第82話 幕間(七)月夜の会談

俗物軍団グレムリン』強襲の数日後

公都キルグスタン

 『シュレーベン城』――



 城内庭園のひと隅に、今宵限りの白いガーデンテーブルが一席据えられていた。

 銀の燭台と月明かりだけを光明とし、淹れ立ての紅茶に暖かいビスケット、付け合わせにベリージャムの小鉢を添えて和やかな雰囲気を演出して。

 ティーポッドの隣に少量の葡萄酒も添えているのは、心得た家宰の気遣いであったに違いない。多少の酒気は身体の緊張をほぐし気持ちを大らかにさせてくれるから。

 とはいえ、この降って湧いたような会談に、公国の命運を左右するほどの意味合いがあるとなれば、場の雰囲気に和みを求めるのは無理のある話しではあったろう。

 事実、現城主の命で庭園内の人払いは済んでおり、代わりに見えないところの警備数が倍増された中で、会談は静かに進められ、はじめの定型的な挨拶もとうに終えていた。

 適度な緊張感がある中で、本題に入るタイミングは、二人しかいない臨席者に委ねられていた。


「――お会いするのはいつぶりだったかな、ベルズ候」

「かれこれ八年にはなろうかと」


 打ち解けた風なルストランの声に懐古の念はなく、応じる壮年の貴族にも懐かしむ感情は微塵も感じられはしない。


「大戦の心労がたたり、長く伏せっていたとの噂も耳にしたが」

「噂も時に的を得るようで。正直、そのまま隠遁するつもりでおりましたが……陛下が病に伏せられたとあっては、我が穴蔵より這い出て、馳せ参じぬわけにいきますまい」

「さすがは先の大戦を終結に導いた陰の功労者――候の気構えには敬服する」


 称賛の言葉とは裏腹に、ルストランの眼光には相手を射抜くような鋭さがある。夜更けの急な来訪が何を意図してのものなのか――その真意を探らんとするルストランの眼差しが切れ味鋭くなるのも当然であろう。それを風になびく旗のごとく受け流し、三大名家のひとつ――ベルズ辺境伯は視線を逸らすことなく、ただ静かに見返すのみ。


細ったな・・・・――)


 背筋を伸ばす着座姿勢に品があり、如才なく大公家を立てる言葉遣いには隙の無い政務官を想わせる――そうであるからこそ、ルストランの抱く第一印象はあまり良いものではなかった。

