読む