この世に無数に存在し、人だけでなく数多の動物や物体が持っているもの、「色」。それが恐怖と結びつくことで、より強烈な印象を残していきます。
語り口が淡々としていて非常に好みです!各章の主人公たちが起こった怪奇現象についておのおの解釈をしているのですが、実際問題その怪奇がなぜ起きたのかは誰にもわからないのでしょうね……。
いつまでも、いつまでたっても、満たされない――そんな、ヒトの妄執が生んだ怪談です。 こんな後味の悪い怪談が、かつてあったでしょうか? ヒトって、生きていても死んだ後でも、どうしようもない存在ですね。 本当に、怖い怪談―――読んでみませんか?
「海外」や、「和歌山」など、テーマを絞って怪談実話を公表される作者様が今回選んだのが、『いろ』。正直意外で読み進めたのですが……。ほかの実話系怪談に比べて、なんだか余韻に後味が悪い。それが「いろ」として記憶されるとさらに、ぶわり、と余韻がこころに広がる気がしています。
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