 八年前、ベルズ辺境伯が人目を避けるように社交界から姿を消し、自領に引き籠もるまでは、辺境を束ねる猛々しさと野心に満ちた大貴族に相応しき覇気があったからだ。

 対峙する者を知らず後退せるような強い圧が。

 それが今はどうだ。

 頭は白髪に覆われ、ほつれた髪を額に張り付かせたままの相貌は紫斑が目立つ上に疲労が色濃く滲み、月夜の下で対面してなお、衰えという斜陽の陰を隠しきれなくなっている。

 会談の場について、夜風に当たる風流をベルズ辺境伯が望んだ理由がそのためであるならば、残念ながら意図することは叶っているとは言えまい。 

 脅威であり心強くもある同格の存在と認識していたルストランからすれば拍子抜けもいいところ。

 “老い”の無情を感じさせる姿を目にして、警戒心も自然とゆるんでしまえば。


「“気構え”などと気恥ずかしい。国に尽くすは当然のこと」


 歯切れの良さは以前と変わらず、ベルズ辺境伯はあくまで謙虚に応じてみせる。


「なればこそ、正しく功労と称えるに相応しきは、現に『双輪』を打ち倒した彼の者達――それを率いた我が息子と、親バカにも誇っているところです」

「それは貴殿だけでなく、公国民の誰もが認めるところだ」


 そうルストランが請け合えば、「殿下にそう云って頂けるなら、息子も本望でしょう」と言葉を噛みしめつつベルズ辺境伯は天上の月を見上げた。


「あの当時、大遠征を成し得るためとはいえ、『鬼謀』の打ち出した術策は“最悪”だった――」


 ふいに、在りし日の記憶へ思いを馳せる壮年の貴族にルストランも想起するままに記憶を口にする。


「確か二番目に呑み込まれた小国エーレンドの王侯貴族は、まともな扱いすらされなかったな」

「いかにも。捕虜になるどころか、略式裁判にすらかけられることもなく、城に雪崩れ込んだ兵卒らに捕まり、慰みものにされた挙げ句、あらゆる手法で皆殺しにされました。

 火炙り、八つ裂き、吊るし首――平民が尊き者を好きにできる状況が、どれほど彼らの嗜虐心を掻き立てたのかは、我らには想像すらできません」


 驚くことに、本来ならば処罰されて然るべき暴動や凶行を司令官たる『鬼謀』は一切気にも掛けなかった。

 城内に溢れる阿鼻叫喚の絵図には一瞥もくれず、城の一室で、士官達と共に厳かな晩餐を過ごしていたという。

 敵の上げる苦悶の声を宴の伴奏にして。


「陥落した街や村での略奪を奨励し、兵の士気を保つ手段は常道だとしても、それを長く続けることで、帝国兵の理性が消し飛び、禍々しく育てられた欲望の熱が“狂戦士の集団”をこの世に現出させるなど――それもこれもすべては『鬼謀』の思い描いた通りなのでしょう」

「そんな狂人の集団を御しきれるとは思えんが」

「事実、御したからこそ、我が領地を踏みにじったのです」


 そうして顎を反らして、ベルズ辺境伯は襟元を掻き開いて生々しい傷痕を晒してみせる。

 緒戦で凶刃と斬り結んだのは、他ならぬ自分なのだと。


「両眼は血走り、不必要なまでに呼吸も荒く、それでいて強化魔術を施されたように、人並み以上の膂力を発揮する――一兵卒からその強さ」


 そのような狂人に集団で襲い掛かられれば、前線は容易く押し破られる。

 ひとつ、ふたつ村が落ち、やがては街に手が掛かり。勢いの止められぬ敵勢に辺境領主達の焦燥はいかばかりであったことか。


「一度剣を交えれば、嫌でも分かる。焼け落ちた村がどうなったかを耳にすれば、他国で起きた惨劇が聞かされた話し以上であったのだと骨身に染みる」


 正直、抗えるような敵ではない。

 無念なのは、それでも抗うしか道はないということ。

 住民を逃がす余裕もないほどに、帝国の進軍は異常な速さを示し、すでに辺境領に食い込んでいるのだから。

 負ければ、人としての尊厳もない無残な死が待っている――ただ家族の身を案じればこそ、辺境軍は心の底から戦慄し、同時に奮い立った。

 是が非でも、食い止めねばならないと。

 己の妻や子供達を、親や隣人の顔を思い描き。

 何を為さねばならないか、心に刻みつけて。


「我らは辺境の牙となり、引いては公国の剣となる――選抜した迎撃軍は、その思いの下にひとつとなり、文字通りすべてを捧げました。そう、己の魂さえも」


 そこまで自身を追い詰めねば、勝てぬ相手であった。

 それはそこまでしてでも護りたいものがあったからだ。

 選抜された精強なる戦士達一人一人の顔を思い出し、出陣式の熱気を脳裏に蘇らせたかのようにベルズ辺境伯の声には熱が籠もる。


「策で勝てぬ相手には、その想像を超えることでしか勝ちは見出せない――昼夜を問わぬ驚異的な活動量に抑え込めぬほどの突破力。それに十度打ち倒されても十度起き上がる不屈の肉体があって、初めて五分。

 だからこそ、彼らが『鬼謀』の防衛陣を抜き、刃を届かせるのは至難の業であったはず。

 次々と倒れゆく味方を置き去りにし、あるいはその亡骸を踏み越え、すべてを犠牲にした果てに、彼らの極限まで高められた念いは、あの鬼才をわずかながら上回った――」


 誰も知らない、語られることのない熾烈を極めた激戦を。

 まるでその地獄絵図を目にしたかのようにベルズ辺境伯は口にする。その後を繋げる声には必然、色濃い疲労が強く滲む。


「多くの代償を払い、それと引き替えに公国の大部分は戦火を免れ、国民の多くに安寧をもたらしました。しかしながら、救国の英雄達には何が与えられ、あるいは何が残されたのか――」


 悔恨か満足を友として。

 敵国を撃退した事実は華々しく語られるも、その後の出来事に、彼らの生涯に関心を向ける者などいようはずもなく。


「人々の無関心に憤りを覚えると……?」

「それは父としての、我が心情ですな」


 ベルズ辺境伯は淡く輝く月を見つめたまま柔らかく否定する。別に関心を向けるべき相手がいるであろうと暗に告げて。

 だから代弁するのだろう。


「息子の望みはひとつです。ただ“公国の剣”であり続けたい――あの月のように・・・・・・・

「……」


 どうやら月夜の下での会談を望む真意をルストランは取り違えていたらしい。同時にその真意こそが、今宵の来訪目的であったということに気付かされる。


 息子の望みを叶えるために。 


 そのために何を要求してくるか、ルストランにとっては自明の理だ。

 もし、本当にそれを口にするならば、明らかになることがある。つまりベルズ辺境伯は気付いているのだ――大公家で起きている事の真実を。

 それはルストランがいかなる意図で動いているかも察しており、さらに深めれば――大公陛下とベルズ辺境伯だけが知るはずの“密約”を、ルストランが知っている事実にも至っていることを差す。

