ほのぼのブラックコメディ童話チックなSFはいかが?

主人公アインちゃんの恐ろしさ、それはIQ200を越えた語彙力と類い希なる思考力にあり!

童話風に綴られていく本作ですが、中身はれっきとしたブラックコメディです。
出てくるのは天才少女の他、サンタさんやコウノトリ、言わば子供が「信じていた」と思しきキャラクターです。
そんなキャラクターたちに、理路整然と少女・アインは現実科学をこれでもかと突きつけていきます。
アインちゃんの質問に、言わば「架空の存在」たる彼らはしどろもどろ。

SF、もとい現代科学に不慣れな方でも、この作品を読めば「あ、言われれば」と納得することでしょう。
哲学や宇宙に関して言及されている部分もあり、「やだこのょうじょ怖い」、そう思わせる部分がまた笑いを誘います。
文を書き慣れていらっしゃるのか、決して読み辛くないところも素晴らしい。

ときに頭脳で、ときに物理(?)でサンタたちを攻めに攻めるアインちゃんの活躍。
気軽に読めますが実は深いこの作品、一推しです!

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