第4章2 迂闊に動かぬが定石
カッ、カッ…カンッ
武器が木製だけあって、木と木のぶつかり合う音は
「てぇぇぇやっ!!」
相手の木剣が振り下ろされてきた。
カッ…ン……
声だけは力が入っているそれを、リッドは難なく受け止める。
「くっ、や…やるなっ、リッド=ヨデック!!」
「やるな、じゃないっての。恰好つけると余計に悲しくならないか?」
「う、うるさいっ!!」
既に相手は3人目。
だがこちらはまだ、トップバッターのリッドが相手をしていた。しかも、まるで疲れすらしていない。
「(残りの奴らも……うん、手応えなさそうだな)」
チラリと敵チームの、控えている残りの様子をうかがうってみるが、どいつもこいつもまるで覇気がない。
油断する気はないが、おそらくは学園での戦技演習となんら変わりないレベルだなと、リッドは相手の強さを断じた。
「よーし、じゃあ4人目は任せるからな、ノヴィン」
「え、あ、は…はいっ、頑張りますリッド先輩!」
「き、貴様…もう勝ったつもりか?! そうはいかんぞっ」
軽く怒った相手。だが相変わらず攻撃にぜんぜん腰が入ってない。子供のお遊戯の相手をするかのように、リッドは攻撃の全てをゆるーく受け止め、いなしていく。
試合がはじまってからずっと左腕の盾を使う機会もなく、剣も片手で持って楽な構えのまま対処し続けている。
力量差は歴然で、リッド一人でもこのまま全員打ち負かしてしまう事は容易だろう。それでもこの試合後に交代すると言ったのは、ノヴィンに実戦経験を積ませようという配慮と、チームの勝利が決定しているので仮にこの後、仲間が全員負けたとしてもなんの問題もないという余裕があるからだ。
「悪いな。んじゃま、そういう事でっ!!」
リッドの身体が沈む。相手の高い位置での横薙ぎをかがんでかわした直後、アッパー気味に剣を振り上げて敵のアゴ前で切っ先を止めた。それだけでもう相手は身動きを止めている。
攻撃が当たっているわけでもないのに数舜後にやってくるであろう痛みへの恐怖からだろうか、両目もしっかりと閉じていた。
ドカッ!!!
「ぐぎゃっ!!? な…け、蹴りとか卑怯だぞっ」
「…子供かっての。そんなんでよく大会に出ようと思ったもんだな、やれやれだ」
敵が尻餅をついたままギャーギャー言ってるうちに審判が笛を吹き、高く挙げた片腕をリッドの方へと傾けた。すると闘技場の四隅外にいた審判たちも一斉に白の旗を上げる―――――――勝者・リッド=ヨデック。
この予選ではどのチームも最低2回、他チームと対戦する。そして1回の対戦においては勝利数が多い方、つまり先に3勝したチームが勝ち星を上げられる。
だがそれで試合が終わるわけではない。チームの勝敗が決しても5戦全て執り行われる。
なぜならこの予選。2回対戦する上で1回目の
そして生徒同士、個々の試合では次のようなルールで執り行われる。
――制限時間60秒
・オーダー票に従い、先鋒・次鋒・中堅・副将・大将の順で対戦。
・試合全体でより優勢であった方が勝利。
・試合中に試合継続不可能な状態(気絶など)に陥ると敗北。
・意図的に危険な行為、傷害を相手に与えると敗北。
・闘技場の場外へと落ちる(身体の一部が地面につく)と敗北。
・大会規定に違反する攻撃・武具・道具の使用は即反則負け。
更に勝ち残りが可能で、一人で敵チーム全員をぶちのめす事も出来る。参加時に提出した
―――――そして先鋒のリッドは勝ち残り続けてこれで3勝を上げた。つまりチームとしてはこれで勝利が決定した格好だ。
