第103話
「何か、事件に心当たりがあるの?」
さすが、クッキー様は気配りが出来る。
さりげなく、あたしに訊いてきた。
「それが……」言うべきだろうか。
それとも……
暫しの沈黙。
クッキー様は優しい眼差しで見守ってくれた。
あたしはゴクリと咽喉を鳴らした。
「飯野くんは……同級生なんです」
と小さく呟いた。
「え……❓ 同級生」
全員が聞き返した。
そう、でも驚くのは、これから……
そして、あの事故の事は絶対に言えない。
クッキー様には、絶対に……
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