第三十六話 『丁か半かは知らんがとりあえずチャーハンは美味い 後編』


「ちょっと筆坂さんあそこはマジでヤバいんですってッ……!」

「ふん、キサマの貧相な金銭感覚でこの筆坂晴を測るなよ。幸いウチには便利なATMがいるのでなッ!!」


 晴が大声上げてポーカーテーブルを指差すのを、松下は顔を真っ青にさせながら、なんとかやめさせようと奮闘する。

 しかし、そうして二人でもみ合ってるうちに、向こうもこちらの存在に気付いてしまったようで、ポーカーテーブルに座っているうちの一人がチョイチョイと手招きをしてきた。


「くはっ、このワタシを呼びつけるとは大した度胸だな。うむうむ、俄然興味が湧いてきたぞ。この筆坂晴に喧嘩を売った以上、処理忘れのケツ毛までキッチリむしりとってくれるわ」

「ちょっと待ってくださッ――――オイ待てつってんだろハレカスッ!!」


 晴は松下の制止を振り切ってその誘いに乗ると、偉そうに腕を組んでドスンとポーカーテーブルの上に腰掛る。

 対するお嬢様方は扇で口元を隠して「ふふっ」と不敵に微笑むと、


「わたくしの見間違いでなかったら、どうやら貴方こちらを指差していたように見えたのですけれど……もしやわたくし達のお遊戯に興味がありまして?」


「無論だ。このカジノの中ではここが一番ワタシに相応しい場のように見えたからな。それに、キサマらのようにお高くとまった連中を嬲るのもまた愉しかろう」


「ふふっ。それは別によろしいですけども、わたくし達と勝負がしたいならばそれなりのお手持ちが必要になりますが?」


「くはっ、この筆坂晴を試すような口の聞き方は控えろよ凡俗。ホレホレこれだけあれば充分足りるだろバーカバーカ」


 晴はそう自信満々に言うと、懐をガサガサとやってその中からを取り出す。

 いや、何かなどではない。

 それはどっからどう見ても、樋田が普段使っている口座の通帳であった。


 ――――はぁ……?


 開いた口が塞がらないとはまさにこのことである。

 あまりの衝撃に頭が真っ白になって暫し、少年はこれまで溜め込んでいたクソ幼女への鬱憤を遂に爆発させた。



『テメェふざけんのも大概にしやがれええええええええええええええええええええええええええッ!!』



 周囲から一切姿が見えないのをいいことに、樋田は晴の肩をガシリと掴むと、その耳元でギャーギャーとガチ説教を敢行する。


『ヘイ、マイエンジェルッ!! テメェには分かんねえかもしれねぇが、五十万はそんな一発芸感覚で消費していい金額じゃねぇんだよッ!! 五十万稼ぐのが一体どれだけ大変なのか分かってんのかテメェ……俺は仕送りニートだから普通に知らねぇけどなッ!!』


『……全くやかましいヤツだな。ボンボンならそうケチ臭いことを言うなよ。どうせ月末になったら、またたんまりと振り込まれてくるんだろ? ならば無駄に金を溜め込むだけのオマエよりも、日本経済に貢献してるぶんワタシの方が社会の役に立っていると言える』


