第五章 終わりの始まり
第38話 登場人物紹介 〈第五章開始時〉
ヴァン(ヴァシーリー・アレクセーエフ)
仇敵スヴァルトとの混血の少年。その出自故にスヴァルト抵抗組織、バルムンクへの迷いがあったが、慕っていたテレーゼとの別離後、組織のためにその手を汚す決心をする。死者を操る邪法、死術の使い手。年齢は十代半ば(孤児のため年齢が不正確)
テレーゼ・ヴォルテール
頭領アーデルハイドの一人娘、十七歳。我儘だが、仲間思いかつ行動力のある快活なお嬢様。知力に難があるのが玉に瑕。ハノーヴァー砦攻略中に戦死……したと思われていたがスヴァルトに囚われていたことが判明。しかし、その事実をバルムンク側は知らない。
リヒテル・ヴォルテール
アーデルハイドの弟にして副頭領。ヴァンの育ての親でもある。仲間思いだが、冷徹なまでの現実主義者であり、手心は加えない。仇敵スヴァルトを退け、束の間の平和を手に入れたが、それに油断することなく内部の引き締めに入る。二十三歳。
アーデルハイド・ヴォルテール
バルムンク頭領。穏健派であり、強硬派のリヒテルと対立。反目の果て、スヴァルトと内通し、裏切り者と化した。病み衰えたその身に鞭打ち、策謀を巡らす。三十二歳。
グスタフ・ベルナルド・リューリク
スヴァルト貴族。‘蜘蛛、と呼ばれる策士であり、その汚い手口は同じスヴァルト貴族の中で有名。二十四歳。スヴァルトの王太子ボリスを暗殺。その行動には謎が多く、目的は香と知れない。テレーゼを拘束している。
エドゥアルト・ゲラーシム・リューリク
スヴァルトの指導者。ウラジミール公の名で称えられる。十年前の反乱に成功し、国をスヴァルト至上主義の体制に作り直そうとしているが、老齢による衰えが激しい。七十二歳。
リディア・エドゥアルト・リューリク
ウラジミール公の娘。何者かに殺害されたようだが、その真実を知るリヒテル、グスタフが沈黙を貫いているため詳細は不明。
「あらすじ」
ハノーヴァー砦を攻略し、エルベ河以西をスヴァルト支配から解放したバルムンク。その成功の余波により各地では反スヴァルトの反乱が続発し、戦争は小休止を迎えた。リヒテルはこの隙を利用し、内部粛清に乗り出す。その第一の標的は実姉であるアーデルハイドであった。血で血を洗う抗争の中、バルムンクはどこに向かうのか、そして十年前の真実とは……戦乱は結末へ向けて収束し始める。
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