「これでウチらのチームの勝ちですね、リッド先輩おつかれさまですー」
「だなぁ。とりあえずあと2戦なわけだけども…ノヴィン、負けてもいいっつっても一応は勝つ気で頑張れよっ」
そう言ってリッドはすれ違うように闘技場へと上がろうとしているノヴィンに、右手を握ってグッと力を入れるようなジェスチャーを取る。やってこいという激励だ。
「は、はいっ!! が、ガンバリマスっ……」
「ノヴィンさん、少し緊張してらっしゃるようですが……シオウ様、何かアドバイスなどないでしょうか?」
ミュースィルから振られたシオウは、団子のようなものを一つ串から引っこ抜いてモムモムと咀嚼する。
一通り堪能し終えてからノヴィンに向き直り、既に闘技場の上に上がっている相手選手をノヴィン越しに覗き見て、一言発した。
「ん…負けてこい。というか負けていい」
「へ? え、ま、負けて…ですか??」
「そ、負けていいよ。ムグムグムグ……まぁ、
「ちょっとシオウさん、またそんな事言うて! 普通は勝てって言うところと違いますん?!」
スィルカが少し憤りかけるがミュースィルがまぁまぁと宥め、噴火にまでは至らない。
そして負けてこいと言われた当人は、少しだけ哀しそうな顔をしていた。
「あの…もしかして僕じゃあ勝てない相手なんでしょうか??」
「いんや? 勝てるよ。教えた通りの戦い方ができればノヴィンなら余裕の相手だ。んー…まぁいいか、後で苦労するのはリッドだし……よし勝ってこいノヴィン、それはもうがっつりとっ」
「おい、ちょっとまてシオウ、今割と不吉な呟きが聞こえた気が―――」
「は、はい! 頑張ってきますっ」
表情が明るくなったノヴィンは、一転して元気よく闘技場中央へと進んだ。
「くっそー、せめて1勝…いや、2勝は上げないとっ」
闘技場の上では対戦者が勝利への意欲に燃えていた。既にチームでの敗北が決定したとはいえ、最終成績によって予選2回目の相手がどこになるかが影響するルールである以上、全敗は出来れば避けたい。
それに予選2回目と合わせて、勝利数は1つでも上げておいた方がいい。本選出場できるかどうかは、あくまでも2回の予選での総合的な成績によるものなのだから。
「(わわ、結構強そうだ。見た事ないけど3年次生の人かな…)」
ぽやーっとそんな事を考えていると主審が両腕を上げ、両者に
「では第四戦…はじめっ」
「とぁぁぁっ!!!」
「わっわ!!?」
開幕突撃してくる気合い十分な相手に気圧される。
一瞬頭が真っ白になり、教わった事がノヴィンの中からすっぽ抜けてしまった。
ドガッ!!!
「わった、とっ…」
思いっきりバランスを崩す。重心バランスの悪い長身を支えようと咄嗟に踏ん張った事で、歪んだ骨格の節々に一気に力がかかり、ズキンと悲鳴をあげた。
「さっきの奴より弱いかっ!? ならば一気に決めるっ」
相手の武器は短めの木剣と
再度、勢いを乗せてノヴィンに迫りながら右手の木剣を逆手に持ち替え、左手を握りしめていつでも拳を繰り出せるように構えた。
「わわわわわっ!!」
思わずちょっと待ってと情けない言葉を吐きそうになる。ノヴィンの頭の中は変わらず真っ白なままで、相手の攻撃にとても対処できる状態にはなかった。
「ノヴィン、槍!」
「!? そ、そうだっ…こ、こう、だっ!」
シオウの短い一言が飛んできてハタと思い出す。教わった槍の使い方。
ビュッ! ヒュッヒュッ…カカッ!! ベシッ!!