 すべてはそれが発端だ。


 その秘密とは何か。


 人払いをしているとはいえ、当然ながら、二人がそれを直接口にするはずもない。ただ、暗黙のうちに“密約”に根ざしたそれぞれの思惑を語り合うだけである。


「月には“満ち欠け”がある。変わることが自然の摂理であり、その中で何かを見出すべきではないのかな、ベルズ候」

「ご尤もな意見です、殿下」


 賛同を示す言葉の語尾に、しかし「ですが」との反意をベルズ辺境伯は強く含める。


「……あまりにも短すぎては・・・・・、それもままなりません」

「……そういうことか」


 軋むようなベルズ辺境伯の声に、ルストランはわずかに目を見開き、何を得心したのか重い口を開く。そこにわずかな労りを表して。


「私も手を尽くそう。何か手があるはずだ」

ありますともっ・・・・・・・

それ以外に・・・・・、だ」


 月から視線を逸らしたベルズ辺境伯が、何かの決意を秘めたように睨み付けてくれば、それを承知だからこそとルストランがはっきり別の道・・・にすべし・・・・と突きつける。

 一体彼らは何を隠して、刃を交えるかのごとき気迫で言い合うのか。


「――――」

「――――」


 張り詰めた空気がしばらく続いて、やがてベルズ辺境伯が再び口火を切った。これまでと口ぶりさえあらためて、往年の覇気を一時的に蘇らせて。


「これは陛下と私の問題であり、例え殿下といえども口を挟むは無用に願いたい」

「エルネを巻き込んでおいてか?」


 ひどく静かな反論には滾るような憤りが滲み出る。 真に二人だけの問題ならばいざ知らず。

 そうでないからこそ、一歩も退く気のないルストランが言葉の槍を突きつける。


「兄にご子息とエルネの婚姻を迫ったそうだな」

「公国にとって最良の提案をしたまで。三大名家のうちふたつの有力家が強く結ばれる――それのどこに不満だと?」

「それがただの建前にすぎぬ・・・・・・・・・ことが・・・、だ。」


 政略結婚への不満ではない。

 その影に秘められた狙いをこそ忌み嫌うのだと。

 明確な敵意を込めて、ルストランは対峙する辺境伯を睨み据える。


「断じて、エルネを人身御供にするつもりはない。実の父である大公が認めても……この私がな」


 もはや薄衣越しに語るような言葉選びもせぬ、真っ直ぐ貫くルストランの視線が、ベルズ辺境伯の胸奥に秘めるものに深々と突き刺さる。

 すべては承知と己の手札を明らかにして。


「――今の状況を理解しての台詞と思えないが」

「理解しているとも。対面にいる人物が三大名家に相応しき人物であるとな」


 この後に及んでなお、全面対決は避けねばならぬ。

 故に“堂々と我に対峙せよ”とのメッセージ。

 それは大公代理として、国を不必要に揺らがさぬための布石でもあった。

 八年前、若さの抜けきれなかった人物の成長を壮年というには深まった辺境伯はどう受け止めたか。


「市井の呼び名などどうでもよいが、“辺境伯に相応しかれ”とは常に思い抱き、そのように振る舞ってきた――」


 だからこそとベルズ辺境伯は応じる。


「私も悪戯に国を揺るがすことは望んでいない。まずは事を荒立てず、事が収まるまでは互いに声を潜めていようではないか」

「それでも、我らが動けば嫌でも目立つがな」

「なに、そう時間がかかることもあるまい」

 

