第14話 化粧品の成分について Part1 グリセリン

 さて、ちょくちょく化粧品を見かけては裏見てるのですが、とりあえず一言だけ言わせてください。


 多い。とにかく多い。


 そんな理由なんで成分表に関しては複数のパートに分けて書いて行こうと思います。


 面倒なのは目的の成分を見つけ出すことが困難あるいは時間がかかるという点でしょうか、それはなんらかの対策、コメントとかで対応か新しく新章でするか検討中、多くなってきたらして行こうかな


 さて、前置きはこの辺にして、


 成分


 水 

 これはなんと言ったらいいのか、そもそも水がないとクリームや化粧水は成り立たない為なんともコメントしにくい成分です。単体で見れば危険性は皆無というかなんというか無視してもいいレベルです


 グリセリン 

 化粧水からクリームまで、多くの化粧品に使用される成分「グリセリン」。成分表などで1度は目にしたことがある名前だと思います。今ではグリセリンフリーなんて言うのも売ってますね。

 グリセリンは化粧品のみならず、医薬品や食品添加物など幅広い用途で使用されており、すぐれた吸湿性を持っているのが特徴です

 グリセリンはアルコールの一種で、無色透明のやや粘性のある液体です。植物や海藻などに多く含まれており、私たちの体内にも中性脂肪として存在しており薬局やドラッグストアで簡単に手に入ります。

 粧品にも多く使用されるグリセリンですが、化粧品成分としてのグリセリンは下記を目的に配合されています。

 ・すぐれた吸湿性により肌の水分量をキープする

 ・乳液やクリーム特有の粘性をキープする

 ・質感を調整することで化粧品のテクスチャーをなめらかにする

 ・温感をもたらす

 グリセリンにはすぐれた吸湿性があり、角質層の水分をキープすることで肌にうるおいをもたらす効果が期待できます。

 グリセリンはヒアルロン酸と相性が良く、「水分を掴む」グリセリンの働きと「水分を抱え込む」ヒアルロン酸の働きによって、保湿力を発揮します。

(1)グリセリンのアルコール成分はほとんど蒸発しない

 グリセリンは水と混ざることで発熱する性質を持っています。「アルコール類は蒸発するのでは?」と思われる方も多いかも知れませんが、グリセリンは「多価アルコール」に分類されるのでほとんど蒸発することがありません。

 最近では、グリセリンの発熱性を利用した「温感クレンジング」にも注目が集まっています。

(2)グリセリンの安全性

 グリセリンの安全性について気になる人は多いと思いますが、JETOC(社)日本化学物質安全・情報センターによると「グリセリンが皮膚に刺激を及ぼす可能性は低い」とされており、皮膚に対する危険性はほとんどないことがわかります。

 ただし、可能性は低いというだけなのでテスターのような物を事前に使用してからの方がいいかもしれません。ここは留意しておく事柄でしょう。

 また、メーカー独自の研究で、モルモットやウサギを使用したグリセリンの研究も行われていますが、ごくまれに軽度な皮膚刺激が見受けられるものの、共通して「皮膚刺激なし」と結論づけられています。

 ただし、メーカー側が結論を出しているだけで我々消費者にはその研究過程などの情報は入手できません。ので出来るなら研究過程の資料が欲しいところではあります。

 がほぼ不可能なので初使用の際は上記のテスターを使用することを推奨。

“Cosmetic Ingredient Review”の「Safety Assessment of Glycerin as Used in Cosmetics」(文献1:2014)によると、


[動物試験] ウサギ12匹に天然および合成の純度99.5%グリセリンを体の表面に0.5~4mLを1日のうち5時間、週に5回を45週にわたって塗布したところ、塗布から90日後で皮膚刺激性はみられなかった