「っ! ちっ、立て直したのか?!」
「はぁ、はぁ、はぁ…あ、危なかったぁ」
ノヴィンの持つ木槍は、長柄で丈夫な材質で出来ている。その分多少重いが、敵の攻撃を受け止めるに適した耐久性があった。
木槍を自分の前で半回転させ、相手の木剣の横っ腹を弾く。繰り出されてきた敵の左拳は、その腕の中ほど辺りを回ってきた柄で打って機動をズラし、命中を避けた。
さすがに敵は三度目の突撃は行わずに一度間合いを空け、出方を伺い始める。
その間に、ノヴィンも体勢を整え直す。
教わった通りの―――両脚をやや大きめに開いて腰を落とし、槍の柄先を少しだけ前に出す―――構えを取ると、一呼吸してから相手を真正面より見据えた。
「(っ、打ち込む隙がない。得物の相性も悪い、どうするか…)」
対戦者は手を出しあぐねていた。それなりの実力者から見ればノヴィンの構えはまだまだ隙だらけだろう。だが学園の戦技演習に毛の生えたような程度の実力しかない生徒には、今のノヴィンの構えを崩せるだけの技量はない。
そうこうして睨み合っていると、ノヴィンの方が片足ずつ間合いを詰めるようにジリジリと動き始めた。
「(すごいっ、シオウ先輩の言った通りだ――――――――)」
――――――あの中庭での練習の時。
『え、構えたまま、動かないでいいんですか??』
『ああ。もちろんキチンと構えた上でだ。少しでも乱れたりしたら止まっているのは逆に危ないがな』
庭のあちこちでそれぞれが自主練習している中、シオウはノヴィンが少しでも戦えるよう、ある事を指導していた。それは槍の使い方と構え方である。
『当日の試合時間はたったの1分。試合で緊張して精神的に負荷がかかると考えたとしても、とりあえずお前の身体はその構えを10分続けられる程度には耐えられるはずだ。そしてその静止したままの構えそのものが武器になる』
『動かないのが武器…ですか。でも攻撃しないと負けてしまうんじゃ??』
『まぁな。それはこの後の槍の使い方の時に説明するけど、今はまず “ 動かない ” ことだ。もちろんリッドやスィルカくらいに実力ある連中が見れば、その構えはまだまだ隙だらけ。だが学園の大半の奴にはそれで十分通用する。構えがキチっと決まってさえいれば、お前に隙を見いだせなくて、手をだしあぐねる』
さすがに少し疑ってしまう。ただ構えて動かないだけでそんな事になるのだろうかと。
『特に貴族の家のボンボンが相手なら、いいカモになるだろうな。教養の一環として中途半端な剣術なんかを習ってるが、学園での戦技演習の分を加味したとしても半端な奴ばかりだ。相手の隙を突こうなんて小賢しい事を、出来る実力もないうちに早々と教わってしまってるからな』
『ええっと…それはノヴィンさんに隙を見出す事ができなければ、相手は攻撃を仕掛けてはこれない、という事ですか?』
自分の練習を一区切りつけて休憩に入っていたミュースィルの質問に、シオウはその通りと頷いた。
『で、続けるとだ。もしそうなったら膠着状態になる。激しい動きが取りづらいノヴィンにとっては、それは非常に望ましい状態だ』
『あ、試合に時間制限があるから! 確かにあまり動き回ると僕は……』
そう言ってノヴィンは、少しだけ表情に影を纏って自分の身体を見回す。
そんな彼の頭をシオウは手に持った長柄の木杖でポコンと叩いた。
『自分のハンデの事を考えるな。それを踏まえて戦えるようになろうとしてるんだ、悲観しない』
『は、はい。そうでしたっ』
そのやり取りを見ながら、ミュースィルがクスッと微笑む。
意味深なその笑いは、他ならぬシオウの面倒見の良さに対するものだ。笑われた当人はあまり気分はよろしくなかったようで、一度肩を上下させてため息を吐き出し、話を続ける。
『…だが相手も当然シビレを切らしてくる。しかもお前が時間稼ぎをしていると判断したら、隙のあるなしなどお構いなしで攻撃を繰り出してくるだろうな。そこでやるべきは…』
