第8話

ー演劇部 部室ー


浜谷

な、なんでこんなことをす、するんだぁ。


銀次郎

お、おまえがさっきからめんちをきっ、きっていたたたからだろうがぁ。


小坂

やっ、やややややめてあ、あげなよぉ。


煮蔵(にぞう)

な、なんだとぉ。や、やるっていうのかぁ?



田畑

うわぁ、ぐっずぐっずだなぁ クスクス


川鳥

しょうがないさ。始めたばかりだから。




今、俺たちは田畑先輩にやってもらうように言われた、いじめがテーマの芝居の練習をしている。初心者だから当たり前の事だが、芝居がめちゃくちゃ下手だ。一人を除いて



清宮

私はただ見ているだけでいいのだろうか。そんな迷いが心の中であった。例え自分がいじめをやめさせようとしても、いじめが止むことはないんじゃないか、最悪の場合自分がやられてしまうんじゃないかと思ってしまった。


浜谷

・・・おおー。凄いな。台本を見ずにこれだけのセリフを生き生きと言えるなんて。流石、中学の頃に演劇をやっていた奴は違うな。俺たちは台本を見ながらじゃないとできないよ。


清宮

べ、別にこれくらいフツーの事だし・・・。


煮蔵

きよみやー。台本を覚えるコツとかって無い?後どういう話し方がいいとかさ。


銀次郎

あっ、俺にも聞かして。


小坂

私も!


清宮

べっ、別にいいけど。



川鳥

清宮がいるおかげで上達が早くなりそうだな。なぁ田畑?


田畑

あ、ああ。そうだな。


川鳥

そういえば、田畑って清宮と同じ中学で一緒に演劇をやっていたんだよな?


田畑

そ、そうだな。


川鳥

仲は良かったのか?


田畑

・・・ぼっ、ぼちぼちだよ。ぼちぼち。


川鳥

そうか。




田畑

・・・・・・。








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