〇閑話:人物紹介.その1 ――――――


※本エピソードは、ここまでに登場した主なキャラクターの紹介です。

 主要な登場人物であっても、作中での情報が少なかったり

 現時点での紹介が憚られるキャラクターは書いていません。


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『リッド=ヨデック』

 性別:男

 年齢:17歳(学園2年次)

 T170 62kg

 少し明度低めの黒濃い赤毛


 ・ルクシャード皇国で暮らす少年。

 ・皇国首都郊外にあるプエニクス神殿の

  司祭、ルーヴック=ヘルニキスに育てられた。

 ・幼い頃は悪ガキで有名だったが、どういう心境の変化か

  数年前から学園に通うべく、勉学に励むようになった。


 ・明朗快活で、どちらかと言えば勉学よりも身体を動かす事の方を好む。

 ・学園での成績は、下の上~中の中と平凡やや苦戦気味。

  中でも科目を問わず、計算が必要な問題が特に苦手。

 ・入学試験を共に受けたシオウと、年相応の悪友じみた友情を築いている。


 ・基本的にオールマイティでどんな事も器用にこなし、

  悪ガキ時代に培った身の軽さで、我流ながら戦技の成績は学術科目より良好。



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『シオウ』

 性別:男

 年齢:17歳(学園2年次)

 T145 44kg

 毛量の多い白髪。

 内に守護聖獣が宿っている。


 ・旅人として一人、世界を渡り歩いてきた少年。

 ・孤児であったらしくファミリーネームはないが、

  その事を気に病んではいない。

 ・それなりに苦労してきたようで、年齢不相応に達観しているところがある。

 

 ・その容姿は中性的、というよりもほぼ美少女そのもの。

  口調はともかく、男子としては声のトーンも高めで、

  初めて会う人から女子扱いされ易く、もはや半ば諦めている。

 ・入試において最速満点通過してみせるものの、

  入学後は目立つと面倒だという理由から、

  わざと成績最下位をひた走る劣等生を演じている。


 ・本・書物であれば内容、種類、古今東西を問わず熟読する無類の本好き。

 ・成り行きから入学試験を受けるハメになったものの、

  生徒になれば図書館の本が読み放題である事に気付き、入学する事を決めた。



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『ミュースィル=シン=ルクシャード』

 性別:女

 年齢:17歳(学園2年次)

 T164 B103(J) W60 H89

 薄ピンク髪。


 ・現ルクシャード皇帝の長女(第四子)で正妃の子。上に兄が3人いる。

 ・極めてたおやかで優しく、

  そのスタイルの良さも手伝い母性に満ち溢れている女子生徒。

 ・まさにこの国のお姫様たる皇女であり、

  現在の学園では、彼女が最も高貴な身分の生徒となる。


 ・気立ても性格もよく、

  太陽のように温かな空気を纏っているため、男女問わず人気がある。

 ・しかし周囲を勝手に、貴族家出身の女子生徒の取り巻き達が固め、

  近づく他生徒を寄せ付けないがために、かえっておかしな異性に狙われる事も。

 ・微笑みを絶やさない表向きとは裏腹に、姫としての在り方に悲観しており、

  自身で少しでも自分の人生を切り開きたいと、城を出て学園へと入学した。

 ・初対面のシオウを、ほとんど間を置くことなく自力で男子である事を

  認識するに至れた数少ない一人。


 ・学園での成績は入学以降、常にトップに位置しているが、

  本人としては成績など別にどうでもいいと思っており、

  意識して勉強に励んだことはない。

 ・勉学に関しては幼いころからの皇族教育のおかげで

  良好な成績を維持し続けられはするものの、

  運動・戦技などの身体を動かす事に関しては非常に不得手。



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『ルーヴック=ヘルニキス』

 性別:男

 年齢:67歳

 T166 52kg

 

 ・ルクシャード皇国の首都郊外にあるプエニクス神殿の司祭。

 ・リッドを引き取り、赤ん坊の頃から育ててきた里親で、

  リッドからは “じっさま” と呼ばれている。

 ・敬虔な聖職者ではあるが、割と頭は柔らかく、

  新しい考えや思想を柔軟に受け入れられる温和な性格。

 ・しかし、養い子のリッドにはほどほどに厳しく、

  キチンと育てなければという使命感にも似た意識を持っている。


 ・まだそこまで老いてはいないが、彼自身も仕事や育児の苦労がたたり、

  その頭は完全に白髪一色でくたびれてしまっている。


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『ウルラ=ヘルニキス』

 性別:女

 年齢:43歳

 T200 99kg


 ・学園の寮母で、リッドの里親であるルーヴックの親戚。

 ・おおらかかつ気持ちの良い豪快なオバサンで、いい意味でお節介焼き。


 ・女性としてはかなり大柄な体格の持ち主であり、

  並みの成人男性なら片手で放り投げてしまえるほどの剛腕。

 ・自らの体重が100kgではなく99kgである事をやたらこだわり、

  100kg扱いされると、99kgだよとキッチリ反論してくる。

 ・ちなみにデブ扱いやデカ女扱いされる分には平気らしい。


 ・学園の一般公募試験の日、

  学園前にいたシオウの恰好を苦学生と勘違いして、

  リッドと共に半ば強引に試験に送り出した。


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  用語解説

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【 ルクシャード皇国 】

 ・この世界の北東にある大陸。

  その西半分の地域において、北方沿岸部に位置する国の一つ。

 ・隣接国家:

  東隣:アルタクルエ神聖公国

  西隣:ヌーヴルガン

  南隣:レンテグラーダ

  北隣:なし(海)


 ・長い歴史の中、古代より安定して続いている国家。

  北東大陸の諸国の中では最も歴史の深い国の一つとして有名。

 ・他国との衝突や摩擦もその都度、上手く処理しており、

  現状ではこれといった敵対国家はないが、

  強いて言えば南東の新興国家ネオデラーダを警戒している。

 ・将来に有望な人材を数多く育てんと考えており、

  国内唯一の学校であるルクシャード皇立学園で

  上流階級の子供だけでなく一般入学希望者の受け入れを行う等、

  身分に寛容な人材育成施策を背極的に推進している。



【 守護聖獣 】

 ・一部国家において、守り神として伝承にある存在。

 ・信仰の対象であったり、精霊や妖精のような存在不確かな伝説であったりと、

  その多くは眉唾ものとされている。

 ・しかし歴史に名を残している偉人の中には、

  守護霊だの守護獣の加護があった等、

  その存在をほのめかす言葉を残している人物もいる。

 ・常識として、本当に存在していると本気で信じている者は稀である。



【 プエニクス神殿 】

 ・不死鳥を神獣として崇め祀る神殿。

  ルクシャード皇国首都の郊外に位置している。

 ・信仰の源流そのものは古いが、

  時の流れと共に幾度も枝分かれや変化を経てしまっているため、

  現在では地域的な民俗信仰の領域となっている。

 ・現在訪れる信者は、地域住民の皆様、数十名程度しかおらず、

  敬虔な信徒というよりは、

  地域の氏神様になんとなくお礼をする、というレベルである。



【自修棟】

 ・学園の生徒が、自発的に勉強や戦技を修めるための学習棟。

 ・全8階層建て。外からの見た目は円柱形状の石造りの大きな塔。


 ・多くは学園の講義で習った知識や技術の復習や練習に利用される。

 ・一部階層は、篭って自分のテーマを研究する熱心な学生の巣となっている。


 ・施設としてはまだ試験段階であり、今後の新設備を考案するため

  学園側にとっては参考事例とするために仮建設したものだったが、

  当初の想定よりも利用生徒が多い事から、

  本来の解体予定を10年以上延期している。


【深学所】

 ・自修棟の最上階を占有して造られた大講義室。

 ・中は教壇を中心に、段々列の机と椅子が扇状に広がっている。

 ・本来はこの8階は関係者向けの物置きや事務室などであったが、

  過去、一般生徒を学園に入れる事が決まった時に大改修した。


 ・親の後ろ盾のある貴族の子供とは違って、

  成績が進級に直結する一般入学者が、成績不安のある科目を底上げするため、

  自発的に追い込み勉強をする場となっている。

 ・なのでここにやってくる生徒は基本、全て自分の意志によるのだが、

  極々稀(というか深学所はじまって以来、初めての例)ながら、

  教師陣により送り込まれた生徒もいる。

 ・特殊な魔法が施されており、深学所の利用可能時間が終わるか、

  それぞれが持ち込んだ課題で講師から合格を貰わない限り

  出られないようになっている。



【木剣(ぼっけん)】

 ・練習や模擬戦用の木製の剣。

 ・柄から切っ先まで全て木造り。

  刀身50cm程度のありきたりな両刃剣の形状。

 ・学園では主に剣術訓練や模擬戦で使われている。

 ・それなりに堅い木を用いて作られており、

  一般的な学生レベルの腕力なら、打ち合っても十分耐えられる。

 ・学園では常に50本以上をストックしていて、

  定められた場所で使用する場合に限り、学生が自由に借りられる。

 ・木剣の他にも、様々な武器を模した木造武器がある。


【魔導具(まどうぐ)】

 ・魔法の力によって作動、あるいは効力を持つ武具や器機全般を指す。

  魔道具とも呼ばれる。

 ・はるか太古の時代にはすでに存在していた事が判明しているものの、

  人類の手でこれを進歩させるのは至難を極め、

  今日においても遅々としてその進歩は進んでいない。

 ・武具よりも、街灯や室内冷温調節、暖炉への発火道具などなど、

  日常生活においての利用が広く進んではいるが、

  それらにおいてもまだまだレベルは低い。

 ・魔導具が大きく進化すれば、人類の生活は一変すると唱える魔導学者もいるが、

  9割近くは既に大きな進歩を諦めており、そのような説を唱える者は、

  奇人変人の類として見られている。

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