『やるべきは…?』
ノヴィンはドキドキしながらシオウの教えを待つ。
『そうなる前に、にじりよる事だ。構えをキープしながら、相手との距離を詰める、それだけだ』
『ええ!? 間合いを詰めたら相手の攻撃も当たりやすくなるんじゃあ…』
『ノヴィンさん、それちょっと違いますよー』
スィルカがタオルで汗を拭きながら言葉を挟んでくる。どうやら彼女も小休止に入ったらしい。
『確かに間合いが近いと標的に攻撃当てやすくなるんは事実です。けど武器にしろウチみたいな格闘にしろ、最適な距離っていうんがあるんですよー』
『最適な距離…ですか』
『そですー。例えば…ホラ、野球のバットとボール。アレも当たり所が悪いと、ボールって上手く飛んでいきませんよね? それと似たようなんが、攻撃にもあるって事ですんよー』
スィルカの説明に、なるほどとノヴィンは頷いた。
『対戦相手が仕掛けられずにいる際にこっちが間合いを詰めれば、相手は攻撃を放つ上でのベストな距離感が狂わされる事になる。そうすると間合いやタイミングのはかり直しの行動が相手には必要になる。…それか破れかぶれで無理に攻撃を仕掛けてくるかのどちらかだな』
『そですねー。こないだのウチとシオウさんみたいな……あー、やっぱり納得いきませんっ。シオウさん、もう一本付き合ってくださいウチとっ! 勝負ですー!!』
『めんどい……もとい、ノヴィンに教えてる最中だから
「―――――そこから、軽く…
ビュッ!!
「くっ!」
ノヴィンは少し詰まった間合いから槍の柄で打撃せんと振るってみせた。もちろん相手にはまるっきり当たらない。だが小振りな攻撃は構えがほとんど崩れず、隙がほとんど生じない。
一方で対戦相手は、ジリジリと詰めてくるノヴィンの間合いに
何せノヴィンの得物は長柄の槍。
大振りな一撃を繰り出して、開いた距離を一気に詰める攻撃を繰り出す事も可能だ。接近戦主体のスタイルからすればこの有効射程の差は無視できない現実。
隙を見出すどころか、攻撃の手がどんどん萎縮していってしまう。
「(よーし、行ける…行けそうだぞっ。僕でも勝てるかもしれない!)」
だが使い手がまだ未熟である事が、対戦相手にとっては幸いした。
「―――あ、ノヴィンのやつ、負けたなありゃ」
「え、そうなんですか?」
「ミュー姉様も気を付けないといけませんよー、何事も油断大敵ですよって」
観戦するチームメイトがそうこう言っている内に、勝敗の決まる時が来た。
ドシィッッ!!!
「ぅああぁっ!! …くっう、しまったっ」
苦痛を伴う叫びを上げたのはノヴィンの方だった。
見れば敵の木剣が木槍をかいくぐり、ノヴィンの身体に一撃を加えていた。
「?? どうしてノヴィンさんは相手の攻撃を防げなかったんでしょうか?」
「
「アイツが取る構えは基本不動のものだろ? この短期間で、無意識に出来るほど修得できてるわけもないしなー」
「ちょっとの心の乱れで、知らず知らずのうちに構えが緩んでしもうたってワケです」
3人によるリレー説明を受けて、ミュースィルは冬場にほぁ~とゆっくり息を吐くように感嘆した。
「んで敵さんからしたら今の一発で十分ってわけだ」
リッドの一言の直後、主審が笛を吹いた―――――制限時間。
「なるほどです、そういう事だったんですね」
「激しく打ち合った試合ではなかったしな。試合ルール上、膠着状態になると1撃入れるかどうかで判定が決するシーンも増える。そういう時は制限時間ギリギリで勝負に出れば勝利を掴める可能性が高まる。当然相手は、残り時間の事まで考えて、最後の一撃にかけようと準備していた」
「そこへノヴィンの構えが緩んでの隙アリ! だしな。敵さんが判定勝ちに必要な一撃を入れるには十分な攻撃だわな。まぁまだ予選だしこんなもんじゃないか?」