 そんな晴のふざけたセリフに、樋田は思わず鳩が豆鉄砲を食ったような顔になってしまう。


『ハァ……? テメェ、何言ってんだ……?』


 晴と出会ってから既に早一ヶ月、そこで樋田はようやく彼女との大きな認識の差に気付く。

 これまでもおかしいとは思っていたのだ。いくら晴が頭のイカれたヒドインであるとは言え、何十年も人間を観察してきた彼女の金銭感覚が何故ここまで狂っているのかと。


 だが、今の言葉で確信した。

 彼女は恐らく樋田の口座には如何にもボンボンらしく、毎月毎月ウン十万単位の生活費が振り込まれていると思っているのだろう。

 だがそれは明らかな間違いだ勘違いだ。或いは画餅に過ぎないただの思い込みだ。ならばその認識の差を改めさせてやるしかない。


『……テメェには俺がそんな甘やかされて育てられてるように見えんのかよ。仕送りなんざ家賃払っちまえば普通に常識的な額しか残らねえわッ!!』


『はあ……? うっ、嘘をつけッ。実際この通帳には最初二百万近い預金があったではないかッ!!』


『そりゃ単純にこれまでほぼ食費にしか金を使ってこなかったからってだけですうッ!! そりゃ十年近くもひたすら貯金してたらあれぐらいは溜まるつーのッ!!』


 樋田は一思いに怒鳴り切り、その口元からゼェゼェと今にも死にそうな息を漏らす。


 しかしその甲斐もあってか、晴もようやく現実を受け止め始めたようであった。彼女は樋田の言葉の意味を頭の中で反芻し、咀嚼し、その意味するところを少しずつ脳に浸透させていく。


 それはまるで二十歳の誕生日に初めて両親と血が繋がっていないことを知らされた養子のようであった。


『……なあ、これを使い切ったら樋田家は一体どうなってしまうんだ?』

『まあ、テメェの食費が増えたぶん来月からは結構カツカツだな。勿論ソシャゲへの課金は全面禁止。つーかテメェがやってるゲームのデータ全部メルカリで売ってやる』


 樋田の容赦ない言葉に、晴は「むむむ……」と言って下を俯く。ここで仮にギャンブルに負けてしまえば、他人の金で遊びまくる素敵快適無敵生活は今日で幕が降りてしまう――――決断のときであった。



『……オイ、ヒダカス。後ろからカード覗き込んで相手の役をワタシに教えろ』


『テメェいくらクズでも流石に限度ってモンがあんぞッ!!』


『うるさいうるさいうるさい黙ってワタシの言うことを聞けッ!! そもそもっ、オマエに態々霊体化を教えてやったのは一体誰だと思ってるんだッ!! こちらは指導料として、そのっ……、一億万円ぐらい請求してやっても良いのだぞッ!! それが嫌ならワタシに力を貸せ、それにオマエこういう卑劣で姑息なことするのめっちゃ得意だろッ!?』


『全くテメェは……ハッ、まあ正直俺もそれしか手はねぇと思ったけどな』



 他人を一方的に騙すのは少し気がひけるが、こちらには来月からの生活がかかっているのだから仕方がない。そうして樋田が無理矢理に己を納得させていると、ちょうどお嬢様の一人が晴に席を勧めてきた。

 二人が堂々とイカサマを画策している間に、どうやらゲームの方は無事準備が整ったようである。


「……ちょっとガチのマジで大丈夫なんすか筆坂さん? この人たちにカモだと思われたら、それこそあなたの言ったとおりケツ毛までむしりとられますよ」


「だっ、大丈夫だ心配ない。ワタシはこういうの得意だからな……すっごい得意だからな」


 そうして晴が死にそうな顔で席に着くと、お嬢様のうちの一人がおもむろに口を開いて言った。


「さて、それでは本日は初心者の方も混ざっていることですし、やはり単純にテキサスホールデムで進めてもよろしいでしょうか?」


 その鈴が鳴るような清らかな声に反対する者はなく、周囲からは「賛成ですわ」と同意の声のみが上がった。

 晴からは「ってなんだよ」とアイコンタクトが来たが、樋田はそこまで詳しくないのでそっぽを向いて口笛を吹くしかない。


「全く、肝心なときに使えんヤツめ……」


 仕方なしに晴が周りのお嬢様に教えられるがまま、ひとまずチップの中から参加費ブラインドを払うと、六人の参加者それぞれにディーラーからカードが二枚ずつ配られていく。


 樋田自身もポーカーの細かいルールは正直よく分からない。

 しかしそれでも『龍が如し』でうっすら学んだことを思い起こしてみれば、確かとにかく二枚の手札と、徐々に場に出される五枚の共有札を合わせた計七枚の中から、出来るだけ強い役を作り出すゲームだったような気がする。