 不敵に口元をゆるませるベルズ辺境伯にルストランは更なる質問を重ねる。それははじめに決めておくべき重要事項だ。


「事が収まったあとは?」

勝者の描く真実・・・・・・・を声高に掲げればいい」


 どのような結果であろうとも。

 終われば勝者の掲げる筋書を敗者は黙って呑み込むものと。

 周辺五カ国の脅威にさらされ続ける情勢を憂慮すれば、私事に目が眩んで屋台骨が折れるような真似だけは避けねばならない。

 それくらいの器量は二人にあって当然のこと。

 それでも、貴族同士の口約束ほど当てにならぬものはないのも現実だ。だのに、ベルズ辺境伯は“覚え書き”などの取り決めもせずに静かに立ち上がった。

 その勝手な振る舞いは、互いを同格とした意志の表れだ。そして実に奇妙ではあるが、約束を違えることはないと相手を信ずる意志の表れでもある。

 同様に咎めも引き留めもせずにルストランは着座のまま見上げる。

 去る前に、ベルズ辺境伯が思い出したように告げた。


「そういうえば、大公陛下には静養が必要と耳にしたのでな」

「!」


 何を言い出すかと思えば。


「昔のご恩返しをさせていただきたく、実は我が穴蔵へお招きさせていただいている」

「――っ」


 ルストランの頬が思わず引き攣れた。

 目下、最大の懸案事項をこのような形で解決できるとは。

 ルストランが眉根をきつく寄せ、唇を強く引き結ぶのを静かに見つめながら、ベルズ辺境伯は言葉を続ける。


「心からの持てなしが通じたのか、思ったより陛下のご容態が堅調に快復してな。殿下から重い代理の任を解いて差し上げることができそうだ。それを一番に伝えねばならなかった」

「……」


 やはりルストランの意図した動きはすべて知られていたようだ。

 ベルズ辺境伯が大公陛下の健全さを公にし、帰城させるだけでルストランを大公代理の座から引きずり下ろすのは簡単だ。大公陛下の気持ち次第では反逆罪として処理することさえも。

 そして実兄が再び大公の政務に戻れば、ベルズ辺境伯の要求を拒むことはできず、エルネの運命が決定づけられてしまうのだ。

 だが、ベルズ辺境伯は事を荒立てないと確約したはずだ。そうであればこれは、候が勝利した場合の筋書きだというわけか。ならば。


「……それはおかしいな」

「おかしいとは?」

「兄は今、コルブレイの別邸へ静養に赴いている。場所を移すにしてもこちらへ何もお報せがないのはどういうことかと、な」


 不審の目を向けるルストランに「何かの手違いだろう」とベルズ辺境伯は意にも介さない。


「ならばせめて、兄の意志を直接伺わせてもらわねばならん」

「つまりこの私が信用できないと?」

「いずれにせよ、兄が流行病である以上、大公代理として責任を持って国内流行を防ぐ処置をする必要もある。貴殿に任せておくわけにはいかないということだ」

「先も伝えたように陛下は快復傾向にある。無用と云ったら?」

「大公代理の立場上、他者に任せる選択肢はない。拒むのであれば相応の行動を取るしかあるまい。陛下をお迎えに上がること、構わぬな?」


 流れるようなやりとりや偏重気味な論理も、互いに意図して話を合わせているにすぎない。それはどのように決着をつけ、勝利の報酬を何にするかをきっちり決めるための儀式だからだ。だからこそ、最も肝心な台詞でルストランは話しを締めくくる。


「事と次第によっては、悪戯に国内流行の危機を招いた責任をベルズ家に問うことになる」


 これが、ルストラン側が勝利した場合の筋書きだ。いかに“密約”あろうとも家格の落ちた家にエルネは嫁がせられない。

 十年前の因縁から生まれた馬鹿げた騒動も、これで決着を付けるとの意思表示。


「……ならば、我が穴蔵へ足を運んでいただき、直接お会いするといい。しっかりと・・・・・歓待の容易・・・・・をさせていただく・・・・・・・・

「では、その言葉に甘えさせてもらおう」


 “歓待”を異様な迫力で強調するベルズ辺境伯にルストランは毅然と言い放つ。それが勝敗を決する戦いであると両者が承認した証であった。


「では、自領にて心待ちにしていよう――」


 目礼して去って行くベルズ辺境伯を無言のまま見送ったルストランは、やがて小さくため息をついた。

 すっかり冷めてしまった紅茶に口をつけ、欠けはじめた月をちらと見やる。


「……ベルズ候とは、一度戦場で肩を並べてみたかったが」


 苦い声で小さく呟く。

 権力欲しさの愚行なら、叩き潰せば済むだけだ。

 それがまさか、あくまで私事とはいえ、自分と似た理由であったなど何の因果かと憤る。

 十年前の大戦で、今やベルズ辺境伯には息子しか残っておらず、ルストランには姪しかいない。このまま何もせず、子供が失われる運命を享受することなどできやしないのだ。

 ベルズ辺境伯の胸中を痛いほどよく分かるだけに、この私的な闘争が止められぬことを悔しく思う。敵対せねばならぬ状況に、ぶつけどころのない怒りを覚えながら。

 無糖の紅茶を甘く感じられるほどにルストランの舌に苦みが混じっていた。無論ただの幻覚だ。


「あるいは大戦が生んだ悲劇か? だとすれば、ほとほと『鬼謀』には祟られるな……」


 八つ当たりすべき何かを求めて。

 それからしばし、ひとつの影が席を離れることはなかった。

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