「ですねー。あ、ノヴィンさんお疲れさまですー、仇はウチが取ってきますんで安心して休んどいてくださいねー」
そう言って、肩を落として戻ってくるノヴィンと入れ替わりに闘技場に上がっていくスィルカ。
見送りと出迎えをしながらリッドは、むしろノヴィンの戦闘スタイルの本質がハッキリと示されなかった事の方が、今回の試合ではプラスになるのではと考えた。
予選で一般の観客はおらず閑散としてはいても見ている人間はいる――――出場する選手たる生徒…つまりはライバル達の視線。
「(うーん、実戦経験を積ませてやろうと思って軽い気持ちで交代したけど、やっぱし全員抜いた方が良かったか?)」
ノヴィンの取れる戦闘の幅は狭い。
予選で早々と見切られてしまうと本選に進んだ後、ノヴィンの勝率は地を這う事になるだろう。
「! そうか、シオウ。ノヴィンの手の内をバラさないって意味で、さっきは負けてこいなんて言ったんだな?」
「え、そうなんですか???」
よくわかってない当のノヴィンが困惑気味に伺ってくるも、我、納得したりといった様子で一人得心しているリッド。
だがそれに対してシオウはあっさりと否定する。
「いや? ノヴィンの手の内を隠してみたところですぐバレるだろ。それよりも予選1回目で勝利数を重ねて終えると、2回目の対戦で強いチームに当てられる可能性があるから、あまり勝ちすぎない方がいいと思ったんだが?」
シオウの懸念の意味を、リッドはすぐに理解できなかった。勝てるのであれば1つでも多く勝つほうがいいに決まってるじゃないか、何を言ってるんだ? とばかりにキョトンとする。
そんなリッドを差し置いてシオウの懸念の核心を、一足早くミュースィルが気づいた。
「あまりお強いチームと対戦する事になってしまいますと、リッドさんに負担がかかる…という事ですか? 中堅にはシルちゃんがいますけれど……申し上げにくい事ですがノヴィンさんや私達では強いチームの方と対戦した際、勝てる可能性は低いでしょうし」
「……あ」
ようやくリッドも気付いた。
そうなのだ。チーム・リッドの構成では、実力あるチームとの対戦では、リッドがなるべく多く勝たなければチームの勝率が著しく下がってしまう。ノヴィンが勝てる見込みはないしシオウやミュースィルにしても、1勝出来るかすらも危うい。
中堅のスィルカは戦力として十分信用には足るが、万が一リッドの戦績がふるわなければ、チームの勝利は全てスィルカに次第になってしまい、非常に危うい。
「だから言ったろ? “ 後で苦労するのはリッドだ ” ってさ。ノヴィンの事を気遣ってる場合じゃないぞ、お前は。戦略的に考えればリッドこそなるべく温存しなきゃならない。予選で強いチーム相手に手こずれば、本選出場を決めたとしても、勝ちあがるのは著しく困難になるだろう」
「そ、そーゆー事か…えーと、す、スィルカ姫さー…」
だが、リッドが言いながら闘技場の方を向いたと同時に――――――
ドカッ!!!
いい音を鳴らして、スィルカが最後の一人を闘技場外へと蹴っ飛ばしていた。
「予選1回目のチーム成績は4勝1敗、ですね」
「だな。これで予選2回目は少しは骨のあるチームが当てられるのは確実……しかも1回目で成績芳しくなかったチームは2回目は必至で戦うだろうし、総合成績で抜かれないためにも勝利数稼がないとダメだぞ、頑張れリッド。よっ、我らがチームリーダー」
「茶化すなよシオウっ。くっそー、お前を先鋒にしてやればよかった!」
いつの間にやら楽に2連勝して意気揚々と戻ってくるスィルカ。
チームの勝利は素直に嬉しいが、素直に喜べない理由を突きつけられ、リッドだけは少しばかり複雑な気分で、闘技場より降りてくるチームメイトを出迎えるのだった。
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