 晴は確かにこの六人の中では一番ポーカー経験が浅いどころかろくにやったこともなさそうだが、樋田が相手の手札を覗き、勝負の乗りどころ降りどころを教えてやれば万が一にも負けることはないだろう。


 そうしてディーラーが全員にカードが行き渡ったのを確認すると、全部で四回ある騙かしあいの第一ラウンドプリ・フロップが幕を上げた。

 六人全員が一斉に自分の手札をめくり、ひとまずはそれぞれ役の揃い具合を確かめる。


『スペードの12に、ダイヤの8……はいクソー、はいクソゲー』


 晴はどうやら見事に役なしブタを引いてしまったらしい。続いて彼女は「他の参加者の手札はどうだ?」とチラチラ視線をやってくる。


 しかし、対する樋田はあまりの衝撃に思わずゴクリと生唾を飲み込んでいた。ここでおそろしく速いカード捌き、俺でなきゃ見逃しちゃうねとか言えたらカッコよかったのだが、



『……悪りィ、五人とも普通に速すぎて見えんかった』



 樋田は結局そう言って情けなく頭上にバツを掲げることしか出来なかった。


 お嬢様方もお嬢様方で何かしらのイカサマを警戒しているのだろう。彼女達は目にも止まらないスピードでカードを切り、手札をチラリとだけ見ると、鮮やかな動きですぐに場へと伏せてしまうのだ。



『ハッ、つっかえなっ、なんだオマエつっかえなッ!! 言っとくが今のオマエ、チャーハン作れない母ちゃんぐらい使えないからなッ!!』



 晴から謎の罵声を浴びさせられながらも、樋田はすんませんと一人しおらしくなるしかなかった。


 まあ何はともあれこうなっては折角のイカサマも意味をなしてはくれない。しかし晴の方はというと次に出される共有札に望みを託したのか、適当にコールして最初のラウンドを終える。

 そのまま残りの全員も大人しくコールし、ゲームは次の第二ラウンドフラップへと進んでいった。


「晴ちゃん淡々としてて凄いね……なんか大人の女の人って感じ」


 後ろで隼志はやしが感心したような声をあげていたが、それはただ単に緊張して固まってしまっているだけというのは内緒である。

 続いてディーラーはそれぞれの参加費ブラインドと先程のベッドを集めて勝者への賞金ポットとすると、場に三枚のカードを表にしてテーブルの上に並べていく。


 最初の第一ラウンドは手札の二枚のみでハンドを作る必要があるが、第二ラウンドフラップからは共有札を含めた計五枚の中からハンドを組めればそれでいい。

 即ち第一ラウンドプリ・フロップと比べれば、第二ラウンドフラップの方がハンドの成立する確率は大幅に高いのだ。そしてそれは当然、場に大きな流れを生じさせる勝負のタイミングにもなりやすかったりする。


『およっ、スペードとダイヤが12で揃ったぞ! 確かこれがワンペアだったか……うむ、これは最早ワタシが勝ったも同然ではないのか〜? 勝ったなガハハ!』


『調子のんなハゲ、ちゃんと周りの様子見て判断しろよ』


『黙れ、カンニングすらろくに出来ないクソ無能に言われたくはないんだがッ!!』


 またもや言い返せずにしゅんとなる樋田はさておいて、お嬢様の面々は今回も次々とコールし、晴も「コール!」とそれに元気良く続いていく――――しかしその直後、早くも一人のお嬢様が勝負に出た。





