青春映画

作者 藤野 旧

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★★★ Excellent!!!

これは映画を撮ることへの情熱や映画作りの面白さを描いた青春小説、ではありません。
家族との関係に何らかの悩みを抱える少年少女の叫びを描いた作品です。

思春期の傷つきやすい心とそれでも強くあろうとする姿が緻密に丁寧に描かれ、私のように子どもを持つ者には刺さってくるところが多かったです。それと同時に、中高生だった頃も思い出しました。日常に憤りを感じている若者がいたら読んでみてください。きっとぴったりとくると思います。

晶人、赤羽根、亮也。三人の事情が視点を変えそれぞれ語られていきますが、彼らにとって撮ることとは何だったのか、三人の群像劇が、映画へとまとまっていきます。

ヘビーな設定に生きている少年達たちが登場するので、苦手な方はご注意を。しかし、彼らが希望へと向かって行こうとするお話であることはぜひ書き添えておきたいと思います。

★★★ Excellent!!!

潔癖症の何でこんなに私は手を洗ってるんだろうと訳が分からなくなる気持ちを巧みに綴っています。
心理描写が丁寧なのに読みやすく、作者様の他の作品に通じる文章の安定感があります。
まだ序盤で、映画を作っていくストーリーはこれから大きく動き出すのでしょう。
今後の展開に期待しています!