第11話 お邪魔虫?
「お願い!真南斗君。今日から数日間、真南斗君の家に泊まらせて!!」
「...え?」
うん、混乱もしますよね。だっていきなり友達が、しかも女子が泊まらせてなんて、なんで?ってなりますよね。
こうなったのには理由がある。
それは...
「おはよう、小町。良く眠れた?」
「おはよう、小町ちゃん。こっちへおいで。一緒に朝食をとろう。」
にこやかに挨拶し、一緒に朝食をとる姿、知らない人がみたら仲の良い家族の朝にしか見えない。
でも、本当は違う。今、私がいる場所は本来、お姉ちゃんの場所だ。
本当に気味が悪い。人はこんなにも態度を変えることが出来るの?ってくらい。
「お母さん、お父さん。」
「「ん?なに、小町(ちゃん)。」」
「私、今日の夕方から、友達の家に泊まっていい?」
「そんな、相手の方に迷惑よ。明日も学校なんだから。」
「お願い!!」
「んー、相手の方が良いなら、行ってきたらどうだい?」
「あなた!!」
「だって、友達の家から学校なんて、青春じゃないか。良いだろう。行ってきなさい。」
「まぁ、そうね。良いわ。でも相手の方の都合が悪いんだったら帰ってきなさいよ?」
「はい。」
「じゃあ、行ってきます!」
「いってらっしゃい。」
と、朝になってもお母さん達の様子が戻らなかったから。
「お姉ちゃん。」
「...うん。」
お姉ちゃん、元気がない。心配だけど、なんか、可愛い感じもしちゃう。それに、この会話ってなんか、
「ふふ、いつもの逆だね?」
「もぅっ!可愛いんだから///!!」
あ、やっぱりいつも通りだ。
「真南斗先輩、良いって言ってくれるかな??」
「大丈夫。不本意だけど、私の可愛い小町がお願いするんだから。」
お姉ちゃんの中で私はどんな存在なのか一度本気で調べたい。
「真南斗先輩、優しいもんね。」
「そうじゃない...!」
この人もか...!!
「小町ちゃーん!おはよう!!彩も。」
「おはよう。真南斗君。」
「おはようございます。真南斗先輩。」
「っ!うん!おはよう!!」
...うん。もう、いいと思います。
と、まぁ、こんな感じで喋ってから冒頭に戻る。です。
「え、っと、小町ちゃんも来る?」
え、気にするとこ、そこですか??
「もちろん!ほんっとうは、真南斗君の家に小町を泊まらせたくはないんだけど、ほんっとうに仕方なく、小町と2人、泊まらせてくれない?」
...あれ、私邪魔者?お姉ちゃんに限っては邪魔だなんて言わないけど、真南斗先輩にとっては邪魔だよね。
あぁ!だから真っ先に私がいるか聞いたのか!!納得。
「ごめんなさい、真南斗先輩。邪魔者かもしれないんですが、私もお姉ちゃんと一緒に泊まらせてください。」
「え!?いやいや、小町ちゃんが邪魔だなんてことあり得ないから!!むしろ逆!逆だから!!」
...気をつかわなくていいんデスヨ?
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