【メニュー3】少年少女のウラオモテ!

・《優しい先輩はワケ有りですか!?》- 2.5 -


『……もしもし?どうした教授。』


『もしもし財団、突然で申し訳ないのじゃが、少し気になったことが…。』


『……なんだ?もしや篤志あつしにデート誘われたと思って期待したけど、ワタシやのぞむがいて落胆したって話か…?』


『あれは!—―さすがに!—―酷いと!—―思うのじゃ!』


『……通話が音割れするほど怒るのも無理はない…。恋する乙女にあれは――――』


『―――ッ!?だ、誰が恋する乙女じゃ!誰が!』


『……いやそんな動揺されてもな…。本人以外はみんな知ってるし…。』


『し、知ってる!?みんなって誰じゃ!?い…言ってみぃ!ほれ!』


『いや、ワタシも望も相川あいかわも…というよりクラスみんな知ってるんじゃ―――』


『な…なななななわけないじゃろ!これでもワシは隠してるつもり―――・・・』


『……隠してる…?んん?何を隠してるんだ?』


『んな!?な…なんでもないッ!そ、それより、少し気になったことがあったのじゃよ!』


『…気になったこと?』


『うむ、のぞみん――もといノゾムのことなんじゃが。』


『……望がどうかしたのか?』


『なにか、様子が少しおかしいように感じたのじゃが…。』


『……ん?まあ確かに、少し落ち込んでいるような気もしたが。』


『ふうむ、やはりか。何か物凄く真剣な顔をしておったからのう、少し心配になったのじゃよ。いつもは楽しそうにゲーセンで遊んでおるのに…。』


『……しかし、ワタシや篤志と一緒にいたときは元気だったぞ?特に悩んだそぶりもなかった。』


『なにか、おかしなことは起こらなかったかのう?ほれ、ノゾムは下駄箱に一番遅く来たであろう?アツシもあの時、電話越しではあったが様子がおかしいと言っておった。』


『……そういえば、望はスマホを忘れたとかなんとかで教室に戻っていたな。何かあったとしたら…。』


『その間、ということになるじゃろうな。』


『……望の悩みか。単純なあいつでも悩むんだな。』


『まあノゾムだって人間だしのう…。悩むこともあるわい。』


『……篤志のほうもいろいろ大変だし、望も厄介にならないといいけど…。』


『ふむう…そう願うのじゃ。』



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