[動物試験] ウサギ6匹に0.5%グリセリン水溶液を塗布したところ、皮膚刺激なし

[動物試験] 45匹のモルモットの剃毛した腹部に100%グリセリン0.1ccを塗布したところ、軽度の皮膚刺激が観察された

[ヒト試験] 皮膚炎をもつ420人の被検者に50%グリセリン水溶液を20~24時間塗布したところ皮膚刺激を示さなかったが、1人の被検者が陽性反応を示した

 JETOC 日本化学物質安全・情報センターの初期評価プロファイル(文献2:2002)によると、


 このためグリセリンが皮膚に刺激を及ぼす可能性は低いと結論付けられたわけですが、これが本当に安全かどうかと思うのは個人次第と言ったところでしょうか


 その安全性から、食品添加物として使用されることも多いです。

 ※添加物としてのグリセリン 

 化粧品 使用料を多くすると、皮膚の水分をも吸収してしまうので、皮膚を荒す原因となる。5~6%以下で使用する 

 食品 界面活性剤、乳化剤の変わりと使用される場合が多く、食用としてはあまり摂取したくはない添加物

 使用する場合は化粧品に限りますね


 .グリセリンの種類

 グリセリンには大きく分けて2種類あり、「植物性グリセリン」と「合成グリセリン」に分けられます。

 植物性グリセリン

 主に、パーム油やヤシ油を分解して精製する方法で作られています。化粧品で使用されているグリセリンは植物性グリセリンが主流です。

 合成グリセリン

 石油化学原料を利用して作られています。「合成」「石油」と聞くと、肌に良くないというイメージを持たれがちですが、純度が高く医薬品に多く使用されています。


 派生した代表的な成分も紹介しておきます。


 ジグリセリン

 グリセリンの脱水縮合体で、ほぼ無色無臭で粘性のある液体。グリセリンと同じく保湿剤として広く使用されています。


 濃グリセリン

 濃度95%以上の粘度の高いグリセリンのことで、乾燥から肌を守る化粧品での使用が増えています。


 エチルヘキシルグリセリン(オクトキシグリセリン)

 グリセリンの誘導体で、抗菌作用や消臭作用のある保湿成分なので、パラベンフリー処方の可能な保湿剤として防腐剤を軽減する目的でも化粧品に使用されています。



 空気中の乾燥に影響を受けやすく、湿気の少ない冬の季節は高濃度配合することで皮膚の水分を吸収してしまい、皮膚を乾燥させて肌荒れの原因となることもあるのですが、グリセリンとヒアルロン酸ナトリウムを組み合わせることによって、肌の表面に薄い皮膜をつくり外気の乾燥に左右されることなく皮膚の潤いをしっかり守り、保湿の相乗効果になります。

 そのため、成分表示にグリセリンがあるときはヒアルロン酸ナトリウムが載っているかチェックしてみてください。

 また、すでに伝えたような使用感をよくしたり潤いを保つ目的の場合は、成分表示の最初は水やBGが記載されており、そのあとにグリセリンの記載があることが多いのですが、中には成分表示の最初にグリセリンが記載されている化粧品があり、これは温感化粧品と呼ばれています。

 グリセリンは水と混ざるときに発熱する性質があり、温感化粧品は水をベースとせずグリセリンを成分表示の最初に載せるほど多量に配合することで、塗布したときに肌を温める効果を狙ったものになります。


 例えば、温めたタオルで顔を覆うと血行が促進されたり毛穴が開いて、疲れがとれて健康に良いというのは聞いたことがあると思うのですが、クレンジングの中にはホットクレンジングという種類があり、グリセリンをベースにすることでつけたときに顔を温め毛穴を開かせて汚れを落ちやすくする効果があります。


 化粧品をつけて熱を帯びると、肌に合わないと解釈してしまいそうになりますが、あえて熱をもたせることを狙った化粧品もあるので、成分表示にグリセリンが載ってるときは表示位置を気にしてみてくださいね


さて、どうも成分によってはかなり長文になってしまうのでそこらへんは調整要と言う感じですかね。では、また、


さて、何パート行くのかねぇ・・・・・・。








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