 ジャラジャラというコインの音と共に、賭け額ベッドがいきなりアホみたいに釣り上がる。


 レイズとはそれ即ち賭け金の引き上げのことだ。プレイヤーがレイズを行う際、そこには大きく分けて二パターンの動機がある。


 一つは自分のハンドに自信がある場合だ。事前に賭け額ベッドをあげておけば、勝利したときにより多くの賞金ポッドを手に入れることが出来る。

 そしてもう一つは逆に自分のハンドに自信がない場合だ。

 例えそのときの自分のハンドが弱いものであっても、レイズによって周りにコイツは強いハンドを持っているかもしれないとアピール出来れば、他のプレイヤーは皆勝負を恐れて勝負を降りフォールドしてくれるかもしれないという寸法だ。


 しかし、そうして上手く騙されてくれればいいのだが、相手が勝負を恐れず乗ってきた場合は大抵致命傷を負う諸刃の剣でもある。


 まあ要するにレイズの事実だけでは、これが勝負を仕掛けているのか、はたまたはったりブラフなのかは分からないのだ。そこらへんは相手の表情を見たり、さりげない会話から探ってみるものなのだが、きっと晴はそこまでの高等技術を持ち合わせてはいないだろう。


 さて今回のレイズは果たして強気か、それともブラフか。まあ多分ブラフだろうなあ――――と、樋田が割と真剣に考えていると、『顕理鏡セケル』越しにボソリと晴の独り言が聞こえてきた。


『ぶっちゃけポーカーとかよく分からんが、確かレイズする奴は手札に自信があるからだとネットに書いてあったな……。うむうむ今日の敗北は明日の勝利の糧になるというし、ワタシはワタシはここで慎重に戦略的撤退を英断してみたり……』

『テメェッ、ちょっと追い詰められたからってヘタレすぎだろッ!! 慎重とビビりを履き違えてんじゃねぇぞこのハゲッ!!』


 しかしそんな樋田の叫びも虚しく、晴は早々に「フォールド」と勝負を捨ててしまう。されどゲームはそのまま順調に第四ラウンドリバーまで続いていき、最終的には二人のお嬢様による手札開示ショウダウンまで持ち込まれることとなった。


 かくして次の瞬間、二人が最後まで自信を持ち続けたハンドが明らかとなる。樋田も晴も、松下も隼志も、或いは他の三人のお嬢様方も。今この場にいる全ての人間の視線が、ペラリと返された計四枚のカードに注がれる。


「ふっ、やりましたわ!」

「……流石ですわね。しかし次は負けませぬわよ?」


 勝負の結果、当然一人は勝ち、一人は負ける。

 しかし樋田や晴としてはそんな勝敗の行方よりも、どうしても二人の持っていたハンドの方が気になってしまう。すると、



「はあああああああああああああああ!? 今回の普通にのってたらワタシの勝ちだったじゃないかッ!! はあ、ズル。超ムカつくんだが超腹立つんだが超原辰徳なんだがッ!!」



 虚しいことに勝った方のお嬢様のハンドでも、たかだか10のワンペアであったのだ。


 折角役が揃ってるのに勝てる勝負に降りて、無駄にチップを失う羽目になるとか、他人事だったらクソ面白いが家計を同じくするものとしては乾いた笑いしか出てこない。


 ついでに筆坂さんにはギャーギャー騒ぎながら、リアクション芸人ばりに悔しがるのを是非やめていただきたい。

 実際周りのお嬢様はそんな晴の様子を見て、お上品にクスクスとお笑いになっていた。

 恥ずかしい、同居人として滅茶苦茶恥ずかしい。ここまで来ると最早恥ずかしすぎて、穴があったら挿れたいとか思うレベルである。


『クソッタレが、たかが劣等哺乳類の分際でこのアロイゼ=シークレンズを虚仮こけにしおってッ……!!』

 

 しかし見事騙された張本人としては、恥ずかしさよりも悔しさの方が明らかに勝ったようであった。

 彼女はしばらく拗ねたようにポーカーテーブルに突っ伏していたが、やがて何か妙案を思いついたのかガバッと顔を上げる。


『……斯くなる上は奥の手に出るしかあるまい』


 奥の手とはなんぞやと樋田は晴に問おうとするが、彼女は扶養主の許可も待たず既に作戦を実行に移していた。

 『霊体化』によるイカサマが通用しないと思い知った彼女が何をしたのかというと――――なんとこんなくだらない案件に『天使化』まで持ち出し始めたのである。



『オラァ、見晒せ『隻翼の攻シングルアーツ』ッ!!』



 晴の体より『天骸アストラ』が燃えるように滾ったその直後、少女の頭上にはキラリン☆と光輪が浮かび、左の肩からはメキメキと翼が生えてくる。

 そして例の如く長い黒髪の左半分が黄金に染められれば、それで彼女の『天使化』は完了である。


 どうせ周囲の人々に上記の変化は見えていないのだが、敵地にあってこうも不用意に『天骸アストラ』を使われてはたまったものではない。しかし、晴は樋田のそんな忠告も無視し、堂々と傍若無人を即断即決に初志貫徹する。



『くはっ、天界が紡ぎし、嘘よ、歪みよ、偽りよ。我が尊名が背負いし二文字は因果、我は真理の探究を司りし天使なり。我等が主に意思なし、我等が主に意志あり。愚者の邪智により犯された森羅万象の理を、我が実事求是じつじきゅうぜの瞳が今ここに解き放たん。暴け『顕理鏡セケルblazeブレイズ outアウト!!』



 そんないつぞや聞かされた微妙詠唱(しかもところどころ改変されている)と共に、晴の手元からブワリといつもの電子モニターが出現する。しかし此度の彼女の異能はその程度に留まらなかった。


 続いて電子モニターがぶれるように明滅すると、晴の周囲に彼女と同じ姿をした無数の映像分身ホログラムが出現する。その数は十か二十か、それとも三十を超えるか。

 青白い『天骸アストラ』を纏ったかりそめの少女たちは、まるで万華鏡のように、あるいは影法師のように、ポーカーテーブルの周囲を滑るように踊り舞う。

 その光景は思わず妖精の舞踏会が始まったのかと思ってしまうほどに、美しく優雅で幻想的なものであった。



『――――『百識幻浪舞鏡ブロウズアイファンタジア』』



 そんな光の渦の中心で、筆坂晴は椅子に腰掛けたまま『顕理鏡セケル』越しにドヤ顔で呟く。


『説明しよう。『百識幻浪舞鏡ブロウズアイファンタジア』とは無数の映像分身ホログラムに対象を多角的に観測させ、その異能・力量・戦闘時の癖などを暴き出すことが出来る『顕理鏡セケル』の最終奥義のことである』


『そんだその長ったらしい能力名。自分で頑張って考えたのか、もしかして自分で頑張ってカッコイイの考えちゃったのか!? つーかこんなくだらねぇとこで必殺技披露してんじゃねよこのハゲえええええッ!!』


 最早ガサガサのハスキーボイスを裏返しながら怒鳴り散らす樋田であったが、対する晴はこれ以上はないほどに満足気な表情である。

 なんかそれっぽいことを言って適当に誤魔化そうとしているが、要するにコイツは覗き見要員を数十倍に増やそうとしているのだ。仮にも天使とあろうものが、己の得意とする観測系の術式を、一般人相手のイカサマに用いるとは最早呆れてモノも言えない。


『くっ、ははははははははははッ!! キサマら、このアロイゼ=シークレンズにイカサマで勝てるとは思うなよおおおおおおおッ!! 』


 しかし普段はムカつくだけの高笑いも、今ばかりはちょっぴり頼もしく聞こえてくるから不思議である。

 まぁ、流石にここまでセコいことすれば大丈夫だろう――――そう樋田は根拠も無く安心すると、以後ゲームオーバーまで晴のプレイに口を挟むことはなかった。



「さて、それでは哀れで愚かな蛆虫諸君。賭け狂おうではないかアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!! 」



 無論、その結果は言わずもがなである。



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